総裁記者会見(2016年5月3日)要旨
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§1Haruhiko Kuroda
私からは、日中韓の財務大臣・中銀総裁会議及びASEAN+3財務大臣・中銀総裁会議において、日本銀行が先週公表した「展望レポート」の内容に沿って、金融政策運営の考え方について説明致しました。すなわち、日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指して、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」という大規模な金融緩和策を実施しており、その効果は既に金利の低下という形で金融市場では現れていますが、今後、それが実体経済に波及していくということを説明致しました。今後とも、日本銀行としては、各種のリスク等を検討し、2%の「物価安定の目標」の実現のために必要な場合には、「量」、「質」そして「金利」という 3 つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じるつもりであることも申し上げました。
§2Question
昨日の外国為替市場で 105 円台まで円高が進み、今日もさらに進んでいますが、どのように受け止められているのかという点と、今回の為替の円高は、4月末の金融政策決定会合から一気に進んでいるわけですが、それをどのようにご覧になっているのか教えて頂けますでしょうか。
§3Haruhiko Kuroda
為替政策については、財務省の所管ですので、為替政策あるいは為替動向について、コメントするのは差し控えたいと思います。日本銀行としては、常に「物価安定の目標」を最大の政策目標としていますので、為替であれ何であれ、様々な経済指標が変動した時に、それが経済や物価の動向にどのような影響を及ぼすのかについては十分注視してまいります。また、これは常に申し上げていることですけれども、2%の「物価安定の目標」の達成のために、必要になれば躊躇なく「量」・「質」・「金利」の 3 次元で追加的な金融緩和措置を講じる用意があります。
§4Question
日本やECBなど多くの国・地域でマイナス金利政策が採られていますが、これによって、金融政策の実効性が損なわれるとの懸念はないのでしょうか。
§5Haruhiko Kuroda
そのようには全く考えておりません。現に、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入以降、国債のイールドカーブは、短期から長期の全域にわたってはっきりと低下しており、それを反映して、住宅ローンの金利や企業に対する貸付金利なども、はっきりと低下しています。これは、当然のことながら、今後、住宅投資や企業の設備投資にプラスの影響を及ぼします。今回の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」は、従来行っていた「量的・質的金融緩和」をさらに拡充するものであり、従来の金融緩和措置が効果を持ってきたように、実体経済に波及し、2%の「物価安定の目標」の早期達成にも貢献すると考えています。以上