金融政策決定会合議事要旨(1月24、25日開催分)
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2011.2.18日本銀行政策委員会金融政策決定会合議事要旨(2011年1月24、25日開催分)本議事要旨は、日本銀行法第 20 条第1項に定める「議事の概要を記載した書類」として、2011年2月14、15日開催の政策委員会・金融政策決定会合で承認されたものである。公表時間2月18日(金) 8時50分 本稿の内容について、商用目的で転載・複製を行う場合(引用は含まれません)は、予め日本銀行政策委員会室までご相談ください。引用・転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。
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(開催要領)1.開催日時:2011年1月24日(14:00~16:31)1月25日( 9:02~12:24)2.場所:日本銀行本店3.出席委員:議長白川方明(総裁)山口廣秀(副総裁)西村淸彦(〃)須田美矢子(審議委員)野田忠男(〃)中村清次(〃)亀崎英敏(〃)宮尾龍蔵(〃)森本宜久(〃)4.政府からの出席者:財務省木下康司大臣官房総括審議官(24日)櫻井充財務副大臣(25日)内閣府梅溪健児政策統括官(経済財政運営担当)(24日)末松義規内閣府副大臣(25日)(執行部からの報告者)理事山本謙三理事中曽宏理事雨宮正佳理事木下信行企画局長櫛田誠希企画局政策企画課長加藤毅金融市場局長外山晴之調査統計局長門間一夫調査統計局経済調査課長関根敏隆国際局長大野英昭(事務局)政策委員会室長飯野裕二政策委員会室企画役橘朋廣企画局企画役奥野聡雄企画局企画役峯岸誠
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Ⅰ.金融経済情勢等に関する執行部からの報告の概要1.最近の金融市場調節の運営実績金融市場調節は、前回会合(2010年12月20、21日)で決定された方針1に従って、市場におけるレート形成状況等を踏まえながら、機動的な運営を実施した。資金供給オペレーションにおいては、オファー額に対して応札額が下回る「札割れ」も発生した。無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.1%を幾分下回る水準で推移した。2.金融・為替市場動向短期金融市場は、日本銀行による潤沢な資金供給を受けて、総じて落ち着いた展開となっている。GCレポレートは、0.1%近傍で安定的に推移している。ターム物金利をみると、短国レートは、弱含んでおり、足もとでは、1年物まで含めて、 0.1%台前半で推移している。長めのターム物の銀行間取引金利は、横ばい圏内で推移している。長期金利は、米国金利の上昇が一服し、投資家のポジション調整の動きも一巡する中で一旦低下したあと、幾分上昇し、 1.2%台で推移している。社債の対国債スプレッドは、低水準、横ばい圏内で推移している。株価は、米国株価が堅調な動きとなっているもとで、海外投資家による買いが継続していることもあって上昇し、日経平均株価は10 千円台半ばで推移している。
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為替市場をみると、円の対米ドル相場は、年末から年始にかけてやや円高化したが、その後、幾分円安方向となり、足もとでは、82 円台で推移している。3.海外金融経済情勢世界経済は、回復を続けている。米国経済は、緩やかな回復を続けている。輸出は増加を続け、設備投資も緩やかに増加している。個人消費も増加を続けているが、その回復ペースは、失業率の高止まりなど雇用環境の改善が捗々しくないもとで、基調として緩やかなものにとどまっている。住宅投資は、な
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1 「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。」
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お低水準で推移している。物価面では、国際商品市況上昇の影響がみられるが、エネルギー・食料品価格を除くコアベースでの消費者物価の前年比は、緩和的な需給環境やユニット・レーバー・コストの低下を背景に、プラス幅の緩やかな縮小傾向が続いている。欧州経済をみると、ユーロエリア経済は、国ごとのばらつきを伴いながらも、全体としてみれば、緩やかに回復している。輸出が減速しつつも増加を続けているほか、個人消費など内需も緩やかに増加している。物価面では、既往のユーロ安や国際商品市況上昇の影響がみられるが、緩和的な需給環境や賃金の伸び鈍化が、エネルギー・非加工食料品を除くコアベースでの消費者物価の前年比の押し下げ圧力として作用している。この間、英国経済も、緩やかに回復している。アジア経済をみると、中国経済は、高めの成長を続けている。個人消費が、家計の所得水準の向上などを背景に、堅調に推移しているほか、固定資産投資も、高い伸びを続けている。輸出も増加基調を辿り、生産の増加ペースは再び高まっている。NIEs、ASEAN経済も回復基調を辿っている。内外需ともに増加基調を続ける中、出荷・在庫バランスが改善し、生産の減速局面は足もと終了しつつある。この間、インド経済も、高めの成長を続けている。
