金融政策決定会合における主な意見(6月15、16日開催分)
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1 2017 . 6 . 26日本銀行金融政策決定会合における主な意見(2017年6月15、16日開催分)1
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Ⅰ .金融経済情勢に関する意見(経済情勢) わが国の景気は、緩やかな拡大に転じつつある。わが国経済は、概ね想定通りの景気展開をたどっているが、景気判断をさらに一歩進めるには、もう少し各種の経済指標を見極めつつ、需給ギャップのプラス基調の定着を確認する必要がある。 わが国の景気は、緩やかな拡大に転じつつある。外需が増加基調を続ける中、設備投資や個人消費の内需にも明るい指標がみられる。景気拡大のペースが持続するかについては、今暫く注視が必要である。 海外経済は、これまで回復の動きが遅れていたロシアやブラジルでも、前向きの循環がみられ始めており、「総じてみれば緩やかな成長が続いている」と評価することが適当である。 イタリアやスペインにおける不良債権問題への対応の進展などから、欧州における金融セクターを巡る不確実性は相当程度後退していると受け止めており、経済に好影響を及ぼすとみている。 世界的に貿易が活発化する中で、輸出は増加基調にある。企業収益は全産業全規模の売上高経常利益率が2期連続で既往最高を更新するなど好調であることを反映し、設備投資は緩やかな増加基調にある。 個人消費の基調判断は、消費活動指数の増加などからみて「底堅さを増している」と表現することが適当である。
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1 「金融政策決定会合における主な意見」は、①各政策委員および政府出席者が、金融政策決定会合で表明した意見について、発言者自身で一定の文字数以内に要約し、議長である総裁に提出する、②議長はこれを自身の責任において項目ごとに編集する、というプロセスで作成したものである。公表時間6月26日(月)8 時50分 2
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消費活動指数の前期比は、2016年4 ~ 6月期から4 四半期連続でプラスである。最近になって消費は力強さを増しているようである。消費性向の継続的低下にも歯止めがかかり、2016年7~ 9月期を底として上昇に転じている。 労働需給のタイト化を起点に、経済の前向きな動きが強まっている。賃金が上昇し消費が底堅さを増しているほか、企業の効率化・省力化投資等の生産性向上に向けた取り組みも進展しつつある。 企業は成長期待が低い中での固定費増大を懸念しており、人手不足から賃上げに至るには、成長期待を高める構造政策が重要である。(物価) 消費者物価の前年比は、マクロ的な需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどを背景に、プラス幅の拡大基調を続け、 2% に向けて上昇率を高めていくとみている。 賃上げの動きが中小企業に拡がっていることは、物価の上昇にとって非常に重要である。今年の春闘では、現時点で中小企業のベアの上昇率が大企業を上回っており、大変心強い。 企業収益や需給ギャップの改善の割には賃金や物価の上昇率が高まらない。今後の物価動向については、新年度入り後の賃金や物価の動向を丹念に点検しつつ、展望レポートを取りまとめる 7月の会合でしっかりと議論する必要がある。
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2017年度は、海外経済が好転する中での人手不足により、企業、特に、中小企業において、更なる労働生産性の向上とそれに見合った実質賃金の上昇が実現する年になると予想する。消費も緩やかな増加基調に転じ、企業が賃金上昇を価格に転嫁しやすい好循環が実現すると見込まれる。 企業がサービスの見直し等により労働生産性を引き上げることは、短期的にはユニット・レーバー・コストの低下をもたらすが、経済全体としてやや長い目でみれば、実質賃金の上昇や雇用者所得の増加などを通じて、需要面から物価の上昇圧力につながっていくはずである。 消費者物価の前年比は、2%に向けて徐々に上昇していくとみられるものの、顕著な変化は未だみられない。予想物価上昇率
