総裁記者会見(2011年10月15日)要旨
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§1Masaaki Shirakawa
私からは、わが国の景気について、震災からの立ち直りが予想以上のペースで進み、生産や輸出は概ね震災前の水準に復していること、足許、持ち直しの動きは続いているが、先行きについては、世界経済の見通しの不確実性の高まりやそれを受けた為替円高の進行により、下振れリスクが意識される状況にあることを説明しました。金融面では、国際金融資本市場の不安定な状態が続く中で、夏場以降、欧米銀行の資金調達環境は、ドルを中心に緊張感が高まってきていますが、わが国の資金調達環境は安定を維持していることを説明しました。欧州に関しては、債務問題の解決に取り組むことが、欧州経済はもとより、日本の円高の問題も含めて、世界経済の安定に寄与するということを申し上げ、欧州がしっかりと問題の解決に取り組むことについて要請をしました。それから、先ほど大臣からもご説明がありましたが、今回のG20では国際商品市況の変動に関するスタディグループの報告が中曽理事から行われました。これは国際商品市況が近年大きく変動する中で、その原因について分析的に明らかにしようということで、日本銀行に対し議長を出して取り組んで欲しいという要請がありました。日本銀行としても、国際金融をめぐる議論に貢献したいという思いで、かなりの人的資源を割いてこのスタディグループに議長として参加したわけですが、高い評価を受けて、私としても嬉しく感じたところです。
§2Question
流動性を必要に応じて供給するという中央銀行の取組みは声明の中にも書かれています。おそらくドル資金供給に関する部分が現在進行形であると思いますが、今後さらに中央銀行が採るべきものとして、今回の会合の中で話が出ていれば、可能な範囲で教えてください。
§3Masaaki Shirakawa
今回の会議で中央銀行のドル資金供給について具体的な議論があったわけではありません。ただ、この声明文にも書かれている通り、流動性の供給を通じて金融システムの安定を図ることは、中央銀行にとって最も大事な課題です。振り返ってみると、この過去1 か月の間にも、中央銀行の総裁レベルでの直接顔を合わせての会合が3 回ありました。また、様々な実務責任者も含めた電話での密接な意見交換・情報交換は常日頃から行っています。中央銀行は、その時々の情勢の中で最適な方法を追求していくという姿勢で臨んでいますし、流動性面での協力もこうした中央銀行間の非常に迅速かつフレシキブルな体制が最大のメリットだと言えます。こうしたことを活かして、中央銀行としての責任をしっかり果たしていくということです。以上