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物価面をみると、これらの国・地域の多くで、国際商品市況の上昇を受けた食料品・原材料価格の上昇や労働や資本など生産要素の稼動水準の高まりから、物価上昇圧力が徐々に高まってきている。海外の金融資本市場をみると、株価は、欧州周縁国の財政問題を巡る不透明感から一時軟化する動きもみられたが、経済の先行き見通しの改善や企業の増益期待などから、前回会合対比で上昇した。長期金利については、米国では、横ばい圏内の動きとなった一方、ドイツでは、景況感の一段の改善などを受けて、前回会合対比幾分上昇した。この間、欧州周縁国の国債利回りの対独スプレッドについては、依然高水準圏内の不安定な状況が続いているものの、EUによる支援措置の拡大期待やECBによる国債買入れ増額期待などを受けて、国債入札が無難に消化されたことから、幾分縮小した。4.国内金融経済情勢(1)実体経済輸出は、やや弱めとなっている。先行きについては、海外経済の改善を背景に、再び緩やかに増加していくとみられる。
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公共投資は、減少している。先行きについては、減少を続けるとみられる。国内民間需要をみると、設備投資は持ち直しつつある。先行きについては、企業収益が改善基調にあるもとで、徐々に持ち直しの動きがはっきりしていくとみられる。もっとも、設備過剰感が残ることなどから、そのペースは緩やかなものにとどまる可能性が高い。雇用・所得環境は引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいる。個人消費は、一部の財に駆け込み需要の反動がみられる。先行きについては、駆け込み需要の反動が薄まるにつれ、再び持ち直していくとみられる。住宅投資は持ち直しに転じつつある。先行きは、着工戸数の動きなどからみて、徐々に持ち直していくと予想される。生産は、やや減少している。先行きについては、緩やかな増加基調に転じていくと考えられる。物価面をみると、国際商品市況は、上昇している。国内企業物価を3か月前比でみると、国際商品市況高の影響などから、緩やかに上昇している。先行きについても、国際商品市況の動きを反映して、当面、上昇基調で推移するとみられる。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、マクロ的な需給バランスが緩和状態にあるもとで下落しているが、基調的にみると下落幅は縮小を続けている。先行きは、マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから、基調的にみれば下落幅が縮小していくと予想される。
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(2)金融環境わが国の金融環境は、引き続き、緩和の動きが強まっている。コールレートがきわめて低い水準で推移する中、企業の資金調達コストは、低下傾向が続いている。実体経済活動や物価との関係でみると、低金利の緩和効果はなお減殺されている面があるが、企業収益との対比では、その効果は強まりつつある。資金供給面では、企業からみた金融機関の貸出態度は、改善が続いている。CP・社債市場では、社債の発行体の裾野が拡がるなど、発行環境は一段と良好になっている。資金需要面では、企業の運転資金需要、設備資金需要とも後退しているほか、一部に、これまで積み上げてきた手許資金取り崩しの動きもみられている。以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみる
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と、銀行貸出は減少している。一方、社債の残高は前年を上回っているほか、CPの残高は減少幅が縮小傾向にある。こうした中、企業の資金繰りをみると、総じてみれば、改善している。この間、マネーストックは、前年比2%台前半の伸びとなっている。Ⅱ.金融経済情勢に関する委員会の検討の概要1.経済情勢委員は、まず、海外の金融経済情勢について議論を行い、海外経済は、新興国・資源国経済の高成長に牽引されるかたちで回復を続けており、その成長率は再び高まりつつあるとの認識で一致した。米国経済について、委員は、緩やかな回復が続いているとの見方を共有した。大方の委員は、個人消費について、自動車販売が緩やかに増加しているほか、年末商戦の結果が好調に推移したとみられるなど、このところ底固く推移していると述べた。何人かの委員は、その背景として、株価の上昇が資産効果をもたらしているとの認識を示した。また、企業部門の動向について、何人かの委員は、新興国向けの需要に支えられて輸出が増加を続けているほか、設備投資も緩やかに増加しているとの見方を示した。多くの委員は、このところ多くの経済指標が堅調な動きを示していることや、昨年末にかけて、FRBによる追加緩和策や減税措置の延長などの政策対応が取られたこともあって、米国経済の先行きに対する懸念は、一頃に比べればやや後退しているとの見方を示した。
