中川審議委員記者会見(2023年9月7日)
全文
§1Question
幹事社から二点伺います。まず、先ほど開かれた懇談会でどのようなお話が出たのか、どのような意見が出たのか、お聞かせ頂ければと思います。もう一点ですけれども、高知県の経済情勢について今どのようにみていらっしゃるのか、先行きも含めてお考えを伺えればと思います。
§2Junko Nakagawa
本日はお暑い中お集まり頂きまして誠にありがとうございます。ただいま、ご質問頂きました件について、まずお答えしたいと思います。本日の金融経済懇談会ですが、高知県の行政それから金融・経済界を代表される皆さまから、貴重なご意見を頂く場となりました。こちらの高い席からではございますけれども、皆さまに改めて御礼申し上げたいと思っております。懇談の場ですが、非常に多岐にわたるお話をそれぞれの方から頂きましたので、全部をうまく紹介することはできませんけれども、私なりにまとめたかたちでお伝えできればというふうに思います。まず、高知県の足元の景気についてということでした。こちらに関しては複数の方々からやはり新型コロナウイルス感染症の法的な位置付けというものが変わりましたので、これに伴って個人消費、それから観光需要、こういったものが明らかに回復しているということはおっしゃっていました。具体的には、連続テレビ小説ですとか、チャーター便の運航が再開されていること、その搭乗率も非常に高いということ、それから、クルーズ船の寄港もおっしゃっていました。こういったものが非常に功を奏して、国内のみならず海外からのお客様も増えているんだということでした。こうしたことが、観光需要の押し上げにつながっているというお声がありました。
§3Junko Nakagawa
また、何より今年70 回目という記念すべき回で、またコロナ禍で開催ができなかった数年を経て 4年ぶりに通常開催ができた「よさこい祭り」、やはりこれについても県外からも多くのお客様が来られたということで、また地元の方にとっても非常に大きなイベントということですので、大いに盛り上がったということのお話も頂きました。一方で、先行きの経済環境については、少しご心配のお声も聞きました。例えば、足元にもつながっています物価上昇、これが個人消費に与える影響。それから、これも物価上昇ではございますけども、原材料・光熱費というかたちで企業業績に及ぼす影響、こちらの懸念というのが示されました。また、この地においても人手不足の影響も厳しさを増しているということでして、例えば、今申し上げました通り観光需要というのが高まっている中ですけども、それをサービス関連の人手というところでは、やはり人材の確保が非常に難しくて、実際にその人手不足によってサービス、やりたいサービスを一部制限せざるを得ないということで、残念に思ってらっしゃるというお声もありました。これ以外ですと、例えば賃金とか価格改定の動きについての最近のこの地の特徴ですとか、変化というものもお話し頂きました。あと、ひょっとしたらその後ご質問頂くかもしれませんので、金融政策についてご意見を頂きましたので、併せてお答えできればというふうに思います。
§4Junko Nakagawa
中小・零細企業がこの地には非常にウエイトが高い、という特徴を持っていらっしゃるので、現在の緩和的な金融環境というのを上手く活用はできてきたというふうに思うということで、緩和的な金融環境をきちんと大事にしてもらいたいということでした。併せて、急激な金利それから為替の変動というものが、企業経営に及ぼす影響は非常に大きいということで、安定的にスムーズにということの配慮も期待するといったお声も頂きました。私どもとしては、こうした貴重なお話を頂きましたので、高知県の金融経済情勢について、今後も、隣にいます支店長はじめ支店を通じてきめ細かいモニタリングを続けまして、中央銀行の立場から地域経済の活性化に向けた取り組みというのをサポートしてまいりたいと改めて思いました。高知県の経済をどのようにみているかという二つ目のご質問、一部先ほど一つ目のご質問に併せてお答えは致しましたけども、やはり個人消費などを中心に持ち直しの動きはあるということです。背景としては、先ほど申し上げましたコロナ感染症、こちらの法的な区分が見直されたことが大きいということです。ただ、生産関連につきましては、海外経済の回復ペースの鈍化の影響も受けているということでした。
§5Junko Nakagawa
