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Bank of JapanSpeechAug 28, 2025Junko Nakagawa, Board Member

【挨拶】「わが国の経済・物価情勢と金融政策」(山口県金融経済懇談会)

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Full text

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日本銀行政策委員会審議委員中川順子わが国の経済・物価情勢と金融政策── 山口県金融経済懇談会における挨拶要旨 ──日本銀行2025年8月28日

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1 .はじめに日本銀行の中川です。本日は、山口県の行政および金融・経済界を代表される皆様との懇談の機会を賜りまして、誠にありがとうございます。皆様には日頃より、下関支店の円滑な業務運営に多大なご協力を頂いておりますこと、この場をお借りして御礼申し上げます。本日は、最初に私から、経済・物価の現状と先行き、日本銀行の金融政策運営などについてご説明させて頂き、その後、皆様から当地の実情に即したお話や、日本銀行の政策・業務運営に対するご意見をお伺いできればと存じます。2 .経済・物価の現状( 1 )海外経済の現状海外経済の現状について簡潔に確認します(図表1 )。先日、日米政府間の関税交渉が合意に至り、各国の通商政策等の交渉・合意についても進展がみられていますが、未だ不確定な要素が多く残る状況が続いています。 7月時点での企業のグローバルの景況感は、サービス業では、改善・悪化の分岐点であるをはっきりと上回っていますが、製造業では程度です。先行きについて、 IM F による各国・地域の成長率の見通しをわが国の通関輸出ウェイトで加重平均しますと、年、年は 2% 台後半に鈍化し、年に 3%程度、概ね年以降の平均的な成長率と同じ程度に復するとしています。この、年と年の見通しは、4月時点から7月時点にかけて若干上方修正されています。

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( 2 )国内経済の現状国内経済の現状は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している、と評価しています。国内経済の現状を、企業部門と家計部門に分けて説明いたします。(企業部門)まず、企業部門です(図表2)。法人企業統計の最新のデータは年1 ~ 3月期です。金融業・保険業を除く全産業全規模ベースの経常利益は、前期比では-% と減少しましたが、前年比では+%増加し、既往ピーク並みの高水準でした。業種別では、製造業は、前年比で-% の減少でしたが、 AIを中心としたIT関連需要の回復や設備投資関連の受注増加で高水準を維持しました。非製造業は、前年比で+%増加しました。堅調なデジタル関連投資需要、インバウンドを含む堅調なサービス需要、価格改定の進捗などがこれに寄与しています。設備投資をみてみますと、機械設備投資の一致指標の資本財総供給は、 AI関連や省力化関連の投資需要に支えられて底堅く推移しています。建設投資の一致指標の建設工事出来高(民間非居住用)は、建設資材高や人手不足による工事後ずれの影響はありますが、物流施設や都市再開発などの旺盛な建設需要に支えられて、緩やかに増加しています。次に、鉱工業生産と輸出です(図表3)。4 ~ 6月期の鉱工業生産は、横ばい圏内の動きです。

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自動車では、堅調な内外需要に支えられて高い稼働率が続いていますが、足もとでは一部メーカーでの増産の反動から、減少しています。電子部品・デバイスでは、データサーバー等のAI関連需要が堅調に推移するもとで、米国の半導体分野別関税の導入の可能性に備えたアジア地域での駆け込み生産に誘発され、増加しています。右のグラフで 7月までの実質輸出をみますと、 1 ~ 3月期は関税引き上げに伴う駆け込みにより増加

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し、4月以降は、自動車部品など一部にその反動の動きがみられるものの、情報関連では駆け込み輸出の動きが発生しているもとで、全体としては既往ピーク付近にあります。実質輸出を地域別・財別にみます(図表 4 )。地域別では、米国向けは、 1~3月期に自動車部品等の関税引き上げに伴う駆け込みとみられる動きで前期比+% 増加したのち、その反動減もあって4~6月期は前期比-% 、7月は 4 ~ 6月期比で-% の減少となりましたが、水準自体は、現地の底堅い需要に支えられています。欧州向けは、同地域での設備投資が低迷するもとで、弱めの動きが続いています。中国向けは、現地メーカーの競争力の高まりから内製化が進むもと、半導体製造装置の需要一服から、低水準で横ばい圏内の動きが続いています。NIEs・ASEAN 等向けは、増加しています。これは、グローバルなAI関連需要が堅調に推移するもとで、米国の半導体分野別関税の導入の可能性に備えた駆け込み輸出が発生しているためです。右の財別のグラフの、自動車関連、情報関連では、関税引き上げに伴う駆け込みと、自動車関連でその反動の動きが確認できます。資本財は、振れを伴いつつも、半導体製造装置の需要の底堅さに支えられて、持ち直し基調です。中間財は、アジアにおける供給過剰状態により、低水準横ばいです。

