Minutes of the Monetary Policy Meeting (February 13–14, 2013)
金融政策決定会合議事要旨(2月13、14日開催分)
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2013.3.12日本銀行 政策委員会金融政策決定会合議事要旨(2013年2月13、14日開催分)本議事要旨は、日本銀行法第 20 条第1項に定める「議事の概要を記載した書類」として、2013年3月6、7日開催の政策委員会・金融政策決定会合で承認されたものである。公表時間3月12日(火) 8時50分 本稿の内容について、商用目的で転載・複製を行う場合(引用は含まれません)は、予め日本銀行政策委員会室までご相談ください。引用・転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。
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(開催要領)1.開催日時:2013年2月13日(14:00~16:33)2月14日( 9:00~12:34)2.場所:日本銀行本店3.出席委員:議長白川方明(総裁)山口廣秀(副総裁)西村淸彦(〃)宮尾龍蔵(審議委員)森本宜久(〃)白井さゆり(〃)石田浩二(〃)佐藤健裕(〃)木内登英(〃)4.政府からの出席者:財務省佐藤慎一大臣官房総括審議官(13日)山口俊一財務副大臣(14日)内閣府松山健士内閣府審議官(執行部からの報告者)理事中曽宏(13日)理事早川英男理事木下信行理事門間一夫企画局長内田眞一企画局政策企画課長神山一成金融市場局長青木周平調査統計局長前田栄治調査統計局経済調査課長鎌田康一郎国際局長外山晴之(事務局)政策委員会室長飯野裕二政策委員会室企画役福永憲高政策委員会室企画役橘朋廣企画局企画役今久保圭企画局企画役須合智広
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Ⅰ.金融経済情勢等に関する執行部からの報告の概要1.最近の金融市場調節の運営実績金融市場調節は、前回会合(2013年1月21、22日)で決定された方針(注)のもとで、金融市場における需要を十分満たす潤沢な資金供給を行い、金融市場の安定確保に万全を期した。こうした中、無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.07%台後半から 0.10%台半ばの間で推移した。資産買入等の基金の運営状況をみると、固定金利方式・共通担保資金供給オペレーションは、短期金融市場における資金余剰感が強いもとで、補完当座預金制度の適用利率の引き下げの思惑もあって、長めのタームのオペを中心に札割れが頻発した。短期国債買入れについては、残高の着実な積み上げが進んだ。この間、長期国債買入れについては、金融機関の間で国債の売却を控える動きが拡がっていることから、落札金利が低下している。2.金融・為替市場動向短期金融市場では、金利は、長めのゾーンを含め、低位で安定的に推移している。GCレポレートは、0.1%程度で推移している。ターム物金利をみると、短国レートは、小幅低下しており、足もとでは、長めのゾーンを含め、0.1%を下回る水準で推移している。長めのターム物の銀行間取引金利は、ごく小幅低下している。長期金利についてみると、2年債および5年債の利回りは、一段と金利低下圧力が加わる中で、低下している。
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10年債利回りは、株価が堅調に推移し、米国長期金利が上昇する中で、いったん上昇したが、足もとでは再び 0.7%台半ばで推移している。株価(日経平均株価)は、米国株価が上昇する中、為替の円安方向の動きなどを受けて上昇しており、足もとでは 11 千円台前半で推移している。REIT価格も、上昇している。社債流通利回りの対国債スプレッドは、業績悪化懸念から拡大した状態が続いている先がみられているものの、これ以外の先では、引き続き投資家の底堅い需要を背景に、総じて低位横ばい圏内で推移している。為替相場をみると、円の対米ドル相場は、米国長期金利が上昇する中で、政策を巡る思惑に加えて、本邦貿易赤字の拡大などが材料視され、一時 94 円台となる場面もみられるなど、
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(注)「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。」
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円安方向の動きとなっている。3.海外金融経済情勢海外経済は、減速した状態が続いているが、持ち直しに向けた動きもみられている。米国経済は、底堅さを増しつつ、緩やかな回復基調を続けている。輸出はなお伸び悩んでいるが、ひと頃慎重化していた企業マインドが幾分改善する中、設備投資には持ち直しの兆しが窺われる。個人消費は、消費者心理に弱さがみられるものの、雇用情勢が改善傾向を辿るもとで、緩やかに増加している。住宅投資についても、低水準ながら持ち直しの動きが明確になっている。こうしたもとで、生産は増加基調に復しつつある。物価面では、エネルギー価格の動向を受け、総合ベースの消費者物価の前年比はプラス幅が縮小している。一方、コアベースの消費者物価の前年比は、横ばい圏内の動きとなっている。欧州経済は、緩やかに後退している。緊縮財政が継続していることなどから、民間設備投資、個人消費ともに減少している。また、輸出も伸び悩んでいる。こうしたもとで、生産は減少している。ただし、企業や家計のマインドは、金融市場が落ち着いていることなどもあって、一段の悪化には歯止めがかかりつつある。物価面をみると、緩和的な需給環境などが物価押し下げ圧力として作用している中、エネルギー価格の動向を受けて、総合ベースの消費者物価の前年比は、幾分低下している。この間、英国経済は、停滞している。