あと、先ほど来、繰り返しになりますけども、サービス業に関しては、高まる需要に対して、人手不足等があってお応えしきれていないと、ただ一方で、売上ないし収入は堅調に伸びているということでした。先行きにつきましては、私の見方ということになりますけども、今までの原材料コストの上昇や、それを受けた価格改定の状況、それから人手不足、また海外経済の動向については、引き続き当地にも大きな影響が及ぶことは当然認識致しましたので、引き続き注意深くみてまいりたいというふうに思います。足元、所得から支出への前向きな循環というふうにマクロ的には申し上げてはいましたけれども、この地におきましてもそういった好循環といったかたちで芽が出てきていることを期待はしますけれども、一方で、非常に課題が多いというふうにもとらえていらっしゃいますので、この辺り注意深く、引き続きモニタリングしていかなければならないと改めて思いました。ただ、非常に良いお話も頂きまして、中長期的には高知県の行政・金融・経済界が、取り組みを多々進められています。特に少子高齢化に関しては、全国平均よりはおよそ 10年ぐらいをめどに、早く課題に面しているというお声も頂きました。
§6Junko Nakagawa
ですので、これに対するお取り組みも非常に早い時期からされていまして、そこに対してデジタル化ですとかグリーン化という、今全国的に取り沙汰されている取り組みですけども、労働生産性の高い産業の創出とか、またインバウンドの需要創出の更なる拡大など、取り組みの重要性に関しては非常にご認識・ご理解が高いというふうに印象的に思った次第です。こういったものを、この地におかれましては、早めに取り組まれていて、実際、芽をきちんと出しておられる産業だったり企業だったりがおありになるということでしたので、引き続きこうしたところの取り組みを、私ども中央銀行としてはサポートしたいと思いましたし、この地の更なる発展を期待したいというふうに思った次第です。
§7Question
二点あるんですけれども、一点目、講演の中で物価の見通しについてのリスクについて言及されていまして、想定以上に物価上昇が加速するリスクと逆の動きが起こる可能性の両方述べられているのですが、リスクのバランスとしては、どちらの方がより大きいとご覧になっているのか、同じぐらいなのか、その辺りのバランスと、実際に持続的・安定的な物価目標の達成ができたと、見通せるようになったと判断するまでに、どれくらい時間がかかりそうなのか、その辺りをまず伺いたいのが一点目です。二点目は、マイナス金利の解除の条件なんですけれども、こちらについては YCC、いわゆる 10年金利ターゲットの扱いよりはだいぶ後の判断になるのか、マイナス金利を撤廃して短期金利を引き上げていくためには、どういった条件が必要でどれくらいの期間がかかりそうなのか、イメージを教えてください。
§8Junko Nakagawa
まず、物価のリスク、私あえて今回、いつも金融[政策]決定会合等々でも総裁の会見でもお伝えしている通り、上下ありますということで、改めてこの本日の席上でもご説明をしたわけですが、どちらのリスクというと、この足元までみますと、ご承知の通り 4月の展望レポートから 7月までの展望レポートの動きだけ、この足元をみますと、上振れの勢いの方がやはり大きかったというふうには思っています。ただ、この先というふうになりますと、私はどちらも同じ確率というか、リスクの大きさとしてはみています。どうしても価格の改定のタイミングですとか、価格改定の可能性、こういったものに関しては、非常にセンチメントといいますか、企業側の行動もそうですし、それを受け入れられるか、ないしは受け入れることはなかなか難しいけれども、それでもなんとかそれを乗り越えていくというような消費者側の需要の強さ、この辺りは本当にいろんな周囲の環境ですとか、企業側にとりましての海外の経済情勢とか、こういった多くのものが絡み合って、これがまた日々非常に変動しやすい環境に、常にそうだとは思いますが、特に今、いろんな新しい環境や情勢が生まれてきている中ですので、上下同じようにリスクとしてはあるのかなというふうにとらえています。理由に関しましては、事前におそらくお渡したと思いますが、講演の中で触れさせて頂いた通りです。
§9Junko Nakagawa
