金融政策決定会合議事要旨(4月30日開催分)
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2014.5.26日本銀行政策委員会金融政策決定会合議事要旨(2014年4月30日開催分)本議事要旨は、日本銀行法第 20 条第1項に定める「議事の概要を記載した書類」として、2014年5月20、21日開催の政策委員会・金融政策決定会合で承認されたものである。公表時間5月26日(月) 8時50分 本稿の内容について、商用目的で転載・複製を行う場合(引用は含まれません)は、予め日本銀行政策委員会室までご相談ください。引用・転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。 (開催要領)1.開催日時:2014年4月30日(9:00~12:46)2.場所:日本銀行本店3.出席委員:議長黒田東彦(総裁)岩田規久男(副総裁)中曽宏(〃)宮尾龍蔵(審議委員)森本宜久(〃)白井さゆり(〃)石田浩二(〃)佐藤健裕(〃)木内登英(〃)4.政府からの出席者:財務省浅川雅嗣大臣官房総括審議官内閣府小泉進次郎内閣府大臣政務官(執行部からの報告者)理事雨宮正佳理事木下信行理事門間一夫企画局長内田眞一企画局政策企画課長正木一博金融市場局長山岡浩巳調査統計局長前田栄治調査統計局経済調査課長亀田制作国際局長外山晴之(事務局)政策委員会室長吉岡伸泰政策委員会室企画役福永憲高企画局企画役川本卓司企画局企画役飯島浩太
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Ⅰ.金融経済情勢等に関する執行部からの報告の概要1.最近の金融市場調節の運営実績金融市場調節は、前回会合(4月7、8日)で決定された方針(注)に従って、長期国債の買入れ等による資金供給を行った。そのもとで、マネタリーベースは 220~225 兆円台で推移した。2.金融・為替市場動向短期金融市場では、金利は、長めのゾーンを含め、低位で推移している。無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.1%を下回る水準での動きとなっている。GCレポレートは、本年度入り後、幾分強含んでおり、最近では 0.1%程度で推移している。ターム物金利をみると、短国レートは、いずれのタームについても概ね横ばいで推移している。長めのターム物の銀行間取引金利は、横ばいの動きとなっている。長期金利( 10年債利回り)は、小動きとなっており、最近では 0.6%程度で推移している。株価(日経平均株価)は、米国株価の下落などを背景に下落したが、その後は米国株価の反発などを受けて幾分上昇し、最近では 14 千円台前半で推移している。社債流通利回りの対国債スプレッドは、一部の銘柄では拡大した状態にあるものの、総じてみれば、投資家の底堅い需要を背景に、ごく緩やかながら縮小してきている。
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為替相場をみると、円の対米ドル相場は、米国FRBの早期利上げ観測の後退などから幾分円高ドル安方向の動きとなったあと、米国株価の反発などを眺めて値を戻し、最近では 102 円台で推移している。3.海外金融経済情勢海外経済は、一部になお緩慢さを残しているが、先進国を中心に回復しつつある。米国経済は、民間需要を中心に、裾野を広げつつ、緩やかな回復を続けている。住宅投資は、持ち直し基調を続けているが、そのペースが緩やかとなっている。個人消費は、資産効果に加え、雇用情勢が改善を続けるもとで、堅調に推移している。輸出も、増加基調を続けている。こうした需要動向を受けて、企業マインドや生産は改善してお
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(注)「マネタリーベースが、年間約 60~70 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。」
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り、設備投資も、緩やかながら持ち直している。物価面をみると、コアベースの消費者物価の前年比が横ばい圏内の動きを続ける中、総合ベースの消費者物価の前年比は、エネルギー価格の前年比がプラスに転化したことを主因に、上昇している。欧州経済は、持ち直しが明確になっている。個人消費は、厳しい雇用・所得環境が続いているものの、消費者マインドの改善が続くもとで、緩やかな持ち直しが続いている。設備投資も、ドイツを中心に、持ち直しに向けた動きがみられる。また、輸出も持ち直している。こうした需要動向を受けて、生産は緩やかに持ち直している。物価面をみると、財や労働市場における緩和的な需給環境などが物価を抑制する方向に働いており、消費者物価の前年比は、コアベース、総合ベースともにディスインフレ基調が続いている。この間、英国経済は、内需を中心とする回復が続いている。アジア経済をみると、中国経済は、成長のモメンタムを幾分鈍化させつつも、安定した成長が続いている。固定資産投資は、引き続き堅調に推移しているものの、やや伸びを低めているほか、生産は、素材関連を中心とする在庫調整の影響もあり、伸びが幾分鈍化している。もっとも、輸出は、欧米向けを中心に持ち直しが続いている。また、個人消費も、良好な雇用・所得環境を背景に、安定した伸びが続いている。