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アジア経済をみると、中国経済は、堅調な内需を背景に、安定化しつつある。個人消費は、良好な雇用・所得環境のもとで、堅調に推移している。また、固定資産投資も、インフラ投資や不動産投資の増加から、増勢の鈍化に歯止めがかかっている。輸出も、一進一退の動きの中で、安定化の兆しが窺われる。こうした内外需要のもとで、生産も安定化しつつある。NIEs、ASEAN経済は、基調として持ち直しているが、その動きは企業部門ではなお緩やかな状態が続いている。輸出や生産は、安定化の兆しもみられるが、企業マインドが依然として慎重なもとで、設備投資はNIEs を中心に伸び悩んでいる。この間、個人消費はASEANを中心に底堅く推移している。物価面をみると、これらの国・地域の一部では、タイトな労働需給を背景に賃金の上昇が持続するもとで、物価上昇圧力はなお残存しているが、物価上昇率は横ばい圏内で推移している。インド経済は、減速した状態が続いている。海外の金融資本市場をみると、欧州債務問題について、欧州中央銀
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行による国債買入れスキームや欧州安定メカニズムなど各種の安全弁が整備されるもとで、欧州中央銀行の3年物資金供給オペの期限前返済額が市場の予想を上回ったことや、米国において、年初の「財政の崖」回避に続き、連邦債務上限の適用を一時見送る法案が可決されたことなどを背景に、投資家のリスク回避姿勢は後退してきている。欧州周縁国の国債利回りは、ひと頃に比べはっきりと切り下がった水準で、概ね安定している一方、米国やドイツの金利は上昇している。この間、米国の株価は上昇し、欧州の株価は小幅下落している。米欧の社債市場をみると、信用スプレッドは、低格付け債を中心に基調として縮小しているほか、ハイ・イールド債の発行が増加している。欧州系金融機関の資金調達環境は、落ち着いた状態が続いている。ユーロのターム物金利の対OISスプレッドも、低水準で横ばいの動きが続いている。この間、新興国・資源国の金融市場をみると、投資ファンド等を通じた資金流入に動意がみられるもとで、株価は高値で横ばい圏内の動きとなっているほか、通貨は、やや長い目でみれば、緩やかな増価基調にある。4.国内金融経済情勢(1)実体経済輸出は、引き続き減少しているものの、そのペースは緩やかになってきている。
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実質輸出は、四半期でみると、7~9月に大幅減少となったあと、10~12月も減少を続けたが、月次でみると、11月はごく僅かながら7か月振りの増加となり、12月も微減にとどまっている。先行きについては、海外経済が減速した状態から次第に脱していくにつれて、下げ止まりから持ち直しに転じていくと考えられる。公共投資は、震災復興関連を中心に増加を続けている。工事の進捗を反映する公共工事出来高は、7~9月にはっきりと増加したあと、10~11月の7~9月対比も増加を続けた。発注の動きを示す公共工事請負金額は、4~6月に大幅に増加したあと、その後は、月々の振れを伴いつつも、横ばい圏内の動きとなっている。先行きの公共投資は、各種経済対策の効果から、引き続き増加傾向を辿るとみられる。ただし、建設業の人手不足など供給サイドのボトルネックの影響を受けて、実際の執行ペースが緩やかなものにとどまる可能性がある点については、引き続き注意が必要である。設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、輸出や鉱工業生産の落ち込みの影響から製造業で減少しており、全体として弱めとなっている。機械受注は、製造業の落ち込みから弱めに推移してきたが、
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足もとでは下げ止まりの兆しがみられている。建築着工床面積は、10~12月まで4四半期連続で増加を続けた。設備投資の先行きについては、当面製造業を中心に弱さが残るものの、その後は、防災・エネルギー関連の投資もあって、緩やかな増加基調を辿ると予想される。雇用・所得環境は、厳しい状態が続いており、労働需給面における改善の動きもなお頭打ちの状態にある。個人消費は、底堅さを維持しており、乗用車購入における需要刺激策の一部終了に伴う反動減の影響も剥落している。軽自動車を含む乗用車の新車登録台数は、10月にかけて大きく落ち込んだあと、11月以降は持ち直しを続けており、1月には新車投入効果もあってエコカー補助金終了直前の水準を回復している。また、全国百貨店や全国スーパーの売上高は、均してみれば底堅く推移している。先行きの個人消費は、基調的には底堅く推移していくと考えられる。住宅投資は、被災住宅の再建もあって、持ち直し傾向にある。先行きも、引き続き持ち直し傾向を辿ると考えられる。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、下げ止まりつつある。4~6月以降、2四半期連続で減少したあと、10~ 12月も引き続き減少している。もっとも、前月比でみると、10月に4か月振りに増加となったあと、11月は減少したものの、12月には再び増加している。