2%達成のめどというか、それが出てくるタイミングというご質問だったかと思います。こちらに関しては、私はまだ、今見通せる状況にはなっていないというふうにお答えします。理由は今物価リスクの上下に対してどちらのリスクが大きいかに関してほぼ同等にあるとお伝えした、これがもう全てに尽きると思います。ある程度は上の方が大きいんだと思えば、こういったかたちで達成のタイミングが近いというふうにお答えできるというのが、回答の一つの例だと思いますが、上下方向同じですので、今お答えするのは難しいと思います。次に二つ目のご質問でした、マイナス金利のタイミング、そして解除できるとしたらそのための条件は何かということでした。こちらに関しては、どういう順番で何を、正常化というか、解除のかたちにしていくのか、イールドカーブのコントロールとマイナス金利との関係性とかもご質問の中に含まれているのかなと思いましたが、これも同じ回答を繰り返すような形になるかもしれませんが、その時の例えば市場環境・金融環境によっておそらく取り得る方法が組み合わせとして変わってくると思います。ですので、今段階的にこういう順序でこういうタイミング、ないしはインターバル、間を空けてやっていくということをはっきりお答えできる状況にはないというふうに思います。
§10Junko Nakagawa
強いて言いますと、どういう時にマイナス金利を解除できるタイミングなのだろうかというご質問にあえてお答えを探してみますと、やはり私どもが金融政策として取り得る方法、政策の中で対応できる、しきれる範囲はなかなか限られてはいるわけなんですが、こういったものが金融緩和の環境が後押しすることによって、まず経済環境が全体的に温まる。経済の基礎体温がある程度は上がってきて、かつそれが多少下方の圧力を受けても、それなりに維持ないしは回復ができる。回復力が十分についているというのが見極められること、これに対して需要もそれなりに堅調で、そうするとそれを支えるためのある程度の収入の将来的な期待ですね、今回ですと、春は賃金改定の率が上方向に厚かったっていうことで良かったわけなんですが、これも企業業績によるものですので、毎回必ずお約束をしてもらえる、企業がお約束をするというものでもなかなかできない中では、やはりある程度の下方圧力に耐えうるかたちで、賃金上昇に関して、終わってしまったこともそうですが、今後への期待がある程度広い方々が持つことができるという循環が、ある程度保たれるだろうということが見極められたタイミングでしたら、解除をおそらくあまり心配なくできるのかなと思うんですが、そこは慎重に見極めたいというのが現時点のお答えになります。
§11Question
二点伺いたいんですけれども、まずは債券市場の機能度について伺いたいと思います。日銀が発表した 8月の債券市場サーベイによりますと、機能度判断 D.I.は-40で 2 期連続の改善だったんですけれども、まだマイナス圏内という結果になりました。今、市場の機能をどうご覧になっているのか考えを聞かせて頂きたいと思います。そして、 YCCの修正でどれほど機能が改善されているのかも併せて聞かせてください。二点目の質問なんですけれども、今、為替について 1 ドル 147 円台後半で推移しているんですけれども、これについてコメントを聞かせてください。
§12Junko Nakagawa
まず、債券市場の機能度なんですが、現在のこのイールドカーブ・コントロールという政策の中にありまして、ある程度、金利の上昇を急激な変化を抑えるということで、機動的にオペレーションを行ってまいりました。幅を多少、 7月の決定会合で柔軟にということはしましたけども、それまでは厳格に±0.5[%]ということで運用してまいりましたので、当然市場への日銀の関与度合いというのは、比較的高い状態が続いていたということで、機能度に関してはあまり良くないご評価を頂いている中で、2 期連続改善と言って頂きましたので、ある程度の施策を打ったことを、ないしはYCCの運用を見直したことによって改善したというアンケート結果に関しては、ちょっとほっとしているところでございます。ただこれに関しての評価としては、今申し上げたようなコントロールをしていますので、非常に制限のある中での改善というふうに謙虚に受け止めなければならないだろうと思っています。ですので、改善したから良いというふうに思っているわけでもなく、また最善の状況に持っていけているというふうに驕って思っているわけでもなく、ある程度マーケットの方々には、当然に機能度に関しては窮屈な思いをされているだろうということは、私ども改めていつも認識しているところでございます。
§13Junko Nakagawa