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いずれも、関税の影響の見極めについては、今後のデータを確認していく必要があります。(家計部門)次に、雇用・所得環境と個人消費です。まず、雇用・所得環境は、緩やかに改善していると判断しています。就業者数は、着実な増加を続けています(図表 5 )。正規雇用・非正規雇用別の就業者数は、コロナ禍前の年平均をとした指数で示していますが、正

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規雇用は、人手不足感の強い情報通信や医療・福祉等を中心に緩やかな増加傾向にあり、非正規雇用は、コロナ禍前を幾分下回る水準となっていますが、これには正規雇用への切り替えの影響もあります。賃金面では、一人当たり名目賃金は着実な上昇を続けています。本年の春季労使交渉における賃上げ率をみると(図表6)、連合の最終集計結果は正社員で+%、このうち中小企業で+%と、昨年に続き高水準となっています。こうした雇用・賃金の動向を反映して、雇用者全体の賃金総額である雇用者所得は、名目ベースの前年比では相応の増加となっており、消費者物価指数(総合除く持家の帰属家賃)で実質化したベースでは、物価上昇率の高まりなどから減少したのち、足もとでは増加しています。次に個人消費です(図表7)。物価上昇の影響などから、消費者マインドには弱さがみられますが、先述の、雇用者数の増加と春季労使交渉の結果を反映した賃金改定の動きが進む中で、なお底堅さを維持していると評価しています。各種の販売・供給統計を合成した消費活動指数をみますと、非耐久消費財は、身近な食料品価格の上昇により消費者の節約志向が強まるもとで弱めの動きが続いていますが、所得環境の改善を背景にしてサービス消費を中心に緩やかな増加傾向にあります。( 3 )国内物価の現状続いて、国内の物価の現状です(図表 8 )。

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賃金や物流費等の上昇による価格改定の動きが広がる中で、米などの食料品価格上昇の影響等から、高い上昇率が続いています。消費者物価の除く生鮮食品の前年比は、既往の商品市況の下落や、燃料油への政府支援を受けてエネルギー価格の上昇率が縮小していることから、 3% 程度に低下していますが、消費者物価の除く生鮮食品・エネルギーの前年比は、高校授業料の無償化による下押しはありながらも、携帯電話通信料の値上げの影響などから、

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+%と以前と比べて若干プラス幅を拡大しています。消費者物価の除く生鮮食品・エネルギーの前年比の内訳をみますと、財では、米などの食料品価格上昇の影響からプラス幅を拡大しています。一般サービスでは、本年入り後に上昇ペースがいったん鈍化しましたが、これには前年の外国パック旅行費の価格調査再開による押し上げ効果の剥落が影響しており、その後は、プラス幅を戻しています。人件費等の価格転嫁や食料品価格の上昇が外食にも波及していることが窺われます。国内企業物価の前年比は、既往の商品市況の落ち着きや、この間の円高、燃料油への政府支援等の影響から、 2% 台半ばまで低下しています。企業向けサービス価格(除く国際運輸)の前年比は、人件費の上昇などを背景に3%となっています。次は、こうした物価を取り巻く環境のデータです(図表 9 )。原油価格は下落していますが、 F AO 食料価格指数は上昇がみられます。こうしたなか、円ベースの輸入物価は、原油価格等の押し下げ要因に、円高の影響も加わって、前年比では低下しています。しかしながら、指数の水準でみると、契約通貨ベースと比べて高い位置にあります。日本銀行が、継続的に公表しているコア指標をみます(図表)。左のグラフは基調的なインフレ率を捕捉するための指標の一部で、日本銀行スタッフが脚注にある通りの試算をしています。

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右のグラフは消費者物価指数(除く生鮮食品)を構成する各品目の、前年比上昇品目と下落品目の割合です。次の図表(図表)の左のグラフは、消費者物価指数(総合)を構成する全品目の前年比価格変動率の分布です。分布の裾は上昇方向に広がり、単純中央値は 2% 近傍にあります。これらの指標の一部には、足もとで、ウェイトの大きいエネルギー価格の上昇率低下を主因とした伸びの鈍化がみられますが、いずれも、昨年夏場以

