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Bank of JapanPress conferenceNov 12, 2014Ryuzo Miyao, Board Member

宮尾審議委員記者会見(2014年11月12日)要旨

Original in Japanese

Full text

§1Question

2 点お伺いします。1 点目は本日の金融経済懇談会で、地元の経済人とどのような意見交換があったのでしょうか。また、その際、先般の「量的・質的金融緩和」の拡大について、出席者の反応などがあれば、それも併せて教えて下さい。2 点目は長崎県経済の現状についてです。色々前向きな材料もありますが、今ひとつ雇用環境などもパッとしない印象があります。その長崎県経済の現状についての認識、印象を教えて下さい。また、今後長崎県経済が一層活性化するためには、どのような取り組みや政策が必要であるとお考えになっているのか、それも教えて下さい。

§2Ryuzo Miyao

それではまず、本日の懇談会でどのような意見があったのかということから申し上げます。本日の懇談会では、当地の経済界や金融界を代表する方々から、地域経済が直面する課題や、日本銀行の金融政策運営について、貴重なご意見を頂きました。大変有益かつ示唆に富む意見交換ができ、懇談会にご出席頂いた方々に、改めて感謝を申し上げたいと思います。全てを網羅できませんけれども、席上聞かれた話を整理して申し上げたいと思います。まず、当地の景気の現状について、製造業では、造船業において大手、中堅・中小メーカーともに手持ちの受注残を背景に操業度が高く、むしろ人手不足の状態が続いているというお話がございました。また、非製造業では、観光客の増加を背景として宿泊施設など観光関連業を中心に好調であるとのお話が聞かれました。また、当地の経済が直面する課題については、人口減少が進展する中で、当地産業の活性化に向けた取り組みの強化を図るとともに、若年人口の流出に歯止めを掛けるために取り急ぎ良質な雇用の受け皿を確保することが必要であるといった話も伺いました。

§3Ryuzo Miyao

こうした中で、当地では、地域経済の活性化に向けて、産官学が連携しつつ、製造業、農林水産業、また観光業の競争力強化に取り組んでおられるほか、コールセンターをはじめとする企業誘致や海洋産業クラスターのビジネス化への取り組みなど、新しい産業の創出の動きが出ているというお話を伺って、大変心強く感じた次第です。また、先般 10月31日に決定しました「量的・質的金融緩和」の拡大については、この間の為替円安化に振れていることに関して、ご意見がありました。具体的には、中小企業にとっては、輸入原材料の上昇といったマイナス面が懸念される、そういう声がある一方で、輸出産業のウエイトの高い当地全体としてみれば、プラスとなるのではないかといったお話を伺いました。続いて、長崎県経済の現状については、消費税増税の影響が一部にみられておりますけれども、当地の主力である造船業の現場を実際に拝見いたしますと、操業度の高い状態が続いていることを実感致しました。また、観光関連でも稲佐山の夜景観光をはじめとする観光客が堅調に推移しており、総じてみれば底堅さを維持しているとみております。また、需要面では、公共投資は新幹線建設などもあって高水準横ばい圏内で推移しているほか、設備投資は増加しています。

§4Ryuzo Miyao

また、個人消費は消費税率引き上げに伴う影響がみられていますが、雇用者所得の持ち直し傾向が持続するもとで、全体としては底堅く推移しているようにみております。もっとも、生産面では、生産指数で弱めの動きとなっておりますが、造船業における受注残などを踏まえますと、今後、生産が一段と低下していく蓋然性は低いと感じました。長崎県の印象ですが、非常に豊かで特色ある観光資源に恵まれた地域であるという印象を強く持ちました。当地の観光のコンテンツは、異文化交流、歴史、自然、新鮮な農水産物、魅力溢れる食文化、夜景など、多種多様の分野に及んでおります。さらに、2 つの世界文化遺産の候補、具体的には「明治日本の産業革命遺産」、また「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」があり、観光交流人口の拡大を図る上での好機に恵まれていると期待されているところかと思います。また、長崎県は国内有数の造船業の集積地でもあります。2年ほど前には、新造船建造の受注残が減ってしまって船台やドックが空いてしまうかもしれないといった「2014年問題」が懸念されていたようですが、その後の円高是正や、日本の省エネあるいは高性能に対する評価の高まりから競争力や需要が回復して、今では高い操業度が続くもとで、人手不足、あるいは人材不足への対応の方がむしろ課題になっていると聞いております。