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NIEs・ASEAN経済は、NIEsが外需の回復を背景にやや上向きな一方で、ASEANでは内需を中心に成長のモメンタムが鈍化した状態が続いている。インド経済は、内需を中心に減速した状態が続いている。物価面をみると、国・地域毎に区々の動きとなっている。すなわち、消費者物価の前年比は、中国やNIEs、タイでは基調として低めに推移している一方、インドネシアやインドでは統制価格の引き上げ等を背景に、高めの状態が続いている。海外の金融資本市場をみると、ウクライナ情勢などを巡る不透明感が払拭されない中で、引き続き投資家のリスクテイク姿勢には慎重な面も残っている。しかし、一頃進んだITやバイオ関連株を中心とする調整売りの動きは一服し、欧州周縁国や新興国資産への投資を再開する動きもみられるなど、全体としては落ち着いている。国際商品市況は、軟調な地合いが続いていたが、ウクライナ情勢を受けた地政学リスクの高まりや、堅調な米国経済指標などを背景に、このところ上昇している。
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4.国内金融経済情勢(1)実体経済輸出は、このところ横ばい圏内の動きとなっている。本年入り後の実質輸出の動きをみると、1月に減少した後、2月ははっきりと増加し、3月は再び減少するなど、月々の振れが大きい展開となっているが、1~3月の 10~12月対比は小幅のマイナスとなった。公共投資は増加を続けている。公共工事出来高は、1~2月の 10~12月対比は小幅の減少となったが、振れを伴いつつも増加を続けているとみられる。公共工事請負金額は、昨年4~6月に大幅に増加したあと、2四半期連続で減少したが、1~3月は再び増加している。設備投資は、企業収益が改善する中で、持ち直しが明確になっている。機械投資の先行指標である機械受注(船舶・電力を除く民需)は、月々の振れを均せば増加基調を続けている。企業の業況感は、全体としてみれば改善を続けており、4月入り後の調査でも良好な水準が維持されている。雇用・所得環境については、労働需給は着実な改善を続けており、雇用者所得は緩やかに持ち直している。個人消費は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移している。百貨店やチェーンストアなど、3月分の売り上げが公表されている統計をみると、業態によって多少の濃淡はあるが、いずれも駆け込み需要の動きが明確にみられた。
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4月入り後は、小売関連企業からの聞き取り調査では、反動減がみられているが、概ね事前想定の範囲内の動きであり、消費の基調的な底堅さは維持されているとの見方が現時点では多い。住宅投資関連では、昨年10月以降、駆け込み需要の反動減の動きが続いていた首都圏の新築マンション販売が、3月は6か月振りの前月比プラスに転じた。鉱工業生産は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、緩やかな増加基調をたどっている。在庫は、駆け込み需要の影響もあって減少していたが、3月は、自動車を中心に、大雪により生産が滞った前月分の挽回生産を受けて、前月比で増加している。物価面では、国内企業物価を3か月前比でみると、国際商品市況や為替相場の動きなどを背景に、1月に+ 0.4%、2月も+ 0.3%と緩やかに上昇したあと、3月は 0.0%と横ばいとなった。消費者物価(除
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く生鮮食品)の前年比は、+1%台前半となっている。この間、予想物価上昇率については、全体として上昇しているとみられる。(2)金融環境わが国の金融環境は、緩和した状態にある。マネタリーベースは、日本銀行による資産買入れが進捗する中、大幅に増加しており、前年比は5割台半ばの伸びとなっている。企業の資金調達コストは低水準で推移している。資金供給面では、金融機関の貸出態度は、改善傾向が続いている。CP・社債市場では、良好な発行環境が続いている。資金需要面をみると、運転資金や企業買収関連を中心に、緩やかに増加している。以上のような環境のもとで、企業の資金調達動向をみると、銀行貸出残高の前年比は、2%台前半のプラスとなっている。マネーストックの前年比は、銀行貸出の増加などから3%台半ばの伸びとなっている。Ⅱ.金融経済情勢と展望レポートに関する委員会の検討の概要1.経済情勢国際金融資本市場について、委員は、ウクライナ情勢などを背景に神経質な動きもみられるが、全体としては落ち着いているとの認識を共有した。そのうえで、委員は、ウクライナ情勢などの地政学リスクや経済に構造的な脆弱性を抱える新興国の通貨や株価の動向など、引き続き不透明感は払拭されていないため、今後も市場の状況を注視していく必要があるとの見方で一致した。
