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日本銀行記者会見2025年2月27日植田和男, 総裁

総裁記者会見(2025年2月27日)

全文

§1Kazuo Ueda

私からは一部重複しますけれども、昨日から今日の会合において、世界経済の成長が総じてみれば勢いに欠けるものの、多くの地域は頑健性を維持しているというふうに総括されたということをまず申し上げたいと思います。ただし、地域間のばらつきは大きいという認識があったかと思います。先行きについて、これもちょっとダブりますが、不確実性の高さを強調する参加者が多かったという点が印象的です。一部、上振れリスクの指摘もありましたけれども、地政学的緊張やサプライチェーンの分断など、下振れリスクが顕在化した場合には、強固で、持続可能性があり、バランスの取れた包括的な成長というG20共通の目標達成が阻害され得るとの見方が示されました。そのうえで、こうしたリスクに対処するためには、多国間協調の維持、あるいはそれを強化するということが重要であるとの議長総括に支持が集まったところです。

§2Question

世界経済についてのG20の総括を先ほどご紹介頂いたのですが、トランプ政権の関税政策の不確実性と下振れリスクが高い中、世界経済の今回の議論を経て、植田総裁としては世界経済についての見方、どういうふうにみていらっしゃって、そうしたリスク、世界経済の先行きが、日本経済および日銀の金融政策にどういうふうに影響を及ぼすのかについてのご見解をお願いします。

§3Kazuo Ueda

これは先ほど申し上げたこととかなり重なりますけれども、関税政策を含めまして米国がどういう政策を全体として打ち出してくるか、それに対して他の国がどういう対応を取るかを含めまして、まだ不確実なところが非常に多いという認識を持っております。従いまして、それを少しずつ見極めつつ、また、トランプ政権であれば、他の重要な政策もありますので、これについても少しずつ新しい展開があるという中ですので、これらを総合的に考えて、まず世界経済にどういう影響があるか、マーケットにどういう影響があるか、それを通じて日本経済、日本の物価あるいはリスクの見通しにどういう影響があるかということを考えて、最終的に日本の金融政策の判断につなげる、そこはこれまでと同じ姿勢でございます。

§4Question

植田総裁にもお伺いしたいんですけれども、今後もみていかれるということなのですけれども、これまでも世界経済の不確実性というのを注視されていくということをおっしゃってきたわけですが、この会合を踏まえて、その見方については引き続き不確実性が高いとみていらっしゃるのか、思ったよりも高いとみていらっしゃるのか。あと、その不確実性の高い中で、今後市場の動向というのは一つ鍵になってくると思うのですけれども、先週、長期金利について国会でご発言されていますけれども、あのときは経済・物価の見方を反映しているという見方で、例外的に、長期金利が急上昇するようであれば、国債買い増しということだったと思うのですけれども、少なくとも足元については特に長期金利の動向について問題視されていないという理解でいいのかどうか、お願い致します。

§5Kazuo Ueda

私からは、地政学的リスクと申しましょうか、関税政策等を含めまして、それに関する不確実性とか、もしもそれが実行された場合に経済にどういう影響を与えるかという点に関する不透明性・不確実性、これをいろいろな国の参加者が共有していたなということを感じました。それから、日本の長期金利でございますが、これは先週国会で申し上げたところから変化はございませんで、まず、もちろん短期的に、あるいは今の状況はどうかということについて、具体的にコメントすることは差し控えたいと思います。そのうえで、先週も申し上げました通り、長期金利は経済・物価情勢に対する市場の見方、あるいは海外金利の動向等を反映して変動するということは当然想定されるところでございます。更に、先週も申し上げました通り、昨年7月ですか、決めたことの確認でございますが、こうした通常の市場の動きを超えて長期金利が急激に上昇するというような例外的な状況では、機動的なオペを打つ、あるいは工夫をするということも考え得るということでございます。以上