ただそれと、金融緩和のイールドカーブ・コントロールという政策を続けていくことのメリット、この辺りを天秤にかけて、今優先順位をつけて施策を行っているというふうに考えています。YCCの修正でどの程度ということに関しては、今お答えしたかと思います。極めて限定的な中ですけれども、金融緩和の持続性を高める意味でどういう方法があるだろうかと考えていた時に、±0.5[%]というところで厳格な運用を少し和らげまして、厳格なラインを 1.0%にまで上げる、ただ急激な変動に関しては機動的にオペレーションを行うということに尽きますので、ここは機能度としては限定的ではありますけれども、多少、金融緩和という環境を続けていくに、その持続性を高めることには少し役に立っているのかなというふうに今の段階では評価をしています。あと、円安に関してなんですが、これも繰り返しのような表現になりますが、円安の為替相場の水準ですとかその評価に関して、この席で私の方から具体的なことをコメントするのは差し控えさせて頂きます。ただ、金融政策に関して特に 7月のYCCはどういう効果ないしは影響があったのかとういうことも含んでらっしゃるのかなと思うんですが、あくまで金融政策というのは、為替の影響も当然含みますけども、全体として経済・物価情勢の評価に基づいて行うものです。
§14Junko Nakagawa
ですので、為替相場自体を直接のターゲットにするものでもないですし、できるものでもないというふうに理解しています。為替相場については、願いということにもなりますが、経済・金融のファンダメンタルズを反映しているということが、まずもって一番大事なことの一つ。それからもう一つ大事なのは、安定的に推移してくれること、この二つです。ときにファンダメンタルズで説明しきれない動きがあるというふうなご評価されるお声もあります。これに関しては然るべき立場のところが然るべき行動を取るということになりますが、日本銀行としては、私ども中央銀行の立場として、引き続き政府と緊密に連携しながら、為替市場の動向とか、それがわが国の経済・物価にどういった影響を及ぼすのか、こういったことを注視するという立場だというふうに理解しています。
§15Question
先ほどの質問の補足的な質問を少しさせて頂きたいんですが、先ほど、労働生産性の向上であったり、輸出拡大の取り組みの重要性を認識されて、理解も高いというご感想をおっしゃられていましたが、高知県側の出席者の方から説明をお聞きになって、具体的に特に評価されたものであったり、印象深かったものがあれば教えてください。あと、少しこれも具体的な内容についてなんですが、課題が大きいという意見もあったというふうにおっしゃっていましたが、高知県はどうしても少子高齢化であったり、工業品生産額も含めて全国的にもかなり厳しい経済状況である県だとは思うのですが、その中で特に高知が直面する課題で大きいもの、大きいととらえているものがあれば教えてください。
§16Junko Nakagawa
私はこの前の金融経済懇談会の席上で、多くの席上の方からいろんなご意見頂いたということをお伝えしました。本当にいろいろお伺いしたんですが、その中で印象的なものということなんですが、その席上で頂いたことを全てお伝えするのは、おそらくお約束を外れてしまうのでできないんですけれど、もう発表されていることなので申し上げると、非常に森とか木に恵まれて自然に恵まれた土地であると。それを活かして、かつ、その森があるからカーボンニュートラルに対して、空気を綺麗にするという意味でも一利あるんだということにとどまらず、それを活用して、例えばその森林から生まれる自然素材を活用して研究開発されて、結果、カーボンニュートラルにポジティブに、前向きに貢献ないし効果があるようなかたちで、プラスチックの代替の素材を開発し、輸出含めて売り込むことをお考えになっている。これは、ある素材、今ある自然を含めた、自然に恵まれたこの当地ならではで、生まれてくる強みであると思いましたし、あるものを更にその工夫を凝らして、外に向かって付加価値を付けて、販売ないし収益化していくということは、この当地の方々の非常に大きな力、強みなんだなと思いました。
§17Junko Nakagawa
それ以外でも、生産性に関して今ご質問頂いたんですけども、ここに関しましては、行政の方含めた方々から実際にデータを、過去の推移もみせて頂くことができまして、ずっと平成 13年以降、数年間落ちていた労働生産人口とともに落ちてきていた生産性を表す数字が、お取り組みを始めた半ば辺り、この足元までの20年間、10 何年間か含めたちょうど半ばくらいから反転し始めたと。それは各地域で、特異な産業ないし企業の技術を活かして、こちらの地で生まれたものを県の外に対して売っていくということをされていること、それからこの地の特徴だというふうに伺っていますけれども、私も実際、何社かからお話を伺うことができましたが、グローバルニッチというお言葉をよく伺いました。