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海外経済について、委員は、新興国の一部になお緩慢さを残しているが、先進国を中心に回復しつつあるとの認識で一致した。先行きについても、委員は、先進国が堅調な景気回復を続け、その好影響が新興国にも徐々に波及していく中で、海外経済は緩やかに成長率を高めていくとの見方を共有した。ある委員は、こうした見通しは、今月公表されたIMFの世界経済見通しにおいて、先進国が牽引するかたちで次第に成長率を高めていく姿が想定されていることと整合的であると述べた。地域毎にみると、米国経済について、委員は、寒波の影響は薄れてきており、民間需要を中心に、裾野を広げつつ、緩やかな回復を続けているとの認識で一致した。複数の委員は、最近の各種経済指標から確認できるように、米国経済は、寒波の影響から脱して、景気回復の
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流れを取り戻していると述べた。複数の委員は、住宅投資の持ち直しのペースが緩やかである点については、今後注意してみていく必要があると指摘した。そのうえで、先行きについて、委員は、財政面からの下押し圧力が和らぐとともに、雇用・所得環境の改善が明確となることから、景気の回復ペースは徐々に高まっていくとの見方を共有した。一人の委員は、米国の労働市場に関しては、多数の長期失業者の存在などを背景に賃金上昇圧力は低位にとどまっているとの見方が多いが、賃金・物価に対しては短期失業率が大きな影響を与えるとの見方もあり、現在、短期失業率が相応に低い水準まで低下していることを踏まえると、今後の賃金・物価動向は注意してみていく必要があると指摘した。ユーロエリア経済について、委員は、持ち直しが明確になってきているとの認識を共有した。先行きについて、委員は、債務問題に伴う調整圧力は引き続き残るものの、家計や企業のマインド改善などに支えられ、持ち直しから緩やかな回復に転じていくとの見方で一致した。中国経済について、委員は、成長のモメンタムを幾分鈍化させつつも、堅調な内需を背景に、安定した成長が続いているとの認識で一致した。ある委員は、1~3月のGDPが市場予想を上回ったものの、製造業PMIが依然として精彩を欠いている点は気がかりであると述べた。
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先行きについて、委員は、中国当局が構造調整を推進しつつも、景気への配慮を続ける方針にあり、最近も、幾つかの具体策を含め、景気下支えに動く構えを打ち出していること、また、外需の緩やかな改善も続くと見込まれることなどから、僅かに成長ペースを鈍化させながらも、安定した成長を続けるとの見方を共有した。一人の委員は、不動産市場の調整などから、成長率の鈍化傾向が年後半までずれ込む可能性には留意が必要であると述べた。NIEs・ASEAN経済について、委員は、NIEsが外需の回復を背景にやや上向きな一方で、ASEANでは内需を中心に成長のモメンタムが鈍化した状態が続いているとの認識で一致した。先行きのNIEs・ASEAN経済について、委員は、当面、ASEAN中心に調整局面が続き、成長に勢いを欠く状態が続くものの、その後は、金融資本市場が総じて落ち着いて推移するとの前提のもと、先進国の景気回復の好影響が及ぶことから、徐々に成長ペースが高まっていくとの見方を共有した。わが国の金融環境について、委員は、緩和した状態にあるとの認識で一致した。委員は、マネタリーベースは日本銀行による資産買入れの進捗を反映して大幅に増加しており、企業の資金調達コストは低水
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準で推移しているとの見方を共有した。委員は、金融機関の貸出態度は改善傾向を続けているほか、CP・社債市場では、良好な発行環境が続いているとの見解で一致した。委員は、こうしたもとで、銀行貸出残高が中小企業向けも含めて緩やかに増加しており、マネーストックも高めの伸びとなっているとの認識を共有した。以上のような海外の金融経済情勢とわが国の金融環境を踏まえて、わが国の経済情勢に関する議論が行われた。わが国の景気について、委員は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には緩やかな回復を続けているとの見方を共有した。委員は、輸出は弱めとなっているが、国内需要が堅調に推移するもとで、雇用・所得環境の改善を伴いながら、景気の前向きの循環メカニズムはしっかりと作用し続けているとの認識で一致した。消費税率引き上げの影響について、多くの委員は、駆け込み需要の反動の大きさは、ハードデータが出ていないため断定できないものの、各種のミクロ情報などを踏まえると、今のところ概ね想定の範囲内のようであるとの見方を示した。なお、このうち一人の委員は、自動車業界では、3月までに積み上がった受注残があるために4月は反動減が大きくないとの声もあり、5月以降も状況を注視する必要があると指摘した。