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降、米などの食料品価格上昇の影響が幅広い品目に波及する中で、価格上昇品目や伸び率は拡大傾向にあります。こうした環境のもと、中長期的な予想物価上昇率は、全体としては、緩やかに上昇しています。ここ数年の上昇は過去と比べて大きな変化です。これには先述の物価環境や、企業の賃金・価格設定行動の積極化などが影響していると考えており、それらの今後の動向を丁寧に確認する必要があります。3.経済・物価の先行き見通しとリスク( 1 )企業・家計の経済活動の展望企業・家計の経済活動の展望についてお話しします。輸出や鉱工業生産は、当面、米国の関税引き上げに伴う駆け込みの反動減がマイナスに作用するほか、海外経済の減速によって弱めの動きになると見込んでいますが、その後は、海外経済が緩やかな成長経路に復していくもとで、回復に向かうと考えています。企業収益については、米国の関税引き上げによる輸出採算の悪化や、海外経済の減速の影響から、製造業を中心に高水準ながらも減少に転じるとみています。その後は、内外需要の増加などにより、改善基調に復していくことを想定しています。設備投資については、受注残高を解消する動きや省力化投資が一定の下支えとなりつつも、通商政策を巡る不確実性の高まりや収益環境の悪化によって、計画が下方に修正される可能性があります。

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もっとも、日米間の関税率の合意を踏まえて、企業の業績見通しの不確実性が低下すれば、能増投資やサプライチェーンの再構築など前向きな投資が活発となり、増勢に復すると考えています。

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名目雇用者所得は、春季労使交渉を反映して、当面、着実な増加を続けるとみています。企業収益の減少に伴ってその増加ペースはいったんは鈍化しますが、その後は企業収益の回復と共に増勢が強まっていくとみています。個人消費は、今年の春季労使交渉を反映した所定内給与の上昇が一定の下支えになりますが、食料品価格の上昇等が下押し要因となり、横ばい圏内の動きにとどまる可能性が高いとみています。その後は、企業業績の改善に伴う賃金改定の動きと物価上昇の落ち着きによって実質雇用者所得の改善が明確になっていくことで、緩やかな増加基調に復していくと考えています。なお、日本銀行の6月短観をみますと(図表)、調査時点での企業の業況感の現状評価は、全体としてみれば良好な水準を維持していますが、先行き3か月後の見通しは、製造業・非製造業共に悪化し、全体ではマイナス6ポイントの悪化となっています。同じく6月短観の年度の設備投資計画は、前年比+%と高めの水準です。その後の各国の通商政策の交渉の進展などによる変化をみるために、次回短観の結果も大変重要です。(2)経済・物価見通し7月の金融政策決定会合で決定した「政策委員の大勢見通し」についてお話しします(図表)。実質GDP成長率の見通しは、政策委員の中央値で年度は+%、年度は+% 、年度は+% です。こうした見通しは、前回 4月展望レポートから概ね不変となっています。

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各国の通商政策等の影響を受けた海外経済の減速や不確実性の高まりが、わが国の輸出や設備投資の下押しに作用することから、成長ペースは一旦鈍化し、その後は、海外経済が緩やかな成長経路に復していくもとで、わが国も成長率を高めていくと見込んでいます。

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生鮮食品を除いたベースの消費者物価の見通しは、政策委員の中央値で、年度は+%、年度は+%、年度は+% です。生鮮食品とエネルギーを除いたベースでは、年度は+% 、年度は+% 、年度は+% です。前回の展望レポートと比べますと、年度は、+%ポイントと大きめに上方修正しており、これは食料品価格上昇の影響を主因としています。こうした物価見通しには、賃金や物流費等の上昇を販売価格に転嫁する動きと、既往の米価格の上昇の影響が加工食品や外食へ波及する動き等、前回の展望レポートと概ね同様の要因が反映されていると考えられます。中心的な見通しでは、こうした上昇圧力は時間を経て減衰していき、各国の通商政策の影響等による成長ペースの鈍化の影響を受けて、物価上昇率はいったん伸び率を下げるものの、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持されると考えています。その後は、成長率が高まるもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率の上昇とともに徐々に高まっていくと予想しており、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移するとの考えです。( 3 )経済・物価見通しにおけるリスクこうした経済・物価の先行きの見通しには高い不確実性があります。私が注目するリスクについて、 3 点お話しします。