§18Junko Nakagawa
海外に名だたる企業で世界におけるシェアが非常に高い、シェアをお持ちの製品ないし技術をお持ちの企業が非常にこの地には多くて、おそらくその売上高とか従業員数からしますと、大企業には含まれる規模ではない企業が多いそうなんですが、実際その方々がお持ちの製品力、それから開発力、それからそれを売り込む力、この辺りは本当に大手に引けを取らないどころか、それを小さいけれども、力と技術があるということで、世界的なシェア、高いシェアをお持ちのものがいくつもあるということなので、こういったことが生産性の向上、それから県民の方々の、ひいては幸福につながっているというふうには感じました。直接的なお答えとして十分かどうかわかりませんが、代表的なものを答えさせて頂きました。
§19Question
先ほど、少子高齢化とか 10年先んじて高知には課題があるという話がありましたけれども、今日、先ほど頂いたご挨拶文の中で、土佐の「おきゃく文化」とかあるいは進取に富む気風とかが、全国に先駆けて課題解決を実現させていくことにつながると、それを期待されるというご挨拶文がありましたけれども、その部分をもう少し、どうそれがつながるのか、具体的に聞かせて頂ければ、どういうことを期待されるのか、お願いします。
§20Junko Nakagawa
私、こちらにお邪魔することが決まる前までは不勉強で、10年、日本の平均に比べると少子高齢化が進んでいるということをあまりきちんと認識できておりませんでした。この地のことを知るに、初めて 10年ほど進んでいるんだと伺いました。この地の、県のですね、産業構造の、産業別のシェアをみますと医療福祉のウエイトが高くていらっしゃる地域です。
§21Junko Nakagawa
ここに関して少しお話を伺ったり、調べてみたところによると、こういった 10年先に少子高齢化が進んだことによって、収益というか、成長に結び付くというには少しご異論のある方がいらっしゃるかもしれませんが、医療費を例えば適切な金額で運営されるとか、そういう工夫も、それから高齢の方が増えられるに当たり、一部人口が非常に減っていく地域が増える中で、お年を召してお一人で暮らしづらくなった方、もしくは体調を崩された方への対応ということをどういうふうにしていけばいいのかという運営自体は、実体験をもって、非常に高い経験と工夫でもって対応をしてこられていますので、この辺りは逆にコストと言いますか、社会的なコストを限定的に運営される中で、非常に上手く解決策、対応策ですね、お年を召していくことは解決するのは非常に難しいので、対応策を取ってこられているということは、他の地域ないし、例えば私が今いますのが東京なので、こういったところで今後進んでいく少子高齢化の先駆けとなった一つの参考とするべき点なのかなというふうに思いました。今度、成長という面に関して言いますと、先ほど来申し上げています、自然に恵まれていて、第一次産業を含めた、食べるものに関しては非常に資源豊かな土地であるというところでは、付加価値を付けて外の方に買ってもらうということが一つ。
§22Junko Nakagawa
それからもう一つ、産業から離れるかもしれませんが、人手不足への対応ということだけではなくて、付加価値を生み出すということにもつながるというふうにお考えなのだと思いましたが、海外の方に高知の地を好きになってもらったうえで、育成もやるし、働いても頂くし、長く住んでもらいたいというふうにハンズオンで皆さんそれぞれのお立場で海外の方を招いて、一緒に生活をし、繁栄していこうというのを求めて努力してらっしゃるということが非常に良く分かりました。単に労働力の限界がくるから、というようなことだけではなくて、付加価値を生み出すために必要ということ。それからこの当地に非常に誇りをお持ちで、とても良いところなので、その魅力を海外の方にも分かってもらったうえで、しかも長くこの地にコミットメントしてくれて、一緒に価値を生み出して、広げていきたいというところが良く伝わりましたので、どの地域もそういった同じようなことはもちろんお考えだとは思いましたが、今回特に、実際にそれにお取り組みになってらっしゃる方々にお話を伺え、より印象が深く思った次第です。自然に恵まれて、資源・資産に恵まれている、そういった第一次産業的なものを実際外に向かって、付加価値を付けて成長に結び付けていかれることに貢献してくれる資源になるのでは、人的資源にもなるのではないか、というふうに思った次第です。
§23Question