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先行きについては、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移するもとで、輸出の改善に合わせて、次第に持ち直していくと考えられる。企業からの聞き取り調査などを踏まえると、1~3月の鉱工業生産は、輸送機械が明確な増加に転じるほか、一般機械の減少幅が縮小していくとみられることから、全体としては下げ止まると考えられる。物価面をみると、国際商品市況は、強含んでいる。国内企業物価を3か月前比でみると、為替相場の動きを反映して緩やかに上昇している。先行きは、当面、上昇を続けるとみられる。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。先行きは、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。(2)金融環境わが国の金融環境は、緩和した状態にある。コールレートがきわめて低い水準で推移する中、企業の資金調達コストは低水準で推移している。資金供給面では、企業からみた金融機
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関の貸出態度は、改善傾向が続いている。CP・社債市場の発行環境をみると、一部で業績悪化等から社債発行の困難化やCPの発行スプレッドの拡大を余儀なくされる企業がみられるものの、投資家の需要が引き続き底堅い中で、総じてみれば、良好な状態が続いている。資金需要面をみると、運転資金や企業買収関連を中心に、増加の動きがみられている。以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみると、銀行貸出残高の前年比は、プラス幅が幾分拡大している。社債残高の前年比はプラス、CP残高の前年比はマイナスとなっている。こうした中、企業の資金繰りをみると、総じてみれば、改善した状態にある。マネーストックの前年比は、2%台後半のプラスとなっている。この間、市場参加者の中長期的な予想物価上昇率は、幾分上昇している。Ⅱ.金融経済情勢に関する委員会の検討の概要1.経済情勢国際金融資本市場について、委員は、今後の展開に引き続き注意していく必要はあるが、欧州債務問題について、欧州中央銀行による国債買入れスキームや欧州安定メカニズムなど各種の安全弁が整備されるもとで、欧州中央銀行の3年物資金供給オペの期限前返済額が市場の予想を上回ったことや、米国において、年初の「財政の崖」回避に続き、連邦債務上限の適用を一時見送る法案が可決されたことなどを背景に、投資家のリスク回避姿勢は後退してきているとの認識で一致した。
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何人かの委員は、投資家のリスク回避姿勢の後退について、テイル・リスクの後退を背景としたポジティブな動きである一方、実体経済の動向や構造的な取り組みの進捗状況に市場の動きが先行している面があり、巻き戻しが起こる可能性には注意が必要であると指摘した。このうち一人の委員は、欧州において国民の改革疲れから財政健全化に向けた取り組みが巻き戻されたりすると、投資家のリスク回避姿勢が再び強まる可能性があり、その場合には、投資ファンドを通じた新興国向けの資金流入が逆流を始めるなど、金融システムを不安定化させるリスクがあるため、その動向を注視していると付け加えた。海外経済について、委員は、欧州経済が引き続き緩やかに後退しているなど、全体としてみれば減速した状態が続いているが、米国や中国経済を中心に持ち直しに向けた動きもみられているとの見方で一致した。ある委員は、輸出受注PMIや貨物取扱量は、幅広い地域で
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貿易活動が持ち直しつつあることを示唆していると指摘した。先行きについて、委員は、当面減速した状態が続くとみられるが、国際金融資本市場が総じて落ち着いて推移するとの想定のもと、減速した状態から次第に脱し、緩やかな回復に転じていくとの認識を共有した。米国経済について、委員は、家計部門が底堅く推移している中、企業部門でも持ち直しの兆しが窺われるなど、基調として緩やかな回復を続けているとの認識を共有した。何人かの委員は、企業マインドの悪化に歯止めがかかっていることを背景に、設備投資に持ち直しの動きがみられると指摘した。先行きについて、委員は、緩和的な金融環境に支えられ、緩やかな回復が続くとの見方で一致した。複数の委員は、やや長い目でみれば、シェール革命が企業部門を中心にプラスの効果をもたらすことが期待されると付け加えた。一方、何人かの委員は、今後、社会保障税減税の失効などの影響により、景気回復のタイミングが後ずれしないか注視していると述べた。一人の委員は、雇用情勢が比較的安定していることから、個人消費が失速する可能性は低いものの、長引く景気低迷の中で中長期的な成長期待が低下している可能性や、足もとの長期金利の上昇が堅調な住宅投資や自動車販売に与える影響が懸念されると述べた。
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別の委員は、雇用動向がラグを伴うことを勘案すると、今後の米国の雇用動向には 10~12月の弱めの景気が反映される可能性があると述べた。この委員は、現在の米国経済では、実質成長率、潜在成長率、賃金上昇率、労働生産性上昇率がいずれも低位で安定していることを指摘した。そのうえで、ここから実質成長率が少しでも上昇すれば、失業率が低下し、インフレ率が上昇するため、FRBの金融政策の転換時期は早まる可能性がある一方、労働生産性上昇率や労働参加率が上昇すると、失業率の低下とインフレ率の上昇が遅れるため、金融政策の転換時期は後ずれする可能性もあり、判断が難しい局面であると述べた。ユーロエリア経済について、委員は、緩やかに後退しているとの認識を共有した。一人の委員は、企業の景況感が低水準ながら上昇するなど、企業部門のさらなる悪化は回避されていると指摘した。複数の委員は、流動性懸念が後退するなど、金融システムの面でも総じて落ち着いていると指摘した。先行きについて、委員は、当面、周縁国を中心に緊縮的な財政運営が続くことから、全体として回復の勢いが乏しい状態が続く可能性が高いとの見方を共有した。ある委員は、スペインの住宅価格にはまだ調整余地があり、景気後退の長期化や金融システム懸念の高まりにつながることがないか注視していると述べた。中国経済について、委員は、減速した状態が続いてきたが、安定化