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の期待形成は適合的であり、物価上昇率が高まっていくには暫く時間がかかるとみられる。 エネルギー関連による消費者物価の前年比押し上げ効果が一巡しつつある中、携帯電話関連による前年比押し下げ効果が長引くとみている。 サービス削減によるサービス業の生産性上昇余地は直感的にまだ大きく、雇用逼迫による賃金から物価への波及には相当距離がある。Ⅱ.金融政策運営に関する意見 現在の金融政策を維持することで、需給ギャップの改善と失業率の低下及び有効求人倍率の上昇を促し続けることが、2%の「物価安定の目標」を達成する上で最も有効である。 物価の伸びが鈍い背景には、人々の将来不安や適合的期待形成などやや構造的な要因もある。ごく短期間で「物価安定の目標」を達成することは容易でなく、緩和的な金融環境を維持し、可能な限り長く景気の拡大を持続させることが重要である。 2% の「物価安定の目標」の達成には未だ距離があるが、「量的・質的金融緩和」は、雇用の改善、消費の継続的な増加、財政状況の改善という成果を上げている。SNA ベースの財政赤字の対 GDP 比は「量的・質的金融緩和」導入以前と比べて、消費税の増税分を除いても4.5% ポイント程度低下した。
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これらの成果を考えれば、現在行っている金融緩和政策を粘り強く続け、需要の着実な増加、失業率の低下、それによる賃金の上昇、物価の上昇、予想物価上昇率の上昇を待つことが必要である。 2%の「物価安定の目標」への理解を推進しつつ、息長く経済の好循環を支えて脱デフレの完遂に資するべく、現在の金融政策を継続するべきである。 2%の「物価安定の目標」は、消費者物価指数の上方バイアス、金融政策の対応余地、グローバル・スタンダードの観点から堅持することが重要である。 出口への関心が高まっている背景には、日本銀行の資産規模拡大もあるが、景気が改善していることが大きく影響している。今後、景気改善が続くもとで、市場の不安を高めることがないよう、金融政策運営の考え方について、しっかりと説明してい
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く必要がある。 中央銀行の財務の良し悪しは、通貨の信認を支える要素の一つであると考えている。円という通貨の信認は、日本銀行のみならず、国全体の信認に依存するところが大きく、複数の座標軸で決まってくるものだと捉えている。 出口に関する真の問題は、2%の「物価安定の目標」の達成まで相当な距離がある中で、出口の時期を見通せないことである。 2%の「物価安定の目標」は、金融政策の自由度を奪っていると考えている。これを、中長期の目標へと柔軟化したうえで、金融政策の正常化に向けた道筋に関して、金融市場、金融機関とのコミュニケーションの正常化を図るべきである。 足許のイールドカーブが短国利回り上昇などからディレクティブと整合的な金利形成となっている点は好ましい変化である。 理論的には、買入れ進展とともにストック効果が働くため、より少ない国債買入れで10年金利を制御しやすくなり、政策の持続性は高まる。 長期国債買入れペースは、年間約80 兆円のめどを下回る月がほとんどである。しかし、現状程度の買入れペースでは、来年にかけて国債買入れの困難度合いが強まる事態を回避できない。買入れの安定性、持続性を高めるためには、年間45 兆円ペースまで縮小させる必要がある。
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Ⅲ.政府の意見(財務省) 先般、「経済財政運営と改革の基本方針2017 」が閣議決定され、従来に引き続き、 G D P600 兆円経済の実現と、財政健全化目標の達成の双方の実現を目指す旨が盛り込まれた。 引き続き、経済再生を進めるとともに、歳出・歳入改革を着実に推進していく。 日本銀行が、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」に沿って、引き続き、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、「物価安定の目標」の実現に向けて努力されることを期待する。
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5 (内閣府) 本年1 ~ 3月期の実質 G D P は、 5 四半期連続のプラス成長となった。 6月9日、「経済財政運営と改革の基本方針2017 」及び「未来投資戦略 2017 」を閣議決定した。人材への投資を通じた生産性の向上、Society5.0 の実現に向けて取り組む。同日「規制改革実施計画」及び「まち・ひと・しごと創生基本方針2017 」を閣議決定した。 日本銀行には、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ2%の「物価安定の目標」の実現に向け着実に取り組むことを期待する。 以上