§5Ryuzo Miyao

そうした中で、今後必要な取り組みということですけれども、先程、懇談会での話題でもありましたように、長崎県は若年層の県外流出を中心とした人口減少や高齢化が進展しており、今後の当地経済の活性化に向けた課題となっているということかと思います。長崎県では「県民所得向上対策」を打ち出されて、当地の産業の柱であり、強みである製造業、農林水産業、観光業の競争力を一段と強化するとともに、国際クルーズ客船の積極誘致などアジアを中心とした海外需要の取り込みにも注力されておられます。こうした取り組みを後押しする形で、産学官が連携した「長崎サミット」でも議論が活発に展開されて、長崎の街づくりにおいて重要な役割を果たされていると伺いまして、心強く感じております。こうした取り組みが今後も着実に進展し、当地の経済活性化に向けた基盤作りが進むことを心から期待しております。

§6Question

金融緩和に関しては、長崎県についてもプラスの影響が大きくなってくるのではないか、という見方ということでよろしいでしょうか。

§7Ryuzo Miyao

先程も申し上げましたが、為替円安化に関して、中小企業等にとっては、原材料のコスト上昇といったマイナス面が懸念される一方で、全体としては、特に輸出産業のウエイトの高い当地全体としてみれば、プラスとなるのではないかといったお話を伺いました。金融緩和を追加緩和という形でさらに強化したわけですが、これは、全体的にしっかりとしたプラスの効果を発揮していき、また持続性も期待できるということで、そうしたプラスの効果が多少ラグは伴うかもしれませんが、地域経済あるいは中小企業、家計等にも波及していくと、私自身考えております。

§8Question

2 つございます。10月31日の追加緩和ですけれども、何が最大の理由で賛成されたのか、簡単にお願いします。5 対 4 ということは薄氷の決定だったと思います。今日の懇談会をみても、やはり基調として経済はそんなに弱くない、というか、やはりタイトな労働市場をベースにそれなりに物価がアンカーされているようにもお見受けするのですが、もしギリギリの決断であったとすれば、どこを重視して賛成されたのかを教えて下さい。2 つ目は、失礼な質問であればコメントを控えて頂いて構わないのですが、消費税の再増税については、首相に近い方が延期あるべしという前提で発信をされ始めておりまして、延期の可能性がかなり高いと思います。その中で英米の市場関係者の間では、追加緩和による事実上の国債全額買い取りという明確なマネタイゼーションと、増税延期という組合せをバンザイノミクスという国債暴落政策として懸念する見方も出ていると思います。この点についてご所見をお願いします。

§9Ryuzo Miyao

まず、第 1 点目ですが、今回、私自身、追加緩和が適切であると判断したわけですが、何が最大の理由か、どこを重視したのかというご質問でした。まず、懇談会でも申し上げていますが、これまでの「量的・質的金融緩和」の効果がしっかりあった、具体的には、これまでの「量的・質的金融緩和」は実体経済の回復を金融面から強力にサポートしてきたことで、企業収益や雇用・賃金の回復・改善をしっかりと後押ししてきたと私自身思っており、それに伴って、物価上昇圧力も高めてきたと考えております。同時に、中長期の予想インフレ率も全体としては、この間上昇してきており、デフレマインドの転換も着実に進んできたと考えています。そうした中で、このひと月、ふた月ですが、原油価格の下落がより顕著になってきた影響、あるいは増税後の需要面の弱めの動き──いずれも一時的な要因とみられるわけですけれども──、それらは物価の下押し要因として作用してきており、これまで順調に進んできたデフレマインドの転換が後戻りするリスクがあると考えました。実際、経済・物価見通しを 10月31日の会合で点検したわけですが、私自身の見通しとしては、物価の見通しが下振れし、リスクバランスも経済・物価とも下方にやや厚いという判断になりました。