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しつつあるとの認識を共有した。ある委員は、インフラ投資や小売売上げが増加傾向にあり、内需は全体として底堅いほか、輸出は春節の影響を考慮しても安定化しつつあると指摘した。別の委員は、輸出などに明るい兆しがみられるほか、企業マインドも緩やかな改善基調にあると指摘した。先行きについて、委員は、成長率は徐々に高まっていくとの見方を共有した。ある委員は、財政出動について政府が慎重姿勢を維持していることから、中国経済の回復は加速感を欠いた状態が続く可能性があること、また、経営効率の低い国有企業を温存していることが潜在成長率の下押し要因となり得ることを指摘した。別の委員は、足もとの景気回復は地方政府のインフラ投資と不動産投資に依存しており、その持続性には疑問が残ると付け加えた。さらに一人の委員は、中国経済が安定成長へ円滑に移行するには、投資効率の改善や高付加価値産業への転換が必要であると述べた。NIEs、ASEAN経済について、委員は、基調として持ち直しているが、その動きは企業部門ではなお緩やかな状態が続いているとの認識で一致した。先行きについて、ある委員は、中国経済や米国経済が持ち直すもと、輸出を中心に安定していくとの見方を示した。以上の海外の金融経済情勢を踏まえて、わが国の経済情勢に関する議論が行われた。
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わが国の景気について、委員は、輸出の減少ペースが緩やかになってきており、鉱工業生産が下げ止まりつつあるなど、全体としても下げ止まりつつあるとの見方で一致した。また、景気全体として、1月の中間評価の見通しに概ね沿って推移しているとの認識を共有した。大方の委員は、最近の明るい動きとして、エコカー補助金終了の反動や日中関係の影響といった一時的な要因が剥落・減衰していること、海外経済を巡る不確実性が低下していること、円安・株高を背景に企業・家計のマインドが改善していることを指摘した。このうち複数の委員は、こうした前向きな動きが腰折れしないよう、注意を払っていく必要があると付け加えた。何人かの委員は、自動車関連輸出は、米国向けが増加に復しており、中国向けも概ね下げ止まっていること、個人消費は、旅行や外食などサービス消費が底堅さを維持していること、設備投資は引き続き弱めとなっているが、機械受注に下げ止まりの兆しがみられることを指摘した。雇用・所得環境について、委員は、依然として厳しい状態が続いているとの認識で一致した。一人の委員は、医療・介護分野で女性の雇用者数がリーマン・ショック前の水準を上回っていたり、パート労働者数が増加を続けているなど、雇用・所得環境の改善に向けた動きもみられていると指摘した。
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景気の先行きについて、委員は、当面横ばい圏内となったあと、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移し、海外経済が減速した状態から次第に脱していくにつれて、緩やかな回復経路に復していくとの認識を共有した。その背景として、何人かの委員は、外部環境の好転とともに輸出が相応に持ち直すことや、輸出が持ち直すもとで鉱工業生産も緩やかな持ち直しに転じることに加え、補正予算の執行による景気浮揚効果や、足もとにかけての円安・株高が企業収益の改善や資産効果を通じて実体経済に好影響をもたらすことを指摘した。これらの委員は、持ち直しの動きは年央にかけてはっきりしてくると付け加えた。一方、ある委員は、鉱工業生産の持ち直しの動きについて、輸出の減少傾向に明確な歯止めがかかった状況にはなく、その持続性にはなお懸念があるとコメントした。別の一人の委員は、わが国企業の商品競争力の低下や海外進出企業の現地調達の進展により、海外経済や為替相場の変化に応じて輸出が変化する度合いが小さくなっている可能性を指摘した。物価面について、委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は概ねゼロ%となっており、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとの見方で一致した。
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物価の先行きについて、複数の委員は、大手スーパーの低価格戦略が物価動向に及ぼす影響には引き続き注意していく必要があると述べた。このうち一人の委員は、輸入物価上昇分の価格転嫁が進捗していくのか注視していると付け加えた。消費者物価の前年比が前年の反動から一時的にマイナスとなることについて、何人かの委員は、足もとの円安方向の動きやガソリン価格の上昇の影響から、消費者物価の前年比マイナス幅は当初想定していた 0.5%よりも小幅にとどまる可能性が高いと述べた。物価上昇のメカニズムについて、委員は、海外経済の回復を背景とした国内経済の緩やかな回復から需給ギャップが徐々に縮小するもとで、物価上昇率が高まっていくとの認識を改めて共有した。また、その先も経済が持続的に改善していけば、企業や家計の成長期待が高まり、現実の物価上昇率や予想物価上昇率をさらに高めることにつながっていくとの見方で一致した。一人の委員は、これまで企業のコスト削減、デフレ、円高という循環が続いてきたが、今後、新興国の賃金上昇や円安方向の動きを背景に輸出企業のコスト削減圧力が弱まっていくのであれば、賃金の上昇を伴い物価が2%に向かって上昇していくことを展望しやすくなると指摘した。何人かの委員は、予想物価上昇率が上がっていく中でも、日本銀行が強力な金融緩和を続けて
