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Bank of JapanReportAug 8, 2016

金融政策決定会合における主な意見(7月28、29日開催分)

Original in Japanese

Full text

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1 2016 . 8 . 8日本銀行金融政策決定会合における主な意見(2016年7月28、29日開催分)1 Ⅰ .金融経済情勢に関する意見(経済情勢) わが国の景気は、輸出・生産や消費の一部に弱めの動きがみられるが、総じてみれば、緩やかな回復基調を維持している。 わが国の実体経済の底堅さは維持されている。所得から支出への前向きの循環は強まっているとは言えないものの、壊れてもいない。 わが国の景気は、基調としては緩やかな回復を続けている。企業部門における収益からの資金の循環は働いている。ただし、家計部門における所得から消費への緩慢な循環やBrexit の影響等の懸念材料について、注意が必要である。 政府の経済対策は、きわめて大規模になる見通しであり、成長率と物価上昇率をかなり押し上げる。 政府の景気刺激策の効果もあって、従来の見通しと比べると、先行きの経済成長率は上振れる。 国内経済は踊り場にあるが、対策効果もあり緩やかに上向く。 短観では設備投資は底堅いが、前提となる想定為替レートは111.41 円であり、直近の円高が考慮されていない。設備投資の先行指標である機械受注をみると堅調とは言い難い。利益の割に投資が伸びないという問題は残ったままで、利益上昇の一服感がある。 英国の国民投票後、市場心理の不安定化しやすい状況は確実に長期化するとみている。

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1 「金融政策決定会合における主な意見」は、①各政策委員および政府出席者が、金融政策決定会合で表明した意見について、発言者自身で一定の文字数以内に要約し、議長である総裁に提出する、②議長はこれを自身の責任において項目ごとに編集する、というプロセスで作成したものである。公表時間8月8日(月)8 時50 分 2

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 Brexit や新興国経済の減速から、海外経済の不透明感が高まっている。(物価) 消費者物価の前年比は2017年度中に 2% 程度に達するとみられるが、先行きの海外経済に関する不透明感などから、不確実性が高まっている。 物価は2%に向け上昇率を高めていくとみているが、不確実性は大きい。予想物価上昇率の伸びが抑制されるリスクがある。 需給ギャップは改善方向で、予想物価上昇率もやや長い目でみれば上昇トレンドを維持していることから、物価上昇率は徐々に高まっていくが、 2% 程度の水準に達するのは2017年度後半頃の見通しである。 予想物価上昇率が先行き急速に上向く蓋然性は低く、物価は2017年度中には 2% に達しない見通しである。 中長期の予想物価上昇率の下振れは、一時的に上振れた後に均衡値に回帰していく正常化の一環であり、デフレリスクの高まりと理解すべきではない。Ⅱ.金融政策運営に関する意見(金融緩和の強化) Brexit をはじめとする海外経済の最近の不確実性の高まりに対応するため、企業と金融機関の外貨資金調達環境の安定化策に加え、ETF買入れ額の倍増により、民間経済主体の前向きな経済活動をサポートすることが適当である。 海外発の不確実性が企業・家計の心理悪化に波及することは何としても防がなければならない。

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最も有効な手段は E T Fの買入れであり、思い切って倍増すべきだ。 海外発の不確実性が企業や家計のコンフィデンスに影響しているため、ETF 買入れを年間 6 兆円に倍増するといった資産価格に働きかける緩和策が有効である。 外貨資金調達環境の安定に向けた措置は、外貨繰りの不安を解消し、前向きな経済活動を促す意味で賛成である。 企業・金融機関の外貨資金調達環境の安定のための措置や、 E