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輸出について、委員は、ASEANなど一部新興国向けに弱さが残る中で、米国の寒波の影響や消費税率引き上げ前の駆け込み需要への対応に伴う国内出荷優先の動きなどの一時的な要因もあって、横ばい圏内の動きとなっているとの認識を共有した。先行きについて、委員は、一時的な下押し要因の剥落や、海外経済の回復などを背景に、緩やかに増加していくとの見方で一致した。ある委員は、既往の円の実質実効相場の低下もあわせて考えると、今後、輸出は堅調に持ち直すと考えていると述べた。公共投資について、委員は、増加を続けており、先行きは、経済対策の押し上げ効果から今年度上期にかけて高水準で推移したあと、次第に緩やかな減少傾向に転じていくとの見解で一致した。設備投資について、委員は、企業収益が改善する中で、持ち直しが明確になっており、先行きも、緩やかな増加基調をたどるとの見方で一致した。ある委員は、実質金利の低下やこれまで先送りされてきた更新投資、賃金上昇を受けた労働節約型投資の必要性などの要因を考慮すると、今後、設備投資の増加ペースは高まるとの見方を示した。雇用・所得環境について、委員は、労働需給は着実な改善を続けており、雇用者所得も緩やかに持ち直しているとの認識を共有した。今春の賃金改定交渉について、多くの委員が、ベースアップが相
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応に実現する方向での動きとなった点を指摘した。このうち、何人かの委員は、企業業績の改善を受けて、ベースアップを伴う賃金上昇の動きが中小企業も含めて広がっていることや、失業率が構造的失業率に近づくもとで労働需給がタイト化していることを考えると、今後、賃金上昇圧力は一層強まるとの見方を示した。個人消費について、委員は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には、雇用・所得環境が改善するもとで底堅く推移しており、先行きも底堅さが維持されるとの見方を共有した。複数の委員は、現在、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動がみられているが、雇用者所得の増加が家計支出を着実に下支えしていくことから、早晩、個人消費は底堅い動きへ戻っていくとの見方を示した。物価面について、委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、+1%台前半となっており、先行きも、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、暫くの間、+1%台前半で推移するとの見方で一致した。消費税率引き上げの物価への影響について、多くの委員は、東京の4月の消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が、消費税率引き上げの影響を除いたベースでみて+1.0%と3月から横ばいとなったことから、税率引き上げ分が概ね転嫁されたとの認識を示した。
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何人かの委員は、需要が底堅さを維持していることから、一部で懸念されていた実質値下げの動きは広がらなかったと述べた。さらに、一人の委員は、まだ増税分を転嫁していない企業も相応に存在しており、こうした先は、今後、消費が戻ってくる中で、徐々に増税分を転嫁していくと考えられるとの見方を示した。これに対し、ある委員は、4月の消費税率引き上げは、価格改定の絶好の機会であり、5月以降暫くは、価格改定の動きは落ち着いたものとなるのではないかと述べた。予想物価上昇率について、委員は、マーケットの指標や各種の調査などを踏まえると、全体として上昇しているとみられるとの認識を共有した。ある委員は、今月公表されたエコノミストサーベイで、中長期の予想物価上昇率が着実に上昇してきている点を指摘した。2.経済・物価情勢の展望経済情勢の先行きの中心的な見通しについて、委員は、①国内需要が堅調さを維持する中で、輸出も緩やかながら増加していくと見込まれ、生産・所得・支出の好循環は持続する、②このため、わが国経済は、2回の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続けるとの見方を共有した。そのうえで、委員は、2015年度までの成長率の見通しを1月の中間評価時点と比べると、輸出の回復の後ずれなどから、2014
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年度は幾分下振れるものの、2015年度は概ね不変であるとの見解で一致した。2014年度の景気展開について、委員は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響から、4~6月の成長率はいったん落ち込むものの、雇用・所得環境の改善に支えられて、個人消費の基調的な底堅さは維持され、駆け込み需要の反動の影響も夏場以降、減衰していくとの見方を共有した。駆け込み需要の反動の影響が続く期間について、複数の委員は、さほど長くないとみている企業が多いようだと述べた。また、委員は、輸出が緩やかながら増加に転じていき、設備投資も、企業収益の改善や設備稼働率の上昇、金融緩和効果などにより緩やかな増加基調をたどることから、夏場以降、潜在成長率を上回る成長経路に復していくとの見方で一致した。2015年度から 2016年度にかけては、委員は、2回目の消費税率引き上げによる振れは予想されるが、①緩和的な金融環境と成長期待の高まりを受けた国内民間需要の堅調な増加と、②海外経済の改善による輸出の増加に支えられて、前向きの循環メカニズムは維持され、潜在成長率を超える成長が続くとの見解を共有した。