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1点目は、わが国企業の賃金・価格設定行動と、それらの経済、物価、そして予想物価上昇率への影響です。関税政策への対応として、企業がその販売価格への転嫁よりもコストの削減の方に強く傾かざるを得ないとすれば、賃金に物価上昇を反映する動きが弱まる可能性があります。一方で、既往の物価上昇に対応した価格改定の動きは、まだその過程にあるとみているのですが、企業の賃金・価格設定行動は従来よりも積極化しており、労働需給が

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引き締まった状況が続くとの見方が強まるもとで、賃金の上昇圧力とそれを販売価格に反映する動きが強まり、価格上昇が家計のコンフィデンスや予想物価上昇率に影響を及ぼす可能性があります。2点目は、通商政策による供給コストの上昇が、物価・経済に及ぼす影響です。各国企業が、関税率上昇分の転嫁にとどまらずに価格戦略を積極化させたり、サプライチェーンの再構築コストが、輸入物価の上昇や、為替相場や国際商品市況の大きな変動を招く可能性もあります。こうした供給側の要因で、物価が賃金の上昇を上回るかたちで大幅に上昇し、家計の生活防衛的な動きが一段と強まることになれば、経済の下押しにつながります。3 点目は、各国の通商政策等の動きと、その貿易活動やコンフィデンスに対する影響です。今回のような広範な関税の引き上げは、世界的な貿易活動に影響を及ぼすほか、通商政策にかかる不確実性の高まりが、各国の企業や家計のコンフィデンス、国際金融資本市場に影響し、海外経済・日本経済を下押しする可能性があります。一方で、これらの可能性に対して、米国・欧州等が独自の経済対策や政治的判断によって財政拡張的な政策を取ることにより、逆に経済が想定よりも上振れる可能性もあります。4 .日本銀行の金融政策運営日本銀行の本年7月の金融政策決定会合での決定内容について、 6月の決定会合の決定も併せて、振り返ります。

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7月の決定会合では、先述の物価・経済の見通しをもとに、政策金利である無担保コールレート・オーバーナイト物の誘導目標を、「0. 5%程度」で推移するよう促すこれまでの金融市場調節方針を維持しました。また、 6月の決定会合で、国債買入れの減額について(図表)、月間の買入予定額を、年1~3月期までは原則として毎四半期億円程度ず

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つ、年4~6月期以降は原則として毎四半期億円程度ずつ減額し、年1~3月期に2兆円程度とする計画を決定しました。このほか、年6月の決定会合において、新たな減額計画の中間評価を行うこととし、今回の減額計画を維持することを基本としつつ、国債市場の動向や機能度を点検し、必要と判断すれば減額計画に修正を加えることと、年4月以降の国債買入れ計画方針についても検討し、その結果を示すこととしました。今後の金融政策運営は、現在の実質金利の水準を踏まえると(図表)、日本銀行の経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えています。日本銀行としては、各国の通商政策等の今後の展開やその影響を巡る不確実性が高い状況が続いていることを踏まえ、今後明らかとなるデータや情報を、引き続き丁寧に確認し、適切に政策を判断してまいります。5 .山口県経済について最後に、山口県の経済について、下関支店を通じて得た情報も踏まえつつお話ししたいと思います。山口県は、瀬戸内海沿岸を中心に、化学や石油・石炭、鉄鋼といった素材業種から、自動車、造船、食料品などの加工業種まで、多種多様な製造業が立地しており、一事業所当たり製造品出荷額は全国 1 位であるなど、工業の強い県だと認識しております。

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こうした中、足もとの県内経済の状況に目を向けると、生産は、主力の化学を中心に持ち直しの動きがみられているほか、個人消費は、所得環境の改善を背景に、着実に持ち直しており、県内景気は緩やかに回復しています。総務省・経済産業省「年経済構造実態調査製造業事業所調査結果」