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TF買入れ額の増額は、海外経済を巡る不透明感や、企業や家計マインドの慎重化への対処として適当と考えられる。 きわめて緩和的な金融環境は維持されているが、ETF買入れの拡大案は、将来の家計や企業のマインド悪化に歯止めをかける手段として一つの選択肢である。 このところ、消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)の上昇率が鈍化していることや、予想物価上昇率に関する各種の指標が低下していることなどを踏まえると、2017年度中の 2%の「物価安定の目標」の達成を確かなものにするために追加緩和が必要である。 海外経済については、英国のEU 離脱問題等を巡る不透明感の強い状態が続くことが予想される。わが国の物価上昇率や予想物価上昇率が低下していることも踏まえると、下振れリスクへの備えに万全を期すべく追加的な金融緩和策を導入することが適当と考える。 為替等による物価押下げ圧力が続いていくとみられ、物価の下振れリスクは大きいため、息長く腰を据えた取組みの継続が求められることから、金融政策を強化することは適切である。 年間6兆円の E T F の買入れ額は過大であり、市場の価格形成を歪め、出口の難度を高めるほか、本行財務への悪影響も懸念される。 E T F 買入れ増額は、政策の限界を一層明確に意識させるほか、政策の逐次投入とみられ、際限ない催促相場に陥るリスクがある。

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 ETF買入れ増額は、追加緩和が必要な経済環境でない、市場を歪めボラティリティ上昇に繋がる、本行の財務健全性を一段と損ねる、本行が株価を目標にしているとの誤ったメッセージとなる、こと等から反対である。むしろ減額が妥当である。(政府の取り組みとの相乗効果) 積極的な財政支出と物価安定目標を実現するための金融緩和政策の組み合わせは、一般的な「ポリシーミックス」であり、そのもとでの景気刺激効果は格段に強力なものになる。政府の経済対策は時宜を得たものである。 政府が新たに策定する経済対策は、本行の金融緩和政策と高い

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親和性を有するものと考えられる。 強力な金融緩和を一層進めることにより、政府・日銀が一丸となって取り組む姿勢を前面に打ち出すことができる。(総括的な検証) 2% の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現する観点から、「量的・質的金融緩和」導入以降の経済・物価動向や政策効果について、次回会合で総括的な検証を行うことが適当である。 この3年で経済・物価は大きく好転したが、「物価安定の目標」は達成できていない。2%の早期実現に何が必要かという視点から総括的な検証が必要だ。 「物価安定の目標」達成のための具体的な政策対応を考えるうえで、「量的・質的金融緩和」導入以降の経済・物価動向や政策効果について総括的な検証が必要である。(その他) 金融緩和の限界、副作用という考えを否定することが必要である。金融緩和の「量」の限界は、国債の発行残高である。また、金融緩和の出口で、金利の上昇により日銀の収益がマイナスになりうることが金融緩和の制約になるという議論があるが、量的緩和によって日銀の収益は拡大していること、金利の上昇により長期的には日銀の収益が増大することから、そのような制約はない。 これだけ大胆かつ強力な金融政策を行うにあたっては、従来以上に肌理細かい工夫を凝らした説明を行い、政策効果をより確実にしていくことが大切である。

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 超長期金利低下の設備投資などへの影響は限定的である一方、年金の割引率低下を通じた企業財務や公的年金などへの悪影響が見込まれる。社会保障制度の持続可能性への懸念から人々のコンフィデンスに悪影響が及ぶ可能性もある。 生保の資産・負債のマッチング行動等を背景に、超長期国債は需給が逼迫するもとで流動性は大きく低下しており、先行きボラティリティが高まるリスクがある。これは国債買入れの困難度の高まりを象徴しており、国債市場全体の将来の姿を先取りしている。

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5 Ⅲ.政府の意見(財務省) 今回執行部から提案のあった事項は、世界経済のリスクも踏まえつつ、金融政策の目標を達成するため必要な措置として提案されたと認識しており、歓迎したい。 英国のEU離脱問題を受けて、中長期的に、実体経済への影響をよく注視する必要がある。 総合的かつ大胆な経済対策については、現在政府内で作業を進めている。 引き続き、日本銀行が経済・物価情勢を踏まえつつ物価安定目標の実現に向けて努力されることを期待している。(内閣府) 総理の指示を受け、総合的かつ大胆な経済対策のとりまとめに向けて鋭意作業を進めている。 日本銀行には経済・物価情勢を踏まえつつ 2% の「物価安定の目標」の実現に向け着実に取り組むことを期待する。 今回の追加緩和策を含めた金融政策の効果について十分注視していく必要があると考える。また、金融政策運営の変更に関し、日本銀行としての考え方について、対外的に丁寧に説明していただくことが重要である。 以上