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Bank of JapanReportMay 10, 2017

金融政策決定会合における主な意見(4月26、27日開催分)

Original in Japanese

Full text

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1 2017 . 5 . 10日本銀行金融政策決定会合における主な意見(2017年4月26、27日開催分)1 Ⅰ .金融経済情勢に関する意見(経済情勢) わが国では、輸出・生産を起点とする前向きの循環が強まる中、需給ギャップのプラス基調が定着しつつある。景気判断を「緩やかな拡大に転じつつある」へ一歩進めることが適当である。 プラスの需給ギャップが定着しつつあることを踏まえ、景気判断を一歩進めて「緩やかな拡大に転じつつある」と評価することが適当である。 わが国の景気は、緩やかな拡大に転じつつある。先行きも、緩和的な金融環境のもとで、海外経済の持ち直しや政府の経済対策等を背景に、潜在成長率を上回る高めの成長を続ける可能性が高い。 わが国の景気は、緩やかな拡大に転じつつある。内需の変化は顕著とは言えないものの、先行きは基調を強めながら、2017 、2018年度は潜在成長率を上回る成長を続けるとみられる。 わが国経済は、先行き、2018年度までの期間を中心に、潜在成長率を上回る成長を維持するとみられる。 日本経済は、輸出の増加を反映して生産が増加基調を取り戻しており、 2018年度までの期間を中心に、潜在成長率を上回る成長を維持すると予想する。リスクバランスとしては、欧州の政治情勢や米国の経済政策運営、地政学的リスクなど、ダウンサイドリスクが大きい。

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1 「金融政策決定会合における主な意見」は、①各政策委員および政府出席者が、金融政策決定会合で表明した意見について、発言者自身で一定の文字数以内に要約し、議長である総裁に提出する、②議長はこれを自身の責任において項目ごとに編集する、というプロセスで作成したものである。公表時間5月10日(水)8 時50分 2

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 原油など資源価格が安定的に底堅く推移し、足許では鉱業部門の投資にも動意がみられるように、世界経済は着実に改善している。 景気は 2000年代央の拡大局面同様、製造業を起点に好循環を強めると期待するが、当時と比べ高齢化が進んでいるため、消費に波及しにくい可能性がある。(物価) 先行き、マクロ的な需給ギャップが改善するとともに、エネルギー価格の動向などを映じて現実の物価上昇率が高まるもとで、予想物価上昇率も上昇傾向をたどることから、消費者物価は、2% に向け上昇率を高めていく。2% 程度に達する時期は2018年度頃になり、その後は2%程度で安定的に推移していくとみられる。 足もとの物価を押し下げている携帯電話機・通信料の下落は、一般物価の動向を規定するマクロ的な需給ギャップや予想物価上昇率とはあまり関係のない部門ショックによるものと捉えられる。 物価は、足もとの動きは鈍いが、今後景気の緩やかな拡大が続き、需給ギャップのプラス幅が一段と拡大してくれば、次第に明確な上昇に転じると見込まれる。現時点で、物価の見通しを大きく変える理由はなく、本年後半にかけての展開を注意深く見守ることが肝要である。 消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、資源価格による物価押し上げ圧力等もあって、2%に向けて徐々に上昇していく。

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ただし、予想物価上昇率の形成は適合的であり、物価上昇率が高まっていくには暫く時間がかかるとみられる。 今後、人手不足を通じた賃金上昇により、実際の物価が上がり、予想物価上昇率も次第に上がる。こうしたもとで、消費者物価前年比は上昇基調に転じ、2018年度頃には 2% 程度に達すると予想する。 就業者の過半の就業先である中小企業の所定内給与の着実な増加により、賃金上昇を実感できる世帯が確実に拡がっていることは、人々のインフレ期待が高まっていく上で、きわめて重要である。