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消費税率引き上げの直接的な影響を除いて物価情勢の先行きを展望すると、多くの委員は、消費者物価の前年比は、①暫くの間、1%台前半で推移したあと、本年度後半から再び上昇傾向をたどり、見通し期間の中盤頃に2%程度に達する可能性が高い、また、②その後次第に、これを安定的に持続する成長経路へと移行していくとみられるとの見方を示した。その背景として、委員は、①マクロ的な需給バランスが、労働面を中心に改善を続け、最近は過去の長期平均並みであるゼロ近傍に達しており、今後も改善を続けていくと見込まれること、また、②中長期的な予想物価上昇率が、実際の物価上昇率が1%を上回って上昇する中で、今後も上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していくと考えられることを挙げた。何人かの委員は、企業がこれまでのコスト上昇分を販売価格に転嫁する動きや、付加価値を高めて新たな需要を掘り起こしながら販売価格を引き上げる動きがみられており、その傾向は今後も続くとの見方を示した。また、複数の委員は、今春の賃金改定交渉においてベースアップが復活したことは、来年度以降につながるメカニズムとして重要であると指摘した。このうち一人の委員は、企業の価格設定行動の変化やベースアップの復活は、需給バランスに対する物価上昇率の感応度を高め、人々の中長期的な予想物価上昇率を高めるとの見方を示した。
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これに対し、ある委員は、予想物価上昇率の上昇や企業の
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販売価格引き上げは緩やかに進むため、2%の実現は見通し期間の終盤になるとの認識を示した。そのうえで、物価の先行きの記述としては、「2%程度」という幅のある表現でなく、「物価安定の目標」である「2%」の実現時期に焦点を当てた書き振りとすべきであると指摘した。別の一人の委員は、2%に向かって予想物価上昇率が上昇することは不確実性が高いと述べた。別のある委員は、①今後円安の物価押し上げ効果が剥落する可能性が高い中で、労働需給タイト化などの要因が物価をどの程度押し上げるか不確実であり、②予想物価上昇率についても、「物価安定の目標」である2%に向かって上昇し、収斂していくのは難しいとの見方を示した。そのうえで、委員は、1月の中間評価時点と比べて、成長率の見通しは 2014年度について幾分下振れるものの、物価の見通しについては、①雇用誘発効果の大きい国内需要が堅調に推移するもとで、労働需給が引き締まっており、この傾向がさらに強まることや、②中長期的な予想物価上昇率の高まりが実際の賃金・物価形成に影響を与え始めているとみられることから、概ね不変であるとの見解で一致した。多くの委員は、今回の景気回復は雇用誘発効果の大きい非製造業が中心となっているため、労働需給がタイト化しやすく、労働市場の面から物価が上がりやすくなっているとの見方を示した。
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一方、ある委員は、供給制約による賃金や物価の上昇は、持続的でない可能性があると述べた。委員は、予想物価上昇率の高まりが実際の賃金・価格形成に与える影響について議論した。委員は、このところ、労使間の交渉において、物価上昇率の高まりが意識されているほか、企業の間でも、従来の低価格戦略から、付加価値を高めつつ販売価格を引き上げる戦略へと切り替える動きがみられるようになっているとの認識を共有した。ある委員は、実際の経済活動の主体である企業や家計の物価観が、これまでの「物価は下がるもの」から、「物価は緩やかに上がるもの」へと変わってきており、そのもとで、企業や家計の行動も変化しているとの見方を示した。企業の物価観について、別の一人の委員は、3月短観で、企業が高めの水準の物価見通しを示し、また、先行き物価上昇率が上昇していくことを予想したことは、一般的に企業は慎重な見方をしがちであることを踏まえると、非常に意味があり、こうした物価観は、今後の価格設定行動や賃金交渉で大きな要素になると指摘した。複数の委員は、企業や家計の物価観に変化が窺われるもとで、今春の賃金改定交渉においてベースアップが復活した意義は大きいと述べた。また、企業の価格設定行動について、何人かの委員は、景気の持