§10Ryuzo Miyao

こうした状況のもとで、やはりデフレマインドの転換が後戻りするリスクを未然に防ぐ、好転している期待形成のモメンタムを維持するということは極めて重要であると考えましたし、また、まだ崩れていない景気の前向きな循環メカニズムが維持される中で現在の回復をさらに強力に後押しすることで、より大きなまた持続的な政策効果も期待できると考え、そういった予想される政策のベネフィットと懸念されるコストやリスクを慎重に比較考量した結果、追加緩和が適切であると判断した次第です。続きまして 2 点目の質問については、消費税の再増税に関するご質問かと思います。消費税の再増税に関しては、政府、国会において、経済状況を総合的に勘案して判断されることと理解しておりますので、私の方からのコメントは差し控えたいと思います。また、国債の暴落のリスクについてご指摘があったと思いますが、私自身は懇談会でも申し上げていますように、国債の金利は先行きの経済・物価情勢に関する見通しとターム・プレミアムが加わって形成されるものです。

§11Ryuzo Miyao

国債の金利は、もちろん私ども日本銀行が国債買い入れを行って、それが金利に低下圧力を加えていくわけですが、一方で、今後、経済・物価情勢が改善していく中で金利上昇圧力が強まっていけば、国債買い入れが続く中にあっても金利は下げ止まったり、あるいは上昇に転じていくということも考えられるということであり、そうした国債金利の見通しについては、経済・物価情勢の改善を伴う形で今後推移していく可能性が高いと考えております。

§12Question

前回決定会合の 2 週間前の講演では、かなり物価について強気な見通しを示されております。いくつか挙げますけれども、「消費需要を中心に景気回復が持続してきた背景には、いくつかの側面で、経済の実力である供給サイドの改善が進んできたことが考えられる」、「経済の供給サイドの改善によって物価上昇圧力が高まる可能性がある」、「供給サイドの改善というのは人々の中長期的なインフレ予想を高めるというメカニズムも考えられる。実際、中長期の予想インフレ率は徐々に高まっている」、「このようなメカニズムが作用する中で消費者物価インフレ率への上昇圧力は高まっている」、最後にしますけれども、「一段と緩和的な金融環境に後押しされて、供給サイドの改善と景気の持続的な回復の基調、そして予想インフレ率の緩やかな上昇基調は今後も維持されるとみている。雇用や賃金、企業収益の改善などを伴いながら、バランスの取れた形で、2%目標へ向けた道筋を歩んでいくだろう」。追加緩和に踏み切った 10月31日の決定会合の 2 週間前にこれほど強気な見通しを示しております。今日の懇談会の中では、原油安や一時的な需要の弱さで、短期的とはいっても現在の物価下押し圧力が残存する場合には、これまで着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがあると、180 度違うことをおっしゃっているわけです。

§13Question

因みに、10月31日の原油相場、そして、その 2 週間前に講演が行われた時点での原油相場──日本に中東から送られてくる原油の指標となるドバイ原油──は、大体 80~85 ドル/バレルで同じ水準で推移しています。原油価格自体が変わらないのに、2 週間でなぜこれほど見方が変わるのかと、この 2 つの講演を見比べてみれば、今回の追加緩和でなぜこのように急に見方が変わったのか、人々は理解できないのではないかと思います。つまり、宮尾先生ご自身、どこまで主体的にこの決定に賛成されたのか、執行部の提案に対して唯々諾々と従ったのではないかという印象を受けるのではないかと思います。この 2 週間で何が急にそれほど見通しが変わったのか、見方が変わったのか教えて下さい。