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いくことは、緩和効果が強まっていくことを意味すると述べた。何人かの委員は、物価上昇率が持続的に高まっていくには、一時的な景気の浮揚だけでは不十分であり、持続的な成長を実現するため、成長力強化に向けた取り組みが必要であると付け加えた。多くの委員は、物価と賃金には密接な関係があるとしたうえで、賃金が先行して上昇すると企業収益が圧迫され、物価が先行して上昇すると家計の購買力が低下し、いずれも持続的な成長が阻害されてしまうため、両者がバランス良く改善することが必要であると述べた。この点、何人かの委員は、デフレ脱却との関連で賃金が広く一般に議論されるようになったことは注目すべき変化であるとコメントした。このうち複数の委員は、これまでの労働政策は雇用に関する議論が中心であり、正規・非正規労働者間の賃金格差など、賃金の在り方を見直さなければ、今後も賃金の上昇は容易ではないと付け加えた。一人の委員は、賃金が上昇するには雇用慣行や労働法制の見直しも必要ではないかと指摘した。別の委員は、生産年齢人口が減少している欧州の事例も含め、賃金、物価、競争力の関係について、より理解を深めていく必要があると付け加えた。何人かの委員は、いずれにせよ、物価が上がっていく道筋について、対外的にしっかりと説明していく必要があると述べた。
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景気・物価の先行きを巡るリスクについて、委員は、欧州債務問題の今後の展開や米国経済の回復力、新興国・資源国経済の持続的成長経路への円滑な移行の可能性、日中関係の影響など、日本経済を巡る不確実性は引き続き大きいとの見解で一致した。ある委員は、中長期的な予想インフレ率の上昇ペースが遅れるリスクを指摘した。一人の委員は、金融面での不均衡の観点からは、金融機関が多額に保有している国債の金利リスクについて注意深く点検していく必要があると述べた。別の委員は、長期金利が歴史的な低水準にあることを踏まえると、長期金利の反転リスクに注意する必要があるが、そうしたリスクをしっかりと抑制していくうえでは、財政規律に対する信認を維持していくことが重要であると付け加えた。2.金融面の動向委員は、わが国の金融環境は、緩和した状態にあるとの認識で一致した。一人の委員は、足もとにかけて、金利に一段と低下圧力がかかっているほか、株価が上昇し、為替も円安方向で推移していることから、広い意味での金融環境はさらに緩和的となっていると述べた。短期金融市場について、委員は、日本銀行が強力な金融緩和を推進していることや金融機関のバランスシートの健全性が保たれている
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ことなどを背景に、ターム物も含め、きわめて安定しているとの見方で一致した。委員は、金融機関の貸出金利は低水準で推移しており、企業からみた金融機関の貸出態度や企業の資金繰りなどに関する指標は 2000年以降の平均を上回る水準で改善した状態が続いているとの認識を共有した。CP・社債市場の発行環境について、委員は、投資家の需要が引き続き底堅い中で、総じてみれば、良好な状態が続いているとの認識を共有した。Ⅲ.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要以上のような経済・物価情勢についての認識を踏まえ、委員は、当面の金融政策運営に関する議論を行った。次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針について、委員は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す」という現在の方針を維持することが適当であるとの見解で一致した。資産買入等の基金の運営について、委員は、12月および1月の決定に基づき、足もと 67 兆円台となっている残高を本年末には 101 兆円程度まで積み上げ、それ以降は期限を定めず、毎月、長期国債2兆円程度を含む 13 兆円程度の資産買入れを続けていくことが適当との見解で一致した。
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何人かの委員は、先行きの経済・物価見通しやリスク要因を点検のうえ、金融政策の効果や波及を見極めながら、その時々において、もっとも望ましいと判断する政策を講じていくことになると述べた。年明け以降、応札額が未達となるいわゆる「札割れ」が固定金利オペで頻発していることについて、多くの委員は、基金の残高を積み上げていく過程で、資金の余剰感が強まり、札割れが発生しやすくなることは予想していたことであると述べた。そのうえで、これらの委員は、札割れの発生自体は強力な金融緩和が市場に浸透していることのひとつの表れであるとしても、基金の残高を予定通り積み上げられるよう、金融調節部署は引き続き、資金供給期間の柔軟な設定など、オペ運営面での工夫を講じていく必要があるとの認識を示した。ある委員は、6月以降、貸出増加を支援するための資金供給が実施されると、固定金利オペの需要が一段と低下する可能性があると指摘した。多くの委員は、今後、固定金利オペから短期国債の買入れへの振り替えなどを検討することもあり得るとしたうえで、足もとの金融機関の固定金利オペへの消極的な応札姿勢については、資金の余剰感だけでなく、