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もっとも、多くの委員は、住宅市場の低迷が続いているうえ、雇用・所得環境の改善のペースについても、民間雇用者数の増加ペースは緩慢であり、失業率が高止まっているなど、捗々しくないと述べた。多くの委員は、消費の本格的な回復には、雇用・所得環境の改善とバランスシートの修復が不可欠であり、そのため、米国経済の回復ペースは当面緩やかなものにとどまる可能性が高いとの認識を示した。ユーロエリア経済について、委員は、国ごとのばらつきを伴いながらも、全体としてみれば、緩やかに回復しているとの認識で一致した。特に、ドイツなどの中心国については、多くの委員が輸出に支えられた好調さを指摘した。もっとも、多くの委員は、財政問題を抱える周縁国では、緊縮財政の影響もあって厳しい状態が続いており、中心国との格差が際立っているとの認識を示した。ある委員は、域内格差が際立っている中、ユーロエリア全体としての金融政策面での対応は難
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しさを増しているとの見方を示した。中国経済について、委員は、高めの成長が続いているとの認識で一致した。何人かの委員は、内需がしっかりとした増加を続ける中、輸出も増加基調を辿っており、生産の増加ペースが再び高まるなど、このところ成長率が再加速しているとの見方を示した。また、大方の委員は、基準金利や預金準備率の引き上げにも関わらず、金融環境はなおきわめて緩和的な状況にあるとみられ、インフレ圧力は十分に沈静化されていない状況にあるとの認識を示した。この点について、ある委員は、先進国の金融緩和が、固定相場的な為替制度のもとで、中国国内のインフレ圧力として波及してきているとの見方を示した。NIEs、ASEAN経済について、何人かの委員は、新規輸出受注PMIがこのところ改善し、輸出が中国向けを中心に再び伸びを高めており、生産調整局面から脱しつつあるとの見方を示した。こうした中、複数の委員は、中国同様、金融環境が依然としてきわめて緩和的なことが、インフレ圧力を高めているとの見解を示した。国際金融資本市場について、大方の委員は、米国経済の先行きに対する市場の見方が好転しているもとで、全体としてみれば落ち着いているが、欧州では、ソブリン・リスク問題から、依然として不安定な動きが続いているとの見方を示した。
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ある委員は、ソブリン・リスク問題の解決には相応の時間を要すると考えられるが、周縁国の財政状況の一段の悪化は回避されているほか、欧州安定化基金創設などの政策対応が取られていることが問題の更なる悪化を食い止めていると指摘した。もっとも、何人かの委員は、この春、いくつかの国で国債の大量償還が予定されていることが市場の懸念を高めていると述べた。この点に関して、複数の委員は、仮に高い金利での借り換えを余儀なくされた場合、現在の財政健全化計画に大きな影響が生じるとの見方を示した。委員は、国際商品市況について、原油・非鉄金属・穀物など幅広い品目で上昇が続いている点についても議論を行った。最近の市況上昇の背景について、多くの委員は、天候不順による供給不安の高まりなどの一時的な要因を指摘しつつも、基本的には、新興国の経済成長に支えられた需要の増加による部分が大きいとの見解を示した。複数の委員は、実需面での動きに加えて、コモディティの金融商品化が進んでいるもとで、先進国の金融緩和も背景となって、投機資金の流入が拡大していることが市況の押し上げ要因になっているとの見方を示した。その証左として、ある委員は、今次局面においては、株価と国際
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商品市況の相関が非常に高くなっていることを指摘した。何人かの委員は、国際商品市況は、新興国の需要に支えられて、今後も上昇基調で推移するとみられるが、同時に、投機資金の流入の影響が強まっていることなどから、ボラティリティも高い状態が続くとの見方を示した。ある委員は、そうしたもとでは、国際商品市況の上昇がファンダメンタルズに沿ったものであるかどうか、丹念に点検していくことが大切であるとの認識を示した。この間、ある委員は、先進国の金融緩和の波及ルートとして、商品市況の上昇が、資源国における景気の上振れにつながり、これが資源国で活動する多国籍企業の業績・株価に影響してくるというルートの役割は小さくないとみられるとの見解を示した。こうした海外の金融経済情勢を踏まえて、わが国の経済情勢に関する議論が行われた。委員は、わが国景気の現状については、緩やかに回復しつつあるものの、改善の動きに一服感がみられるとの認識で一致した。もっとも、先行きについて、委員は、景気改善テンポの鈍化した状況から徐々に脱し、緩やかな回復経路に復していくとの見方を共有した。そうした見方の背景として、多くの委員は、世界経済の成長率が再び高まりつつあるもとで、輸出が再び緩やかに増加していくと考えられることや、自動車の駆け込み需要の反動減が消費や生産面に与えている影響が減衰していくことを挙げた。
