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Bank of JapanPress conferenceJul 18, 2023Kazuo Ueda, Governor

総裁記者会見(2023年7月18日)

Original in Japanese

Full text

§1Kazuo Ueda

今の鈴木大臣のお話に二点だけ付け加えさせて頂きます。一点目は、まず世界経済に関するセッションですが、世界的な金融環境のタイト化や根強いインフレ圧力を踏まえた経済見通し、あるいはリスク要因などについて議論されました。また、世界的な食料・エネルギー不安、気候変動問題への対応がマクロ経済に与える影響についても議論がありました。私からは、日本の物価動向や日本銀行の政策対応について説明しました。また、金融セクターに関するセッションですが、今、大臣からもお話がありましたが、暗号資産の金融システムに対する影響等について議論がなされました。私からは、引き続き、これも大臣からお話がありましたが、FSB等における作業をしっかりと進めていくことが重要とお話ししました。以上です。

§2Question

総裁については、このようなウクライナを巡る国の意見の相違があったり、また、中国の半導体の材料の禁輸とか経済の分断というのがIMFなどでもかなり懸念を示されているんですけれども、世界の経済の分断について、国際経済に与える影響、どのような懸念があるのか、総裁の考えをお願いします。

§3Kazuo Ueda

世界経済の分断の影響という点についてですけれども、ちょっと教科書的な話になって恐縮ですけれども、本来、自由な貿易をしてそれぞれの国が自分の得意なものを作る、それを交換し合うということで世界経済は発展してきましたし、90年代以降それが加速したという中で、良い動きがずっと続いてきたわけですが、それに安全保障というやむを得ない他の目標が出てきたということではありますけれども、ブレーキをかけるということですから、何らかのマイナスの影響というのは避けられないというふうに考えてございます。

§4Question

続いて、植田総裁に一問伺います。G20の場ではあるんですけれども、7月の政策決定会合が近いということで、これについて是非お考えをお聞かせください。7月の政策決定会合に向けて、市場でのYCC修正観測によりまして、週明けの東京市場ではイールドカーブに歪みが生じる兆しがありました。総裁は以前からコストとベネフィットを衡量してYCCを修正するかどうか決めるというふうにおっしゃっていましたが、足元の状況を考慮しますと、修正する必要はないとお考えでしょうか。ご見解をお聞かせください。

§5Kazuo Ueda

ちょっと長くなるかもしれませんが、これまでの私どもの考え方をもう一度申し上げたいと思いますけれども、まず、基本に、持続的・安定的な2%のインフレの達成というところにまだ距離があるという認識がこれまであって、そういう認識のもとでは、金融仲介機能とか市場機能に配慮しつつ、イールドカーブ・コントロールのもとで粘り強く金融緩和を続けていくということをしてきたわけでございますけれども、そういう姿勢、もちろん最初の前提のところは毎回の決定会合でチェックするわけですし、見通しが変わるところでも一応、改めてきちんとチェックするわけですが、それの前提が変わらない限り、全体のストーリーは不変であるということは申し上げたいと思います。以上