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また、民間企業の設備投資は、化学では、汎用品から高付加価値品への事業ポートフォリオの転換に向けた投資が行われているほか、様々な業種で脱炭素に向けた投資が計画されているなど、今年度も積極的な投資が計画されています。先行きについては、今年度の春季労使交渉でも高水準の賃上げが実現するなど、所得改善を背景に個人消費の持ち直しが続くと見込まれるほか、企業の積極的な設備投資に支えられるもとで、県内景気は緩やかな回復を続けることが期待されます。もっとも、自動車・自動車部品を中心に米国の通商政策の影響が懸念されるため、楽観視することなく、県内企業の生産・収益動向を注意深くみていく必要があると考えています。また、中長期的な視点では、全国の多くの地域同様、山口県でも少子高齢化や人口減少が課題となっています。この点、人口減少に伴い労働力の確保が難しくなる中、県内の企業では、様々な取り組みが進んでいます。例えば、製造業では、生産工程を自動化しつつ、短時間労働が可能な出荷等の作業に副業人材を活用することで人手の確保を進めている先や、 AI の活用により設備の劣化や不具合予知に取り組む先がみられています。また、非製造業では、宿泊業において、宿泊と食事の分離を進めることで、自らの得意分野に専門人材を集中させ、サービス水準を向上させる先など、ピンチをチャンスに変えようと、様々な工夫がみられています。

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このほか、行政でも、民間企業の DX 技術を活用するプロジェクトが進んでおり、 AI を活用した工業用水道施設の老朽化対策などの実証実験が行われていると伺っております。人口減少下の日本が抱える課題解決に当たっては、こうした技術の活用が非常に重要であると考えており、注目しています。山口県は、三方を海に囲まれており、古くから交通の要衝として外国や他地域から様々な新しい文化を取り入れてきました。そうして培われた進取の気風の下、民間企業の創意工夫や、進歩するデジタル技術等を上手く取り込むことで、地域が抱える課題を克服されることを期待しています。日本銀行

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としましても、引き続き下関支店を通じて金融経済の動向をきめ細かく把握分析し、地域経済のさらなる発展に貢献していきたいと考えています。ご清聴ありがとうございました。以上 わが国の経済・物価情勢と金融政策年月日日本銀行政策委員会審議委員中川順子― 山口県金融経済懇談会における挨拶 ―海外経済先進国新興国・資源国(前年比、%)(注)IMFによる各国・地域の実質GDP成長率を、わが国の通関輸出ウエイトで加重平均したもの。年以降はIMF予測(月および月時点)。先進国は、米国、ユーロ圏、英国。新興国・資源国はそれ以外。(出所)IMF、財務省年IMF予測製造業サービス業(季節調整済、DI)(注)製造業は、グローバル製造業PMI。サービス業は、グローバルサービス業PMI事業活動指数。(出所)©年海外経済(図表1)<グローバル PMI ><海外経済見通し>

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民間企業設備投資(GDPベース、実質、左目盛)資本財総供給(右目盛)建設工事出来高(民間非居住用、実質、右目盛)(季節調整済年率換算、兆円)(季節調整済、年=)年(注)建設工事出来高の実質値は、建設工事費デフレーターを用いて日本銀行スタッフが算出。(出所)内閣府、経済産業省、国土交通省売上高(左目盛)営業利益(右目盛)経常利益(右目盛)(季節調整済、兆円)年(季節調整済、兆円)(注)法人季報ベース。金融業、保険業および純粋持株会社を除く。シャドー部分は、景気後退局面。(出所)財務省国内経済(企業部門)(図表2)<企業収益><設備投資一致指標>生産在庫(季節調整済、年=)(注)シャドー部分は、景気後退局面。(出所)経済産業省年実質輸出実質輸入(季節調整済、年=)年(注)日本銀行スタッフ算出。は、月の値。(出所)日本銀行、財務省国内経済(企業部門)(図表3)<鉱工業生産><実質輸出入>