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 「適合的な期待形成」を通じた予想物価上昇率の押し上げの力には不確実性があり、新年度入り後の賃上げの拡がりや企業の価格改定の動きを見極めていくことが重要である。 小売業の売り上げは、営業時間帯によって大きく異なる。深夜の賃金を上げる代わりに営業を止めれば、労働生産性は高まる。多くの業態で同様のことが起きれば、日本経済全体の労働生産性も高まる。これは日本経済にとって良いことだが、労働需要が減少することになるので、当面は賃金の上昇を抑制し、物価の上昇が遅れる可能性もある。 非製造業中心に生産性の上昇余地が相応にあり、企業が単純に人手不足から賃上げするとは考えにくい。 年度初の値上げ改定の動きが過去数年と比べて弱く、値下げの動きもみられる。 見通し期間において、かなりスティープに物価が上昇していく姿を想定することは難しい。 2019年度までの見通し期間中、消費者物価上昇率は 2% を大きく下回り続けるとみている。Ⅱ.金融政策運営に関する意見 2%に向けたモメンタムは維持されているが、なお力強さに欠ける。引き続き物価動向を注意深く点検しつつ、現在の強力な金融緩和をしっかりと継続することが重要である。 物価上昇圧力は緩やかであり、「物価安定の目標」の達成に向けた経済の好循環を支えるべく、現在の金融政策を継続するべきである。

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今後も、 2% の「物価安定の目標」への理解を推進しつつ、脱デフレ完遂に息長く取り組むことが必要である。 「適合的な期待形成」が支配的な日本では、2%の「物価安定の目標」の達成に、欧米に比べ時間がかかることを認識したうえで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を粘り強く続けることが最善の策である。 海外の政治・経済情勢を巡る不確実性や地政学的リスクの高まり等も踏まえると、当面は現行の枠組みのもとで粘り強く緩和的な金融環境の維持に取り組むべきである。 人手不足の深刻化が成長制約となることを懸念する向きが多い

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が、人工知能等の活用が本格化し、業界内外の競争が一層進む現状は、企業の変革の好機とも言える。デフレからの脱却を確実に進めることは、こうした動きを後押しし、生産性向上ひいては潜在成長力の引き上げに繋がっていくと考える。政府の施策に加えて、日本銀行が強力な金融緩和を継続することが重要である。 金融緩和が企業の新陳代謝を阻害しているとの見方があるが、高金利で企業の新陳代謝を促せば、企業が退出して失業者が増加する。労働者一人当たりの生産性が高まっても、日本全体の生産は減少してしまう。一方、金融緩和政策で生じた人手不足、賃金上昇圧力は、生産性の低い企業の新陳代謝を促し、失業率の上昇を伴うことなく経済全体の生産性を上昇させる。強力な金融緩和を継続することが重要である。 国債買入れ額の変動は、現在の政策枠組みの導入当初から想定されたものであり、現状、年間約80 兆円の「めど」との関係で問題が生じているとは考えていない。 10年金利の目標をゼロ % 程度とすることには反対であるが、市場に先んじて日本銀行主導で長期金利の操作目標を引き上げる必要はない。物価の基調について、見通しを市場参加者と共有するなかで、市場動向を追認する形で目標を引き上げていくのが理想である。また、長国買入れについては、減額できるときに減額し、リスクの顕在化に備える構えで柔軟に運営していけばよい。

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短めのゾーンも依然減額余地がある。 2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に達成するという方針が、金融政策の柔軟性を奪っているため、中長期の目標と位置付けるのが良い。 国債買入れペースをさらに縮小しないと、来年にかけて、買入れの持続性、安定性は確保できない。民間保有国債の削減余地縮小というストック面に加えて、政府の国債発行額の縮小等というフロー面からも国債市場の需給逼迫傾向が進みやすい。このため、資産買入れ額に新たに操作目標を設定し、それを秩序立って段階的に低下させていく施策が望ましい。

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5 Ⅲ.政府の意見(財務省) 平成 29年度予算が 3月27日に成立した。本予算の円滑かつ着実な実施に取り組んでいく。 日米経済対話では、貿易及び投資のルールと課題に関する共通戦略、経済及び構造政策分野での協力、分野別協力、の3本柱で議論を進めていくことで一致した。 日本銀行が、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」に沿って、引き続き、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、「物価安定の目標」の実現に向けて努力されることを期待する。(内閣府) 働き方改革については、実行計画の内容に従って、早期に法案を国会に提出する。「未来への投資を実現する経済対策」について、公共工事も含めた進捗状況を精査していきたい。春季労使交渉では、幅広い賃金上昇の実現を期待する。 日本銀行には、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ2%の「物価安定の目標」の実現に向け着実に取り組むことを期待する。 金融政策運営の状況や物価の見通し等を引き続き十分説明いただきたい。 以上