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続的改善が続くとの見通しが広がっていることもあり、これまでのコストの上昇を販売価格にストレートに転嫁する動きがみられ始めていると指摘した。この点について、複数の委員は、こうした動きが今後広がっていくかは、国内需要の堅調さが維持されるかにかかっているとの見方を示した。委員は、マクロ的な需給バランス縮小の背景について議論を行った。何人かの委員は、マクロ的な需給バランスが、思いのほか速いペースでゼロ近傍に達していることは、今回の景気回復が労働集約的な非製造業中心であるということに加え、少子高齢化や、リーマン・ショック後の設備投資の先送りなどにより、やや長い目でみて、日本経済の供給の天井が低くなってきていることを示すものであると指摘した。そのうえで、これらの委員は、日本経済が持続的な成長を続けていくためには、成長戦略の実行などにより潜在成長率を引き上げていくことが重要であるとの見方を示した。ある委員は、そのためには、非製造業の生産性改善努力が必要であると述べた。別の一人の委員は、女性や高齢者が働きやすい環境を整えることで、労働参加を高めることも求められると指摘した。この点に関して、ある委員は、非製造業では、設備投資は堅調で、収益力も上昇していること、また、幅広い業種で様々な需要の掘り起こしが進んでいることを踏まえると、非製造業の生産性は上昇してきているとの見方を示した。
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委員は、経済・物価情勢の先行きの中心的な見通しに対する上振れ・下振れ要因についても議論を行った。まず、実体経済面の上振れ、下振れ要因として、委員は、①輸出動向に関する不確実性、②消費税率引き上げの影響、③企業や家計の中長期的な成長期待、④財政の中長期的な持続可能性、の4点を挙げた。輸出動向について、委員は、このところの輸出の弱さは、基本的に、わが国経済との結びつきが強いASEANなどの新興国経済のもたつきの影響が大きいが、わが国製造業の海外生産移管の拡大といった構造的な要因も相応に影響している可能性が高いとの見方で一致した。そのうえで、委員は、新興国経済の先行きや、欧州債務問題の今後の展開、米国経済の回復ペースなどの海外経済の動向やわが国企業の内外生産ウエイトの状況次第で、輸出は上下双方向に変動する可能性があるとの認識を共有した。消費税率引き上げの影響について、委員は、実質可処分所得にマイナスの影響を及ぼすものの、①政府による各種経済対策等が講じられていること、②税率引き上げは家計部門で以前から相応に織り込まれ
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ているとみられること、③財政や社会保障制度に関する家計の将来不安を和らげる効果も期待できることなどから、消費へのマイナスの影響をある程度減殺する力も働くとの見方で一致した。一人の委員は、これに関して、昨年後半頃からの消費者マインドの悪化を懸念していると述べた。ある委員は、先行き、雇用・所得環境の改善が、消費税率引き上げの影響をどれだけ吸収できるかがポイントになるとの見方を示した。委員は、以上のような経済の上振れ、下振れ要因が顕在化した場合、物価にも相応の影響が及ぶとの認識を共有した。そのうえで、それ以外に物価の上振れ、下振れをもたらす要因について、委員は、①企業や家計の中長期的な予想物価上昇率の動向、②マクロ的な需給バランス、とくに労働需給の動向、③物価上昇率のマクロ的な需給バランスに対する感応度、④輸入物価の動向、の4点を指摘した。企業や家計の中長期的な予想物価上昇率について、大方の委員は、実際の物価や賃金の上昇率が高まっていく中で、予想物価上昇率がどのようなペースで上昇していくかについては不確実性があるとの見方を示した。さらに、委員は、消費税率引き上げに伴う幅広い品目の一斉の価格上昇が、人々のインフレ予想に与える影響についても注意してみていく必要があるとの認識で一致した。
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労働需給の動向について、委員は、中心的な見通しでは、高齢者や女性の労働参加の高まりが、今後もある程度続くことを前提としているが、この点については不確実性があるとの見方を共有した。また、委員は、同じ成長率であっても、労働集約度の異なる製造業・非製造業間のバランス次第で、経済全体でみた人手不足感は変化する可能性があるとの見解で一致した。マクロ的な需給バランスに対する物価上昇率の感応度について、委員は、企業が財・サービスや労働の需給の引き締まりに応じて価格や賃金をどの程度引き上げていくかについて注意してみていく必要があるとの見方を共有した。ある委員は、競争環境が厳しいことなどを考えると、企業の価格引き上げは緩やかなものになるとの見方を示した。一方、複数の委員は、これまでの物価動向などから判断すると、企業は従来の低価格戦略を見直すようになってきたとみられ、そのもとで、マクロ的な需給バランスに対する物価上昇率の感応度は高まってきているとの見方を示した。輸入物価の動向について、委員は、国際商品市況や為替相場の変動次第では、輸入物価を通じて国内物価が上下双方向に振れる可能性が
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あるとの見方を共有した。こうした経済・物価見通しに対する上振れ・下振れ要因に関する議論を経て、委員は、特に輸出の動向や中長期的な予想物価上昇率の動向を巡る不確実性は大きく、これらがわが国の景気・物価に与える影響について、引き続き注意が必要であるとの認識を共有した。以上を踏まえ、委員は、経済・物価情勢について2つの「柱」による点検を行った。まず、第1の柱、すなわち、先行き 2016年度までの経済・物価の中心的な見通しについて、多くの委員は、見通し期間の中盤頃に、2%程度の物価上昇率を実現し、その後次第に、これを安定的に持続する成長経路へと移行していく可能性が高い、との見解を示した。これに対し、何人かの委員は、物価の先行きの見通しについて、より慎重な見方を示した。次に、第2の柱、すなわち、金融政策運営の観点から重視すべきリスクとして、委員は、経済の中心的な見通しについては、輸出の動向など不確実性は大きいものの、リスクは上下にバランスしている、との認識を共有した。物価の中心的な見通しについても、大方の委員は、中長期的な予想物価上昇率の動向などを巡って不確実性は大きいものの、リスクは上下に概ねバランスしている、との見方を示した。これに対し、一人の委員は、リスクは下方にテールが偏っていると指摘した。