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補完当座預金制度の適用利率の引き下げに関する思惑なども影響しているため、今しばらく金融機関の応札状況をみていくことが必要であると述べた。基金における長期国債の買入れについて、複数の委員は、金融機関の間で国債の売却を控える動きが拡がっており、今後買入れを進める中で、買入れレートがさらに低下する可能性があるとの見方を示した。このうち一人の委員は、国債利回りの一段と低い水準が定着した場合、金融機関収益への悪影響を通じて、金融面から経済に働きかける力がかえって低下する可能性があると指摘したうえで、こうした金利動向が為替など他市場に間接的に及ぼす影響を注視していると述べた。別の一人の委員は、市場の実勢レートよりも極端に低いレートでの買入れを行わないよう、金融調節部署が買入れ方法を適宜見直すことが必要との認識を示した。これに対し、一人の委員は、買入れレートが入札で決まる以上、それが市場の実勢レートから乖離しているかを識別することは困難であるとコメントした。当面の金融政策運営について、委員は、「物価安定の目標」のもと、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指すこと、その際、金融政策の効果波及には、相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していくことを確認した。
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一人の委員は、1%の「当面の物価安定の目途」から2%の「物価安定の目標」に変更した分、テイラー・ルールからみた政策金利水準は相対的に引き締まり的になっていると指摘したうえで、強力な金融緩和をしっかりと進めていく必要があると述べた。委員は、①先行き経済が持続的に改善していけば、企業や家計の成長期待が高まり、物価上昇率をさらに高めることにつながっていく、②日本銀行が強力な金融緩和を推進するのと並行して、幅広い主体による成長力強化に向けた取り組みが進展し、企業や家計による緩和的な金融環境の活用が進んでいけば、金融緩和の効果は一層強まる、③政府と日本銀行との政策連携は、そうした好循環を支えていく、といった認識を共有した。何人かの委員は、市場参加者は、「物価安定の目標」の実現可能性を十分にイメージできておらず、この点について丁寧に情報発信を行っていくことは、日本銀行の金融政策運営に対する信認を確保するとともに、金融政策の波及効果を高めるうえでもきわめて重要であるとの認識を示した。これらの委員は、目先、消費者物価の前年比が前年の反動から一時的にマイナスとなることにつ
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いて、基調的な動きではなく、あくまで一時的な動きに過ぎないことをしっかりと対外説明していく必要があるとコメントした。このうち一人の委員は、持続的な物価の安定を実現するには、需給ギャップの改善のみならず、生産性の上昇など成長力の強化が重要であり、この点について政府や国民と理解を共有していく必要があると付け加えた。別の委員は、情報発信の観点からは、対外公表文のキーワードを強調してメッセージ性を高める工夫をするなど、説明の分かりやすさにも一層配慮していくべきと述べた。今後、追加緩和が必要となった場合の選択肢として、何人かの委員は、①補完当座預金制度の適用利率(付利)を引き下げること、②長期国債買入れにおいて残存年限のより長い国債を対象とすること、③リスク資産の買入れを増額すること、に言及した。付利引き下げについて、複数の委員は、ベネフィットとコストを慎重に検討すべきと述べた。長期国債買入れについて、何人かの委員は、買入れ対象年限の需給が今後さらにタイト化していく可能性を考えると、基金の積み上げを進めていくためには、残存年限のより長い国債を対象とする判断を行うこともあり得ると述べた。
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このうち複数の委員は、長期国債買入れにおいて残存年限のより長い国債を対象とする場合、効果と副作用を十分に検討する必要があるが、分かりやすさなどの点では、基金における長期国債買入れと金融調節上の観点から行っている国債買入れを統合することも選択肢になり得ると述べた。そのうちの一人の委員は、両者を統合する場合には、銀行券ルールの扱いをどうするかという論点が生じるが、仮に銀行券ルールを見直す場合には、政府が財政健全化について市場の信認を確保していることが重要であると付け加えた。リスク資産の買入れ増額について、複数の委員は、日本銀行が買い入れた資産から損失が生じた場合に、政府に損失を分担してもらう可能性は考えられないか、との問題意識を述べた。金融資産の買入れと実質的なゼロ金利政策とを継続することにより、強力に金融緩和を推進する期間について、一人の委員は、実質的なゼロ金利政策については、将来の短期金利に関する市場の予想に働きかけるオーソドックスな緩和強化策であり、消費者物価の前年比上昇率2%が見通せるようになるまで継続して一段と強い意思を示すことが適当との見解を示した。
§28
そのうえで、この委員は、金融緩和が行き過ぎるとインフレ率の過度なオーバーシュートや、信用拡大を伴う資産バブルなどの懸念は生じ得るが、それらは金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検することにより、適切に対処可能と考えていると付け加えた。こうした見解に対し、何人かの委員は、今後