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多くの委員は、わが国経済が緩やかな回復経路に復していく蓋然性は、これまでに比べて高まっているとの認識を示した。その時期について、ある委員は、不確実性は残るものの、大きく後ずれするリスクは後退しており、春ごろが展望できると述べた。また、ある委員は、ヒアリング情報などを踏まえて考えると、この1~3月期に緩やかな回復経路に復していく姿は十分に展望可能であると述べた。もっとも、何人かの委員は、緩やかな回復経路に復する蓋然性は高まっているが、その後の景気展開については、不確実性が残っているとの認識を示した。個別の需要項目等に関してみると、輸出について、委員は、一部情報関連財の在庫調整の動きに加え、既往の為替円高の影響もあって、やや弱めとなっているとの認識で一致した。もっとも、先行きについては、世界経済の成長率が再び高まりつつあることや、堅調な最終需要に支えられて情報関連財の在庫調整が進捗しているとみられることなどから、再び緩やかに増加していく蓋然性が高いとの見方を共有した。設備投資について、委員は、持ち直しつつあるとの認識で一致した。
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先行きの設備投資について、委員は、企業収益が改善基調にあるもとで、徐々に持ち直しの動きがはっきりしていくとみられるが、設備過剰感が残ることなどから、そのペースは緩やかなものにとどまる可能性が高いとの見解で一致した。雇用・所得環境について、委員は、引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいるとの認識を共有した。こうした中、個人消費について、委員は、自動車など一部の財に駆け込み需要の反動減の影響がみられるとの見方で一致した。もっとも、複数の委員は、自動車の国内販売は年末に幾分持ち直しており、反動減の影響は徐々に薄まりつつあると述べた。複数の委員は、百貨店などの小売売上高は底固い動きを示しており、これには株価の上昇が影響している可能性があるとの見方を示した。ある委員は、このところの消費は、耐久消費財の振れが大きいが、冬季賞与が前年比増に転じたとみられることや株価が上昇していることを踏まえると、基調的には、消費は底固く推移しているとみられるとの認識を示した。先行きの個人消費について、委員は、駆け込み需要の反動が薄まるにつれて、再び持ち直していくとの見方を共有した。ただし、複数の委員は、各種の需要喚起策が耐久消費財の需要を先食いした面もあるとみられることから、先行きの個人消費を巡る不確実性は高いとの懸念を示した。
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この間、住宅投資について、委員は、持ち直しに転じつつあるとの見方を共有した。ある委員は、各種住宅取得支援策の効果もあって、持家と分譲が増加していると述べた。生産について、委員は、輸出が弱めとなる中、エコカー補助終了に伴う国内自動車販売の反動減の影響もあって、やや減少しているとの認識で一致した。先行きについて、委員は、輸出が再び緩やかに増加し、自動車の駆け込み需要の反動の影響が薄まっていくもとで、緩やかな増加基調に転じていくとの見方で一致した。この点について、何人かの委員は、生産予測指数の動きや企業からのヒアリング情報を踏まえて考えると、生産は1~3月期に増加に転じる蓋然性が高まっているとの見方を示した。消費者物価(除く生鮮食品)の前年比について、委員は、マクロ的な需給バランスが緩和状態にあるもとで下落しているが、基調的には下落幅が縮小を続けており、先行きもこうした傾向が続く可能性が高いとの認識で一致した。多くの委員は、最近の国際商品市況の上昇が消費者物価に波及する可能性を指摘した。ある委員は、国際商品市況高が食品・エネルギー価格の上昇をもたらし、それが産業連関を通じ、
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他の財・サービスに波及する可能性が高いと指摘した。一方、何人かの委員は、国際商品市況の上昇が最終消費財の価格へ転嫁されていくとしても、マクロ的な需給バランスが依然として緩和状態にあるもとでは、その程度は限定的と考えられるとの見方を示した。この間、何人かの委員は、物価上昇率が中長期的な予想物価上昇率に収束していく力について、引き続き慎重にみていると述べた。こうした見方の背景として、ある委員は、フィリップス曲線の傾きがフラット化していることや労働分配率が基調的には低水準にとどまる可能性が高いことを指摘した。2.金融面の動向わが国の金融環境について、委員は、引き続き、緩和の動きが強まっているとの見解を共有した。複数の委員は、現在の金融環境を全体としてみると、すでに緩和的な状況に達していると判断できる部分と未だ緩和的とまでは言えない部分が混在しているが、後者の部分についても改善が続き、緩和的な状況に近づきつつあるとの認識を示した。この点、ある委員は、物価との関係でみて低金利の効果はなお減殺されているほか、中小企業の金融環境には引き続き厳しさが残るなど、なお緩和的とは言えない側面も残っているが、金融環境を全体としてみると、緩和の動きが強まっているとの見方を示した。多くの委員は、短期金融市場は、日本銀行による一段と潤沢な資金供給もあって、落ち着いた状況となっていると述べた。