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Ⅲ.当面の金融政策運営に関する委員会の検討の概要以上のような金融経済情勢についての認識を踏まえ、委員は、当面の金融政策運営に関する議論を行った。次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針について、委員は、「マネタリーベースが、年間約 60~70 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」という現在の方針を継続することが適当であるとの見解で一致した。資産の買入れについても、委員は、2013年4月の「量的・質的金融緩和」の導入に際し決定した買入れ方針を継続することが適当であるとの認識で一致した。具体的には、①長期国債について、保有残高が年間約 50 兆円に相当するペースで増加し、平均残存期間が7年程度となるよう買入れを行うこと、②ETFおよびJ-REITについて、保有残高が、それぞれ年間約1兆円、年間約 300 億円に相当する
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ペースで増加するよう買入れを行うこと、③CP等、社債等について、それぞれ約 2.2 兆円、約 3.2 兆円の残高を維持すること、などを確認した。金融政策運営の考え方について、大方の委員は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する、その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行うとの認識を共有した。委員は、「量的・質的金融緩和」は所期の効果を発揮しており、現在の方針のもとで、「量的・質的金融緩和」をしっかりと推進していくことが適当であるとの認識を示した。一方、一人の委員は、「物価安定の目標」を2年程度で達成するのが難しいとみられる中で、「量的・質的金融緩和」が長期間継続される、あるいは極端な追加措置が実施されるという観測が市場で高まれば、金融面での不均衡累積など中長期的な経済の不安定化に繋がる懸念があるため、継続期間を2年程度に限定し、その後柔軟に見直すとの表現に変更することが適当であると述べた。別のある委員は、「物価安定の目標」は、柔軟な枠組みであり、ピンポイントで2%を実現することが究極の目標であるとの誤解を避けるべきであるとの認識を示した。
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「量的・質的金融緩和」の効果について、委員は、効果は引き続きしっかりと働いており、企業や家計の支出活動を支える金融環境の緩和度合いは、着実に強まっているとの認識を共有した。長めの金利への働きかけについて、委員は、わが国の長期金利は、日本銀行による巨額の国債買入れが行われるもとで、低位安定しているとの見方で一致した。委員は、名目金利が安定的に推移するもとで、予想物価上昇率の高まりを背景に、実質金利は低下を続けているとの認識を共有した。ある委員は、金融政策の効果は一定のタイムラグを伴って実体経済に及ぶことを考えると、「量的・質的金融緩和」の実体経済に対する効果は、今後一層強まるとの見方を示した。Ⅳ.政府からの出席者の発言内閣府の出席者からは、以下の趣旨の発言があった。 わが国の景気は、緩やかな回復基調が続いているが、駆け込み需要の反動により、弱い動きもみられる。4月からの個人消費の状況について、旅行や外食の一部で引き続き底堅く推移し、小売でも多くの分野で前年比マイナス幅が縮小してきており、特に飲食料品関
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連でははっきりと持ち直しつつあるとの声も聞く。景気の弱い動きは一時的なものと考えており、緩やかな回復基調に変化はないと認識している。先行きについて、当面、駆け込み需要の反動により弱さが残るものの、次第にその影響は薄れ、各種政策の効果が発現する中で、緩やかに回復していくことが期待される。 政府では「好循環実現のための経済対策」の早期執行に努めているところ、4月28日に進捗状況の第1回調査結果を公表した。国が実施する事業のうち約6割が契約開始段階に達するなど、全体として順調に執行されている。4月16日の経済財政諮問会議において、経団連、日本商工会議所、連合より、春闘の状況の報告を受けた。経済の好循環実現に向けて、賃金上昇の動きがさらに広がることを期待する。4月25日に対日直接投資推進会議を立ち上げ、有識者懇談会の報告書を踏まえた取組方針等を確認した。日豪EPAについては、4月7日に大筋合意に至った。一方、TPPについては、先日の日米首脳会談などの結果、日米の懸案について前進していく道筋を確認し、TPP交渉全体にとってキー・マイルストーンとなる大きな成果を上げることができた。今後、日米がリーダーシップを発揮し、交渉が妥結していくよう参加国に働きかけていく。 日本銀行には、展望レポートに沿って物価安定目標の2%が実現することを期待する。