§14Ryuzo Miyao

先程、なぜ追加緩和が適切であると判断したのかという理由を申し上げましたが、やはり一時的とはいえ、原油価格の下落の影響というのがあります。先程、ドバイ原油の価格の言及がありましたけれども、10月初めがおそらく 90 ドルくらい、元々7月頃が 100 ドル前後であったと思いますけれども、10月初めで 10%くらい下がった後、10月半ばに 85 ドル、10月末には 80 ドルと10月ひと月でもさらに 10%下がるということで、私が 10月初めの段階で思っていた以上に原油価格の下落のスピードが早かったというのが 1 つあります。それに加えて増税後の需要面の弱めの動きも引き続き懸念材料です。この反動減の影響が長期化しないかどうかに一定の留意が必要であると10月半ばの講演で指摘していたかと思いますけれども、そのリスクは引き続き留意しなければいけない。そういった状況も踏まえて、元々これまでの「量的・質的金融緩和」の効果というのは、実体経済ならびに物価上昇圧力を高めるという面でしっかりと効果を果たしてきていますし、今後も経済の実力、供給面の改善が着実に進むというのが、私自身の経済・物価見通しの重要な前提、背景として考えていますので、そういった意味で景気の前向きな循環メカニズムは崩れていない。

§15Ryuzo Miyao

ただし、足許、急激に進んだ原油価格の下落の影響というものが実際に物価の下押し要因となり、10月31日に、経済・物価見通しを入念に点検した結果、私自身の物価見通しが下振れたということで、これは「物価の安定目標」である 2%を達成する時期が後ずれするリスク、可能性が高まってきたと考えました。良いメカニズムは維持されているけれども、せっかくここまで順調にデフレマインドの転換が進んできた中で、それを後戻りさせるというリスクは未然に防ぐ必要があると判断して、追加緩和を行うことが適切であり、当然、コスト、リスク等々も慎重に比較考量した結果、より大きな政策効果も期待されると判断して、追加緩和が適切であると考えた次第です。

§16Question

繰り返しになりますけれども、10月18日の講演をされた時点で 10月16日のドバイ原油は 81.79 ドル/バレルでした。この 81.79 ドル/バレルは 10月31日の会合が行われた当日の 83.24 ドル/バレルより安かったのです。つまり、講演を行った時点では原油については一言も触れられていません。講演のときには、全く感じていなかったリスクを2週間後には突然感じたということでしょうか。原油自体は講演されていた時点にそこまで下がっていたわけです。だけど、そのときは全く心配なかったのが、2 週間後、水準は少し上がっているのだけども、やはり大きいとお感じなったということでしょうか。

§17Ryuzo Miyao

政策判断は、毎回の決定会合当日まで、それまでに利用可能な情報をできるだけ丹念に精査して、先々の経済・物価見通しと照らし合わせて、どういった政策が適切かということをしっかりと検討し、政策の必要性について考えます。そういう姿勢は、これまでもずっとそうでしたし、10月31日の決定会合の時もそうでした。とりわけ、10月31日の決定会合は、経済・物価見通しの新しい見通しを公表する、自分自身も入念に点検するという機会でしたので、しっかりと当日までの動きを反映して、適切に判断を行ったということです。

§18Question

2 点お伺いします。1 つは出口に関してですが、これまで 10月31日の追加緩和の時も含めて、総裁も出口についての議論は時期尚早であるという発言を繰り返されていたと思いますが、今日の懇談会の中で、見通しで 2015年度後半には開始できる可能性が高いと言及されています。この言及の意図と、どういった方法が考えられるのかについてお聞きしたい。2 点目は、今回の追加緩和は、ほとんどリスクが無いというお話をされているかと思います。確かに円安については、先程お話があったと思いますが、全体としてはプラスということで説明可能だと思います。最大のリスク、これもこれまで総裁が何回か言及されてきましたし、本日、懇談会の中で、おそらくわざわざ書かれたと思うのですが、共同声明について書かれている通り、最大のリスクは先程の記者のお話でもありましたが、国債が暴落するという財政の信認を失う事態だと思うのですが、まさに消費税の再増税が見送られそうだという事態で、その最大のリスクに直面しそうな状況になっているわけです。それについて先程政府が決めることだとおっしゃいましたが、慎重に色々なリスクを検討された皆さんであれば、当然想定もされていたはずで、事態が変わった、共同声明の言っていた前提も崩れつつあるというところを、どうお考えになってるのか、お考えをお聞かせ下さい。