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中間財<>自動車関連<>(注)日本銀行スタッフ算出。<>内は、年通関輸出額に占める各財のウエイト。は、月の値。「自動車関連」は、自動車、自動車の部分品、原動機など。「情報関連」は、電算機類、通信機、半導体等電子部品、音響・映像機器、科学光学機器など。「資本財」は、金属加工機械、建設用・鉱山用機械、重電機器、半導体等製造装置、船舶など。(出所)日本銀行、財務省(季節調整済、=)年情報関連<>資本財<>(季節調整済、=)年米国<>EU<>(季節調整済、=)(注)日本銀行スタッフ算出。<>内は、年通関輸出額に占める各国・地域のウエイト。は、月の値。EUは、全期間において、英国を含まない。(出所)日本銀行、財務省年中国<>・等<>その他<>(季節調整済、=)年(図表4)<地域別実質輸出><財別実質輸出>国内経済(企業部門)特別給与所定外給与所定内給与名目賃金(前年比、%)年(注)各四半期は、:~月、:~月、:~月、:~月。は、月の値。以降は、共通事業所ベース。(出所)厚生労働省就業者(左目盛)正規(右目盛)非正規(右目盛)(注)年以前の正規、非正規は、詳細集計ベース。(出所)総務省年(季節調整済、百万人)(季節調整済、年=)国内経済(雇用・所得環境)(図表5)<就業者数><1人当たり名目賃金>

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名目賃金雇用者数名目雇用者所得実質雇用者所得(CPI除く持家の帰属家賃)実質雇用者所得(CPI総合)(前年比、%)(注)各四半期は、:~月、:~月、:~月、:~月。は、月の値。名目雇用者所得=名目賃金(毎月勤労統計)雇用者数(労働力調査)毎月勤労統計の以降は、共通事業所ベース。雇用者所得の実質値は、()内の各物価指標を用いて日本銀行スタッフが算出。(出所)厚生労働省、総務省年<春季労使交渉の結果><雇用者所得>国内経済(雇用・所得環境)(図表6)(定昇込み賃上げ率、前年比、%)年年年年正社員大企業人以上~人中小企業~人人以下パート消費者物価指数(除く生鮮)(注)正社員の内訳は、組合員の人数別集計値。パートは、有期・短時間・契約等労働の賃上げ率。消費者物価指数の年は、~月の値。(出所)日本労働組合総連合会、総務省サービス<>非耐久財<>耐久財<>消費活動指数消費活動指数(旅行収支調整済)(注)消費活動指数(旅行収支調整済)は、除くインバウンド消費・含むアウトバウンド消費(日本銀行スタッフ算出)。非耐久財は、GDP統計において半耐久財に分類される品目を含む。<>内は、消費活動指数におけるウエイト。

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(出所)日本銀行等(季節調整済、からの累積変化、%)年家計最終消費支出(実質)可処分所得等(実質)家計最終消費支出(名目)可処分所得等(名目)(季節調整済、年=)(注)家計最終消費支出は、除く持ち家の帰属家賃。可処分所得等は、可処分所得に年金受給権の変動調整を加えたもの。実質値は、家計最終消費支出デフレーターを用いて日本銀行スタッフが算出。(出所)内閣府年国内経済(個人消費)(図表7)<実質個人消費><形態別の実質個人消費>

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(前年比、%)除く生鮮除く生鮮・エネルギー除く食料・エネルギー内需デフレーター企業向けサービス価格指数GDPデフレーター消費者物価指数(CPI)国内企業物価指数財一般サービス(除く家賃)家賃公共料金CPI(除く生鮮・エネルギー)(前年比、%)(注)公共料金=「公共サービス」+「水道料」CPIは、消費税率引き上げ・教育無償化政策、旅行支援策、携帯電話通信料の影響を除いた日本銀行スタッフによる試算値。(出所)総務省年(注)国内企業物価指数は、夏季電力料金調整後。企業向けサービス価格指数は、除く国際運輸。CPIの食料は、酒類を除く。は、月の値。(出所)総務省、日本銀行、内閣府物価関連指標(図表8)<(一時的な要因を除く)><物価関連指標>ドバイ・原油銅FAO食料価格指数(月中平均、原油:ドル/バレル、銅:百ドル/トン、FAO食料価格指数:年=)年(注FAO食料価格指数は、穀物、植物油、砂糖、肉、乳製品価格から構成される指数。(出所)日本経済新聞社、、FAO円ベース(前年比、左軸)円ベース(指数、右軸)契約通貨ベース(指数、右軸)(年=)(前年比、%)(出所)日本銀行年物価を取り巻く環境(図表9)<輸入物価指数><国際商品市況>