先ほど、金融政策に関するお答えの中で、2%の物価安定目標の達成を見通せる状況にはなく、マイナス金利解除には循環的な賃金上昇の期待が高まることが重要だと、そういう認識を示されましたけれども、中川委員は来年の春闘でですね、一定の賃上げが実現したとしても、やはりそれだけでは、材料としては不足で、もう少し先を見極める必要があると、そういうふうにお考えをされているということでよろしいのか、ということが一点目です。二点目なんですけども、 YCCの修正によってですね、緩和の持続性が高まったというふうにおっしゃられましたけども、そうであれば更なるYCC の修正、追加的なものは必要ないと、当面必要ないとお考えか、二点お願いします。
§24Junko Nakagawa
来年の春闘が必要条件か十分条件か、というご質問なんだと思います。お答えとしては非常につまらないというか、まっすぐのお答えになっていないかもしれませんが、それ以外の情勢について見極めたいというふうに思っています。春闘と言いましても、大手から、中小企業、零細企業まで幅広い方々がおられますので、一律ということにはならない可能性もありますし。ですので、必要条件としてはあるんでしょうけれど、十分かということに関しても慎重に見極めたいと思っているので、二つちょっと矛盾するようなことをあえて申し上げるのですが、先ほどちょっと冒頭申し上げました通り、上下、物価に関してリスクがあると申し上げた中で申し上げた通り、賃金に関しては企業業績、特に賞与の部分、臨時報酬に関してボーナスと言われる、あちらに関しては特に企業業績に対して連動性が高くなっています。
§25Junko Nakagawa
ここは金融政策ということだけではおそらく助けに十分にはならず、企業の努力によるところも大きいというふうに思っていますので、この辺りは上下ありますけれども、企業が、全部が全部、全体として良かったとは言える環境であることはもちろん望みますが、全ての企業が良いということは非常に難しいので、この辺りは個々の情勢もみながら判断していくことであろうというふうに思いますし、一方で、少し逆のことを、逆に聞こえることかもしれませんが、必ずしも賃金の上昇、ベアが全部みえるまではできませんということを意味しているわけでもないと、自分としては思っています。なぜなら、来年のことをみたら多分その次の冬のボーナスのことをみなきゃいけない、それをみたら次またもらった方は、次のことが気になる。だから、ある程度物価が特に上昇した局面において、自分の給料、ボーナスがそれにある程度遅れるにしてもついていって変動するものだ、ないしは企業側からすると年に一回、物価等々、情勢をみて賃金改定について検討しなければならないということを習慣付くということがまず重要かなというふうに思っていますので、それが一点目のお答えにさせて頂きます。それから、YCCの更なるというところなんですが、これもすいません、マーケットをみつつ、当然それを無視してできるものではありません。
§26Junko Nakagawa
ただ、例えば振り返りますと昨年の 12月、±0.5[%]というところで、しかも厳格に運用したというのが去年の 12月です。今回に関しては、厳格に 1.0%と言いましたけれども、確か公表しました当日もご質問があったように記憶しておりますが、その間どうやって運用されるんですかということになると思うんですけれども、ここはもう柔軟に機動的にというお答えになっています。現時点において、7月の時点でもそうですけれども、それまで振り返りますと、1.0%に近づいた形の数字はあまり 10年債に関してはなかったんですね。ですので、1.0%であれば、ある程度、幅つまり上限に抵触するということに関して言うと、0.5[%]の時に比べれば、1.0%というのはちょっと距離があるだろうと。ですので、その分は市場に関して機能度の改善に役に立つ、ひいては今の金融の緩和状態を続けるにサポートになるという判断でした。
§27Junko Nakagawa
これは今の時点において変わっていないんですけど、今後、その予想物価上昇、期待の予想物価が上がってくる、期待値が上がってくるようなことになると、今は十分だと思っていても、ひょっとしたらそれで更に緩和を続けたほうが良いというふうになれば、そのときに良い方法をまた考えなければならないんですが、オプションとして全く否定できるものではないですが、今の段階でそれが非常に強いかたちで候補に挙げなきゃいけないかいうとそういう状況にはないので、お答えにはなっていないかもしれませんけども、決定会合の都度、それまでのデータをみながら、その都度判断していきたいというふうに思います。以上