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長期金利についても、何人かの委員は、昨年末にかけてやや上昇していたが、米国の長期金利が横ばい圏内の展開となる中で、安定的な地合いを取り戻しているとの見方を示した。複数の委員は、株価が上昇し、円高方向への動きも一服していることが、企業マインドに好影響を与えている可能性があると指摘した。この間、何人かの委員は、3月末に予定されている緊急保証制度の期限切れが中小企業の資金繰りに与える影響について、注意深く点検していく必要があると述べた。3.中間評価以上のような情勢認識を踏まえ、委員は、 10月の「展望レポート」で示した見通しと比べると、 2010年度の成長率は、過去のGDP実績値の改定により 2010年度の発射台が高まったこと(統計上の「ゲタ」の上振れ)や年度の前半の実績がやや強めとなったこともあって上振れるものの、2011年度および 2012年度の成長率については、概ね 10月の見通しに沿って推移するとの認識で一致した。
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物価については、委員は、国内企業物価、消費者物価(除く生鮮食品)ともに、2011年度は、国際商品市況高の影響などから、やや上振れる一方、2012年度は概ね見通しに沿って推移するとの見方で一致した。もっとも、2011年度の消費者物価の見通しについて、ある委員は、上振れの程度は小幅にとどまっており、先行きの不透明感も高いことを踏まえれば、現時点で上振れをあまり強調すべきではないと付言した。リスク要因について、多くの委員は、景気面では、上振れリスクと下振れリスクが、概ね上下にバランスしているとの認識を示した。大方の委員は、上振れリスクとして、旺盛な内需や海外からの資本流入を受けた新興国・資源国の経済の強まりを指摘した。多くの委員は、新興国について、短期的には、引き続き景気の上振れリスクを念頭に置きつつ、より長い目でみた場合に、金融引き締めの遅れが景気の振幅を拡大させ、結果として持続的成長を損なう可能性がある点についても、注意が怠れないとの見方を示した。一方、下振れ要因としては、大方の委員が先進国経済の動向を挙げた。このうち、米国については、多くの委員が、景気の先行きに対する懸念は一頃に比べて後退しているものの、バランスシート調整の重石から、景気は上に弾みにくく、下に振れやすい状況が続くとの見解を示した。
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複数の委員は、バランスシート調整の重石を考慮すれば、このところ市場で拡がっている楽観論は昨年前半同様やや行き過ぎである可能性もあるとの見方を示した。複数の委員は、今後も、米国経済の先行きに対する見方は、楽観論と悲観論の間で振れやすい状況が続くと考えられるため、米国経済の動向やそのもとでの長期金利や為替相場の変動がわが国経済に与える影響については、マインド面を通じた影響も含め、引き続き十分に注意していく必要があると述べた。欧州については、多くの委員が、相対的なリスクの高まりを指摘した。何人かの委員は、ソブリン・リスク問題が一段と深刻化した場合、更なる緊縮財政と金融システムの不安定化が実体経済活動を下押しし、それらが相乗的に悪影響を及ぼし合う可能性については十分な注意が必要であるとの認識を示した。また、複数の委員は、ソブリン・リスク問題を契機に、国際金融資本市場や金融システムが不安定化した場合、わが国にも相応の影響が及ぶとの認識を示した。なお、ある委員は、わが国の財政問題についての市場の見方についても、留意していく必要があるとの認識を示した。この間、複数の委員は、国際商品市況の上昇が続いた場合、交易条件の悪化が企業収益に悪影響を与える
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可能性についても注意が必要であるとの認識を示した。もっとも、ある委員は、市況の一段の上昇が新興国・資源国の高成長を背景としたものであれば、わが国経済にも輸出増などのプラス面があると指摘したほか、別のある委員は、為替相場が以前に比べてやや円高方向にあることが市況上昇による交易条件への影響を相殺する側面もあるとの見解を示した。この間、ある委員は、国際商品市況の上昇が、資源国において輸出規制など保護主義を高めるリスクがあるとの見方を示した。物価面のリスク要因について、多くの委員は、新興国の高成長に伴い、国際商品市況が一段と上昇した場合、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクがあると指摘した。後者の点に関し、複数の委員は、昨年12月の「生活意識に関するアンケート調査」からみた家計の5年後の予想インフレ率が、9月調査時に比べて幾分低下している点を指摘し、今後の動きについては、より注意深く点検していく必要性があると指摘した。また、多くの委員は、夏場に予定されている消費者物価指数の基準改定について言及した。何人かの委員は、基準改定によって消費者物価指数の前年比は下方改定される可能性が高く、このことを十分に視野に入れながら物価動向を点検していくことが必要であるとの認識を示した。