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の経済・物価情勢については不確実性が高く、先行きの金融政策運営に関するガイダンスはこの不確実性の高さを十分踏まえたものとする必要があると述べた。また、一人の委員は、前回導入したコミットメントは、金融政策の透明性の観点から見直す余地があるとしたうえで、まずは消費者物価の前年比上昇率1%の実現に向けて資産買入れを行い、その先は2%が視野に入るまで緩和的な金融環境を維持するという、2段階で考えていくことが適当であると述べた。別の一人の委員は、期限を定めない資産買入れ方式を直ちに導入し、見通し期間を1年延長したうえで、物価上昇率にかかる政策委員の見通しの中央値が1%台半ばを超えるまで、実質的なゼロ金利政策と資産買入れを継続することを明示することも一案であるとした。これらの委員は、今回の会合では問題意識の提示にとどめ、大勢意見に従いたいと述べた。こうした議論を経て、金融資産の買入れと実質的なゼロ金利政策の継続期間について、多くの委員は、「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現することを目指し、それぞれ必要と判断される時点まで、とすることが適当との見解を示した。Ⅳ.政府からの出席者の発言財務省の出席者から、以下の趣旨の発言があった。 わが国の経済は弱い動きとなっているが、一部に下げ止まりの兆しもみられており、また最近では景気回復の期待を先取りするかたちで株価等も回復し始めている。
§30
今後とも、為替市場の動向について引き続き注視をするとともに、こうした改善の兆しを適切な政策対応によって景気回復につなげていくことが重要である。 政府は、「三本の矢」で、長引く円高・デフレ不況から脱却し、雇用や所得の拡大を目指している。既にその第1弾として、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を取りまとめるとともに、これに沿った「平成 24年度補正予算」を国会に提出した。また 15 か月予算の考え方のもと、「平成 25年度予算」を編成した。「平成 25年度予算」は、財政状況の悪化を防ぐために、予算の中身を見直して重点化し、公債発行額をできる限り抑制しつつ編成している。日本経済再生に向けた切れ目のない政策対応に全力で取り組んでいく。 1月22日に、政府・日本銀行の共同声明を取りまとめた。政府としても、共同声明にあるとおり、機動的な財政政策や成長力強化などの取り組みをしっかりと進めていくが、日本銀行による大胆な金融政策は、デフレ予想の払拭等が期待され、「三本の矢」の中で
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もとりわけ重要である。共同声明に即して、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現することが重要である。日本銀行において、責任を持って大胆な金融緩和を推進して頂きたい。 物価上昇率は依然としてゼロ近傍にとどまっている。前回の決定会合で示された見通しにおいても、目標達成に向けた道筋は未だ描けていない。日本銀行におかれては、こうした状況を十分認識のうえ、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現できるよう、不退転の決意を持って、積極・果断な金融政策運営をお願いしたい。また、内閣府の出席者からは、以下の趣旨の発言があった。 わが国の景気は弱い動きとなっているが、一部に下げ止まりの兆しもみられる。10~12月の実質成長率は3四半期連続の前期比マイナスとなったが、マイナス幅は縮小した。今後は、当面弱さが残るものの、輸出環境の改善や金融緩和、経済対策の効果などを背景に、再び景気回復へ向かうことが期待される。政府経済見通しでは、2013年度の実質成長率は+ 2.5%程度、名目成長率は+ 2.7%程度、消費者物価上昇率は+0.5%程度と見込むが、海外経済を巡る不確実性、為替市場の動向、電力供給の制約等に留意する必要がある。 政府は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略という「三本の矢」により、雇用や所得の増加を伴う景気回復を目指す。
§32
先月、立ち上げた産業競争力会議と規制改革会議において、競争力と成長力の強化に向けた取り組みを具体化していく。また、財政運営に対する信認を確保する観点から、2015年度までに国・地方のプライマリー・バランス赤字の対GDP比を 2010年度の水準から半減し、2020年度までに黒字化するとの財政健全化目標の実現を目指す。 共同声明にあるように、2%の「物価安定の目標」を、日本銀行においてできるだけ早期に実現して頂きたい。デフレにより実質金利の高止まり等が生じている現在のわが国の状況では、財政政策の民間経済への波及効果も成長戦略による経済活性化効果も限定的となる惧れがある。この点で、日本銀行の取り組みはきわめて重要である。2%への道筋を念頭に置いた大胆な金融緩和を強く期待する。また、先月の経済財政諮問会議の金融政策、物価等に関する集中審議において、総理から「目標達成に向けた道筋をしっかりと描いて欲しい」との発言があった。本日も議論があったが、次回の諮問会議の集中審議では、総理の発言を踏まえた対応をお願いする。
§33
Ⅴ.採決以上の議論を踏まえ、委員は、当面の金融市場調節方針について、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す」という現在の金融市場調節方針を維持することが適当であるとの考え方を共有した。議長からは、このような見解を取りまとめるかたちで、以下の議案が提出され、採決に付された。金融市場調節方針に関する議案(議長案)1.次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を下記のとおりとすること。記無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。2.対外公表文は別途決定すること。採決の結果賛成:白川委員、山口委員、西村委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、木内委員反対:なしⅥ.対外公表文(「当面の金融政策運営について」)の検討以上の議論を踏まえ、対外公表文が検討され、多数意見が形成された。これに対し、一人の委員は、「物価安定の目標」のもと、一段と強力に金融緩和を推進するため、別途、実質的なゼロ金利政策について継続期間を設けることが適当との見解を示し、議案を提出したいと述べた。この結果、以下の2つの議案が採決に付されることとなった。1.宮尾委員案宮尾委員からは、多数意見の公表文案について、先行きの政策運営方針に関する記述を以下の記述に差し替えた議案が提出され、採決に付された。