§19Ryuzo Miyao

まず、第 1 点目は、出口に関してですが、出口の具体的な議論を、早い段階から、たとえば今の段階で、具体的なイメージを持ってお話しするということは適切ではないと、私自身、そう思っております。具体的な出口のあり方につきましては、当然、出口を議論するときの経済・物価情勢や市場の状況などによって変わり得るわけですので、早い段階から具体的なイメージをもってお話しすることは却って混乱を招く恐れがあるので、それは適切ではないと考えております。本日の懇談会では、2%の物価安定目標に到達する時期が 2015年度を中心とする時期であり、私自身は、その 2%目標を達成し、先行き安定的に 2%目標を実現する展望を十分持つことができる状況になるのが2015年度後半というのが一番蓋然性の高いシナリオだと考えており、そういった状況になれば、出口の具体的な話というのが当然できる状況になるということを申し上げました。出口で具体的に用いる様々な調節手段について、今ここでこれを使うということを申し上げるつもりは、もちろんありません。具体的な調節手段については、様々な各種の市場調節手段を日本銀行は有しています。たとえば、保有国債の償還を行うとか、各種の資金吸収オペレーション、あるいは付利金利の引き上げ等です。

§20Ryuzo Miyao

具体的な出口で用いる市場調節手段を有しておりますので、出口を具体的に検討することになったときに、しっかりと議論すべきことであると考えています。2 点目は、最大のリスクについてということですが、消費増税に関しては、繰り返しになって恐縮ですが、政府、国会の方で、経済情勢を総合的に勘案して判断されるというものです。ご質問は、消費税率引き上げが先延ばしされる可能性についての全て仮定に基づく議論ですので、そういった仮定に基づくご質問に対して、答えることは適切でもありませんし、私からコメントするのは差し控えたいと思います。

§21Question

懇談会の内容についてお伺いしたいのですが、10月31日の追加緩和の前ですと、2015年度を中心とするということを言われていたかと思います。10月31日の追加緩和によって、今日の懇談会の中で 2%目標に達成する時期がより早まるということも言われていますが、一方で宮尾委員は、その 2%の実現を2015年度後半の時期にと言われていて、そのタイミングのところがよく分かりません。宮尾委員が言われているのは、追加緩和をして早まって、2015年度の後半ということです。最初には、3年間の見通し期間の中頃──2015年度──ということを言われていたと思うのですけれど、ここで 2015年度の後半ということになると、時期が遅れているような感じがします。それと本日の宮尾委員の懇談会資料の図表 16 で、宮尾委員ご自身のCPIの見通しの図が載っているのですが、これでみると、日銀が目指している2%を安定的に維持するということと、その 2%を 2015年度後半につけるけれども、安定的に持続するというのと、少し合わないような気がするのですけれど、そこをお聞かせ下さい。

§22Ryuzo Miyao

まず、2%目標が達成される可能性が最も高いタイミングに関してですが、懇談会で達成する時期がより早まった、あるいはより確実なものになったと申し上げているのは、追加緩和を決定する前の経済・物価見通しと比べてより早まった、あるいはより確実なものになったという趣旨です。従って、追加緩和を決定する前の経済・物価見通し、私自身の経済・物価見通しはそれ以前の、7月の中間評価見通しと比べて、下振れたあるいはその達成時期が後ずれする可能性が高いと判断して、その後、追加緩和が決定され、それによって、後ずれした達成時期がまた前に戻ってきてより早まったという主旨です。それから、その安定的に達成する時期が相応の確からしさをもって見通せるようになる時期ということですが、2015年度の下期の時点、後半の時点で、2%に到達する可能性が高く、その 2%を実現した後ですけれども、さらに緩かに上昇し、物価上昇のペースが2016年度にかけて高まっていくという姿が、おそらく相応の確からしさをもって、見通せるようになるということです。ですので、2015年度後半の時点で、その時点からみた先行きの 2%物価上昇目標の安定的な達成が、相応の確からしさをもって見通せるようになるのではないか、と考えているということです。以上