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複数の委員は、基準改定はあくまで技術的な変更であり、マクロ的な需給バランスの動きなどからみてデフレ脱却に至る展望が開けているかどうかを丁寧に点検していくことがより重要であるとの見解を示した。この間、複数の委員は、基準改定によって実際に消費者物価指数の前年比が下方改定された場合、経済主体の予想物価上昇率に影響を与えることがないか注視する必要があるとの認識を示した。Ⅲ.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針について、委員は、以上のような経済・物価情勢を踏まえると、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す」という現在の方針を維持することが適当であるとの見解で一致した。先行きの政策運営について、委員は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長
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基盤強化の支援という3つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく必要があるとの見解で一致した。そのうえで、委員は、今後とも、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、適切に政策対応を行っていくとの考え方を共有した。委員は、包括的な金融緩和政策の効果について、議論を行った。多くの委員は、リスク・プレミアムの縮小を促すという観点からの効果として、社債スプレッドの縮小や J-REIT価格の上昇を指摘した。加えて、何人かの委員は、本施策が呼び水となって、J-REITやETFの取引高が増加しているほか、社債発行体の裾野も拡がっているとの見解を示した。一方、長めの金利の低下を促す効果について、ある委員は、長期金利の水準が一頃に比べて幾分上昇しているため、包括的な金融緩和政策の効果は見えにくくなっているが、わが国の長期金利の上昇幅は、株価が上昇するもとでも、米欧に比べて小さいことからみて、包括的な金融緩和政策は金利上昇を抑制する効果をもたらしているとの見方を示した。長めの金利に働きかけていくという政策目的に関連して、何人かの委員は、日本銀行は、物価の安定が展望できる情勢になったと判断するまで、実質ゼロ金利政策を継続していく方針であることを粘り強く説明していくことで、時間軸に対する市場の信認を確保していくことが重要であるとの認識を示した。
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ある委員は、日本銀行が中央銀行として異例の領域にまで踏み込んだ政策対応を行っていることで、成長率の趨勢的な低下という日本経済が直面する本質的な問題についての理解が少しずつ高まってきていることも広い意味での政策効果であるとの認識を示した。この間、複数の委員は、今後とも、市場の状況に応じて、機動的なオペレーションを実施していくことは重要であるが、日本銀行の金融市場調節方針は、金融政策決定会合において決定されるものであり、日々のオペレーションや当座預金残高の推移によって金融政策運営についての情報発信が行われる訳ではないと述べた。Ⅳ.政府からの出席者の発言財務省の出席者から、以下の趣旨の発言があった。 わが国の景気は足踏み状態にあるものの、一部持ち直しに向けた動きがみられる。ただし、失業率が高水準にあるなど、依然として厳しい状況にあり、さらに海外景気の下振れ懸念や国際金融資本市場の変動などの景気下振れリスクがある。また、デフレの影響や雇用
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情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。 政府としては、「3段構えの経済対策」に基づき、「成長と雇用」に重点を置いた平成 23年度予算等からなるステップ3に切れ目なく繋ぐため、昨日、平成 23年度予算を国会に提出したところであり、その速やかな成立を図っていきたい。 また、グローバル社会の中で成長を実現していくためには、アジア諸国等の目覚ましい発展をわが国の成長に取り込んでいくことが重要である。このため、官民一体となってインフラ分野における海外展開を推進するとともに、国際協力銀行の機能強化等を図っていきたい。さらに、中小企業の海外展開支援にも取り組んでいく。 財政健全化は極めて重要な課題になっているため、財政運営戦略において示した道筋に沿って、2015年度までに基礎的財政赤字の対GDP比を半減し、2020年度までに黒字化すべく、引き続き取り組んでいく。また、昨年12月に閣議決定した社会保障改革の基本方針において、社会保障改革と、その必要財源の確保及び財政健全化を同時に達成するための税制改革について、一体的に検討を進めていくこととしている。さらに、これに向けた工程表と併せ、本年半ばまでに成案を得、国民的な合意を得たうえで、改革の実現を図ることとしている。