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上昇品目比率-下落品目比率(左目盛)上昇品目比率(右目盛)下落品目比率(右目盛)(%ポイント)(%)(注)上昇・下落品目比率は、前年比上昇・下落した品目の割合(CPI除く生鮮、消費税率引き上げ・教育無償化政策、旅行支援策の影響を除く)。日本銀行スタッフ算出。月以降のCPIは、高等教育無償化等の影響も除いた日本銀行スタッフによる試算値。(出所)日本銀行、総務省年刈込平均値加重中央値最頻値(前年比、%)年(注)CPI(消費税率引き上げ・教育無償化政策、旅行支援策の影響を除く)を用いて日本銀行スタッフが算出。月以降のCPIは、高等教育無償化等の影響も除いた日本銀行スタッフによる試算値。刈込平均値とは、大きな相対価格変動を除去するために、品目別価格変動分布の両端の一定割合(上下各%)を機械的に控除した値。最頻値とは、品目別価格変動分布において最も頻度の高い価格変化率。加重中央値とは、価格上昇率の高い順にウエイトを累積して%近傍にある値。(出所)日本銀行、総務省消費者物価のコア指標(図表)<上昇・下落品目比率><の刈込平均値等>~%タイルバンド~%タイルバンド中央値(前年比、%)(注)CPI総合の各品目の前年比から作成。

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(出所)総務省年家計(生活意識アンケート調査、今後5年間)企業(短観、5年後)物価連動国債(年物)(前年比、年率平均、%)年(注)家計は、5択選択肢情報を用いた修正カールソン・パーキン法による。企業は、全産業全規模ベースの物価全般の見通し(平均値)。.物価連動国債は、固定利付国債利回り-物価連動国債利回りの期間平均値。からの期間は、最長物(回債<月償還の銘柄>)の利回りを用いて算出。(出所)、日本銀行<予想物価上昇率>予想物価上昇率(図表)<CPIの品目別価格変動率の分布>

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GDP民間企業設備投資(名目)短観(実績)短観(月調査時点の当年度計画値)(注)短観は、ソフトウェア投資額・研究開発投資額を含み、土地投資額は含まない(月調査以前は、研究開発投資額を含まない)。全産業+金融機関の値。GDP民間企業設備投資の年度は、の値。(出所)日本銀行、内閣府年度(前年比、%)全産業製造業非製造業(「良い」-「悪い」、DI、%ポイント)年(注)短観の業況判断DI(全規模ベース)。月調査には、調査の枠組み見直しによる不連続が生じている。シャドー部分は、景気後退局面。(出所)日本銀行良い悪い先行き<設備投資計画><業況判断>業況判断と設備投資計画(6月短観)(図表)国内経済・物価見通し(図表)<展望レポートの経済・物価見通し(年月)>(出所)日本銀行(対前年度比、%、<>内は政策委員見通しの中央値)実質 GDP 消費者物価指数(除く生鮮食品)(参考)消費者物価指数(除く生鮮食品・エネルギー)年度~~~月時点の見通し~~~年度~~~月時点の見通し~~~年度~~~月時点の見通し~~~

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(図表)日本銀行の保有国債残高兆円年月には減額前(月)と比べておおよそ~%減少月間の買入れ予定額月兆円程度年4月~中間評価時に検討・公表中間評価原則、毎四半期月まで:億円程度ずつ減額月以降:億円程度ずつ減額① 来年6月の金融政策決定会合で中間評価を実施②長期金利が急激に上昇する場合には、機動的に、買入れ額の増額等を実施③必要な場合には、金融政策決定会合において、減額計画を見直す①長期金利:金融市場において形成されることが基本②国債買入れ:国債市場の安定に配慮するための柔軟性を確保しつつ、予見可能な形での減額が適切年3月まで:原則、毎四半期億円程度ずつ減額(従来の減額計画を維持)年4月~年3月まで:原則、毎四半期億円程度ずつ減額 国債市場の安定に配慮した形で市場機能の改善を進めていけるよう、段階的に減額していく<予見可能な形での減額><柔軟性の確保>長期国債買入れの減額計画(年6月)全産業・大企業全産業・中小企業(「緩い」-「厳しい」、DI、%ポイント)年(注)短観の金融機関の貸出態度判断DI。月調査には、調査の枠組み見直しによる不連続が生じている。(出所)日本銀行実質金利名目金利(%)年(注)実質金利は、国債利回り(1年物)から予想物価上昇率(日本銀行スタッフによる推計値)を差し引くことにより算出。

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(出所)日本銀行、「月次調査<債券>」、「コンセンサス・フォーキャスト」、<企業からみた金融機関の貸出態度>国内金融環境(図表)<実質金利(1年)>