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日本銀行声明2011年5月20日

当面の金融政策運営について(現状維持、12時14分公表)

全文

§1

2011年5月20日日本銀行当面の金融政策運営について1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致(注1))。無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。2.わが国の経済は、震災の影響により、生産面を中心に下押し圧力の強い状態にある。すなわち、震災による供給面の制約を背景に、生産活動は大きく低下している。この結果、輸出が大幅に減少し、また、企業や家計のマインド悪化の影響もあって、国内民間需要も弱い動きとなっている。この間、金融環境をみると、総じて緩和の動きが続いているが、震災後、中小企業を中心に一部企業の資金繰りに厳しさが窺われる。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、下落幅が縮小を続け、概ねゼロ%となっている。3.先行きの中心的な見通しとしては、わが国経済は、当面、生産面を中心に下押し圧力が強い状態が続いたあと、供給面での制約が和らぎ、生産活動が回復していくにつれ、海外経済の改善を背景とする輸出の増加や、資本ストックの復元に向けた需要の顕現化などから、2011年度後半以降、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。消費者物価の前年比は、小幅のプラスに転じていくとみられる(注2)。

§2

以上を踏まえると、日本経済は、やや長い目でみれば、物価安定のもとでの持続的な成長経路に復していくと考えられる。4.リスク要因をみると、景気については、震災がわが国経済に及ぼす影響の不確実性が大きい。海外経済については、旺盛な内需や海外からの資本流入を受けて、新興国・資源国の経済が上振れる可能性がある一方、米欧経済は、バランスシート調整が米国経済に与える影響や、欧州のソブリン問題の帰趨について、引き続き注意が必要である。この間、国際商品市況の上昇については、その背景にある新興国・資源国の高成長が輸出の増加につながる一方、交易条件の悪化に伴う実質購買力の

§3

(注1)賛成:白川委員、山口委員、西村委員、野田委員、中村委員、亀崎委員、宮尾委員、森本委員、白井委員。反対:なし。(注2)本年8月の基準改定に伴い、消費者物価指数の前年比は、下方改定される可能性が高い。 低下が国内民間需要を下押しする面もある。とくに、当面は、震災の影響を中心に、下振れリスクを意識する必要がある。物価面では、国際商品市況の一段の上昇により、わが国の物価が上振れる可能性がある一方、中長期的な予想物価上昇率の低下などにより、物価上昇率が下振れるリスクもある。5.日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援という3 つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく。今後とも、震災の影響を始め、先行きの経済・物価動向を注意深く点検した上で、必要と判断される場合には、適切な措置を講じていく方針である。以上 (参考) ・開催時間――5月19日(木) 14:00~16:195月20日(金) 9:00~12:09 ・出席委員――議長白川方明(総裁) 山口秀 (副総裁) 西村淸彦(副総裁) 野田忠男(審議委員) 中村清次(〃) 亀崎英敏(〃) 宮尾龍蔵(〃) 森本宜久(〃) 白井早由里(〃)

§4

上記のほか、5月19日木下康司財務省大臣官房総括審議官(14:00~16:19)梅溪健児内閣府政策統括官(経済財政運営担当)(14:00~16:19) 5月20日櫻井充財務副大臣(9:00~12:00、12:05~12:09)梅溪健児内閣府政策統括官(経済財政運営担当)(9:00~12:00、12:05~12:09)が出席。 ・金融経済月報の公表日時――5月23日(月)14:00 ・議事要旨の公表日時――6月17日(金)8:50以上