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日本銀行におかれては、年度末の資金繰りに配慮した金融調節を行って頂くとともに、政府との緊密な連携のもとで引き続き適切かつ機動的な金融政策運営を積極的に行い、経済を金融面からお支え頂きたい。また、内閣府の出席者からは、以下の趣旨の発言があった。 昨日、閣議決定した「平成 23年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」においては、平成 23年度は世界経済の緩やかな回復が期待される中で、景気は持ち直し、実質経済成長率は 1.5%程度、名目成長率は 1.0%程度、消費者物価上昇率は 0.0%程度になると見込んでいる。 わが国の景気の現状は依然として厳しい状況にある。また、先行きのリスク要因として、海外景気の下振れ懸念や為替市場の動向に留意する必要がある。 景気を足踏み状態から脱却させ、景気回復とデフレ脱却に向けた動きを確かなものとするため、今は重要な時期である。このため、政
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府は「3段構えの経済対策」に基づき、ステップ1・ステップ2を策定し、景気・雇用の両面から経済の下支えを図ってきた。今後はこれらの経済対策をさらに推進するとともに、成長と雇用に重点を置いた平成 23年度予算・税制等からなるステップ3に切れ目なくつなぎ、新成長戦略が目指すデフレ脱却へ向けて、2011年度中の消費者物価上昇率のプラスと、速やかに安定的な物価上昇を実現するよう取り組んでいく。 本日、展望レポートの中間評価がご議論されたが、日本銀行と政府の経済認識は概ね共有されていると考えている。日本銀行におかれては、引き続き政府と密接な情報交換・連携を保ちつつ、適切かつ機動的な金融政策運営によって、早期のデフレ脱却を目指すとともに、経済を下支えされるよう期待する。Ⅴ.採決以上の議論を踏まえ、委員は、当面の金融市場調節方針について、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す」という現在の金融市場調節方針を維持することが適当である、との考え方を共有した。議長からは、このような見解を取りまとめるかたちで、以下の議案が提出され、採決に付された。金融市場調節方針に関する議案(議長案)1.次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を下記のとおりとすること。記無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。
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2.対外公表文は別途決定すること。採決の結果賛成:白川委員、山口委員、西村委員、須田委員、野田委員、中村委員、亀崎委員、宮尾委員、森本委員
§30
反対:なしⅥ.対外公表文(「当面の金融政策運営について」)の検討対外公表文(「当面の金融政策運営について」<別紙>)が検討され、採決に付された。採決の結果、全員一致で決定され、会合終了後、直ちに公表することとされた。Ⅶ.議事要旨の承認議事要旨(2010年12月20、21日開催分)が全員一致で承認され、1月28日に公表することとされた。以上
§31
2011年1月25日日本銀行当面の金融政策運営について1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致(注))。無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。2.わが国の景気は、緩やかに回復しつつあるものの、改善の動きに一服感がみられる。すなわち、設備投資は持ち直しつつある。雇用・所得環境は引き続き厳しい状況にあるものの、その程度は幾分和らいでいる。個人消費は一部の財に駆け込み需要の反動がみられるが、住宅投資は持ち直しに転じつつある。一方、輸出はやや弱めとなっている。こうした内外需要のもとで、生産はやや減少している。この間、金融環境をみると、引き続き、緩和の動きが強まっている。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、マクロ的な需給バランスが緩和状態にあるもとで下落しているが、基調的にみると下落幅は縮小を続けている。3.先行きの中心的な見通しとしては、わが国経済は、世界経済の成長率が、新興国・資源国に牽引される形で再び高まっていくと考えられることなどから、景気改善テンポの鈍化した状況から徐々に脱し、緩やかな回復経路に復していくとみられる。物価面では、引き続き、消費者物価の前年比下落幅は縮小していくと考えられる。
§32
4.10月の「展望レポート」で示した見通しと比べると、2010年度の成長率は、過去の実績値の改定の影響もあって上振れるものの、2011年度、2012年度の成長率は、概ね見通しに沿って推移すると予想される。物価については、国内企業物価・消費者物価(除く生鮮食品)とも、2011年度は、国際商品市況高の影響などから、やや
§33