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「日本銀行は、上記の物価安定の目標の実現を目指し、①実質的なゼロ金利政策についてはそれが見通せるようになるまで、②金融資産の買入れ等の措置については必要と判断される時点まで、それぞれ継続することを通じて、強力に金融緩和を推進する。併せて、金融機関による成長基盤強化の取り組みおよび貸出の増加を支援していく。」採決の結果、反対多数で否決された。採決の結果賛成:宮尾委員反対:白川委員、山口委員、西村委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、木内委員2.議長案議長からは、対外公表文(「当面の金融政策運営について」<別紙>)が提案され、採決に付された。採決の結果、全員一致で決定され、会合終了後、直ちに公表することとされた。Ⅶ.議事要旨の承認議事要旨(1月21、22日開催分)が全員一致で承認され、2月19日に公表することとされた。以上
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2013年2月14日日本銀行当面の金融政策運営について1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致)。無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。2.海外経済は、減速した状態が続いているが、持ち直しに向けた動きもみられている。国際金融資本市場については、今後の展開を引き続き注意していく必要があるが、投資家のリスク回避姿勢は後退してきている。3.わが国の景気は、下げ止まりつつある。輸出は、海外経済の状況などから、引き続き減少しているものの、そのペースは緩やかになってきている。設備投資は、非製造業に底堅さがみられるものの、全体として弱めとなっている。一方、公共投資は増加を続けており、住宅投資も持ち直し傾向にある。個人消費は、底堅さを維持しており、乗用車購入における需要刺激策の一部終了に伴う反動減の影響も剥落している。以上の内外需要を反映して、鉱工業生産は、下げ止まりつつある。この間、わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、概ねゼロ%となっている。
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4.先行きのわが国経済については、当面横ばい圏内となったあと、国内需要が各種経済対策の効果もあって底堅く推移し、海外経済が減速した状態から次第に脱していくにつれて、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。消費者物価の前年比は、当面、前年のエネルギー関連や耐久消費財の動きの反動からマイナスとなったあと、再びゼロ%近傍で推移するとみられる。5.リスク要因をみると、欧州債務問題の今後の展開や米国経済の回復力、新興国・資源国経済の持続的成長経路への円滑な移行の可能性、日中関係の影響など、日本経済を巡る不確実性は引き続き大きい。6.日本銀行は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することを理念として金融政策を運営するとともに、金融システムの安定確保を図る責務を負っている。その際、物価は短期的には様々な要因から影響を受けることを踏まえ、持続可能な物価の安定の実現を目指している。別紙
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日本銀行は、今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取り組みの進展に伴い持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていくと認識している。この認識に立って、日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%としている。日本銀行は、上記の物価安定の目標のもと、金融緩和を推進し、これをできるだけ早期に実現することを目指す。その際、日本銀行は、金融政策の効果波及には相応の時間を要することを踏まえ、金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく。日本銀行は、上記の物価安定の目標の実現を目指し、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買入れ等の措置を、それぞれ必要と判断される時点まで継続することを通じて、強力に金融緩和を推進する(注)。併せて、金融機関による成長基盤強化の取り組みおよび貸出の増加を支援していく。以上 (注)宮尾委員より、実質的なゼロ金利政策については、物価安定の目標の実現が見通せるようになるまで継続するとの議案が提出され、反対多数で否決された(賛成:宮尾委員、反対:白川委員、山口委員、西村委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、木内委員)。