(注)賛成:白川委員、山口委員、西村委員、須田委員、野田委員、中村委員、亀崎委員、宮尾委員、森本委員。反対:なし。(別紙) 上振れるとみられる一方、2012年度は概ね見通しに沿って推移するものと予想される。5.リスク要因をみると、景気については、上振れ要因として、旺盛な内需や海外からの資本流入を受けた新興国・資源国の経済の強まりなどがある。一方、下振れ要因としては、米国経済に対する懸念は一頃に比べて後退しているものの、米欧経済の先行きや国際金融市場の動向を巡る不確実性がある。物価面では、新興国・資源国の高成長を背景とした国際商品市況の一段の上昇により、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。6.日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援という3つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく。今後とも、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、適切に政策対応を行っていく方針である。以上 (参考1)▽2010~2012年度の政策委員の大勢見通し――対前年度比、%。なお、<>内は政策委員見通しの中央値。
§34
実質GDP 国内企業物価指数消費者物価指数(除く生鮮食品)2010年度+3.3~+3.4<+3.3>+0.5~+0.6<+0.5>-0.4~-0.3<-0.3>10月時点の見通し+2.0~+2.3<+2.1>+0.7~+0.9<+0.9>-0.5~-0.3<-0.4>2011年度+1.4~+1.7<+1.6>+0.7~+1.2<+1.0>0.0~+0.4<+0.3>10月時点の見通し+1.5~+1.9<+1.8>+0.4~+0.7<+0.5>0.0~+0.3<+0.1>2012年度+1.9~+2.2<+2.0>+0.5~+0.8<+0.7>+0.2~+0.8<+0.6>10月時点の見通し+2.0~+2.4<+2.1>+0.3~+0.8<+0.6>+0.2~+0.8<+0.6>(注1)「大勢見通し」は、各政策委員が最も蓋然性の高いと考える見通しの数値について、最大値と最小値を1個ずつ除いて、幅で示したものであり、その幅は、予測誤差などを踏まえた見通しの上限・下限を意味しない。(注2)各政策委員は、政策金利について市場金利に織り込まれたとみられる市場参加者の予想を参考にしつつ、上記の見通しを作成している。(注3)2010年度の実質GDP成長率の修正は、過去の実績値の改定に伴う影響が大きい。
§35
(注4)2010年度の消費者物価指数については、前年比を 1年間大きく押し下げる要因となる高校授業料の影響を除いている。高校授業料については、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比を 0.5%程度押し下げると試算される。(注5)今回の消費者物価の見通しは、現行の 2005年基準の指数をベースにしているが、統計作成当局は、同指数について 2011年8月に 2010年基準の指数に切り替えるとともに、前年比計数を 2011年1月分に遡って改定する予定であることを公表している。その際には、前年比上昇率が下方改定される可能性が高い。(注6)政策委員全員の見通しの幅は下表の通りである。――対前年度比、%。実質GDP 国内企業物価指数消費者物価指数(除く生鮮食品)2010年度+3.2~+3.5 +0.4~+0.6 -0.4~-0.210月時点の見通し+2.0~+2.3 +0.5~+0.9 -0.5~-0.22011年度+1.4~+1.8 +0.6~+1.2 -0.1~+0.410月時点の見通し+1.5~+1.9 +0.4~+1.0 -0.2~+0.42012年度+1.8~+2.4 +0.3~+1.0 0.0~+0.810月時点の見通し+2.0~+2.4 +0.3~+1.0 0.0~+0.8
§36
(1)実質GDP (2)消費者物価指数(除く生鮮食品)<2010年度><2010年度><2011年度><2011年度><2012年度><2012年度>(注1)縦軸は確率(%)を、横軸は各指標の値(前年比、%)を示す。今回の確率分布は棒グラフで示されている。実線は2010年10月時点の確率分布を表す。(注2)縦の太点線は、政策委員の見通しの中央値を表す。また、○で括られた範囲は政策委員の大勢見通しを、△で括られた範囲は全員の見通しを、それぞれ表す。(注3)縦の細点線は、2010年10月時点の政策委員の見通しの中央値を表す。(注4)リスク・バランス・チャートの作成手順については、2008年4月の「経済・物価情勢の展望」BOXを参照。
§37
-4.0未満-4.0~-3.6-3.5~-3.1-3.0~-2.6-2.5~-2.1-2.0~-1.6-1.5~-1.1-1.0~-0.6-0.5~-0.10.0~0.40.5~0.91.0~1.41.5~1.92.0~2.42.5~2.93.0~3.43.5~3.94.0~4.44.5~4.95.0~5.45.5~5.96.0~6.46.5~6.97.0以上-2.0以下-1.8-1.6-1.4-1.2-1.0-0.8-0.6-0.4-0.20.00.20.40.60.81.01.21.41.61.82.02.22.42.62.83.0以上(参考2)リスク・バランス・チャート