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金融政策運営の状況や物価の見通しなどについて、引き続き経済財政諮問会議等の場で十分説明して頂きたい。また、財務省の出席者から、以下の趣旨の発言があった。 日本経済はデフレ脱却と経済再生に向け着実に前進しており、本日の展望レポートはそのことを確認する内容と受け止めている。日本銀行には、「量的・質的金融緩和」を着実に推進し、できるだけ早期に2%の物価安定目標を達成することを期待している。 消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が消費等にみられているが、想定の範囲内であるとの声が多く聞かれており、景気の基盤は引き続きしっかりしている。政府としては、景気動向を注視するとともに、経済を成長軌道に早期に復帰させるため、平成 25年度補正予算、平成 26年度当初予算の早期実施に注力していく。 民需主導の持続的な成長を実現する観点からは、年央に予定されている成長戦略改訂に向け、女性の活躍推進等の働く人と企業にとって世界トップレベルの活動環境の実現、医療・介護・農業の新たな成長エンジン化、PPPやPFIの活用促進等の成長の果実の地域や中小企業等への波及といったテーマにつき、産業競争力会議等
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で検討を進めている。加えて、先日の経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議では、企業の収益性向上や成長促進に向けた中長期の民間資金をリスクマネーとして供給する観点から、麻生財務大臣より、企業の思い切った選択と集中や海外の事業買収等を後押しするエクイティの活用、競争力強化、都市再開発等に必要なリスクマネーとしてのメザニンファイナンスの活用、インフラ整備に向けた中長期の民間融資の促進につき、提案を行った。 経済財政諮問会議等の場では、社会保障等、歳出の重点化・効率化についても精力的に議論しているところであり、さらなる構造改革と財政健全化に全力で取り組んでいくことで、民需主導の持続的な経済成長と財政健全化の好循環を実現していく所存である。Ⅴ.採決1.金融市場調節方針以上の議論を踏まえ、委員は、当面の金融市場調節方針について、「マネタリーベースが、年間約 60~70 兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」という現在の金融市場調節方針を維持することが適当である、との考え方を共有した。議長からは、このような見解を取りまとめるかたちで、以下の議案が提出され、採決に付された。金融市場調節方針に関する議案(議長案)次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を下記のとおりとし、別添のとおり公表すること。
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記マネタリーベースが、年間約60~70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。採決の結果賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員、木内委員反対:なし
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2.「経済・物価情勢の展望」の決定続いて、「経済・物価情勢の展望」の「基本的見解」の文案が検討され、多数意見が形成された。これに対し、白井委員からは、物価見通しについて、「見通し期間の中盤頃に、「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高い。その後は、中長期的な予想物価上昇率が2%程度に向かって収斂していくもとで、マクロ的な需給バランスはプラス幅の拡大を続けることから、強含んで推移すると考えられる」を「2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで「量的・質的金融緩和」を継続するもとで、見通し期間の終盤にかけて2%に達している可能性が高い。その後次第に、これを安定的に持続する成長経路へと移行していくとみられる」に変更することを内容とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。
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採決の結果賛成:白井委員反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、石田委員、佐藤委員、木内委員佐藤委員からは、①物価見通しについて、「本年度後半から再び上昇傾向をたどり、見通し期間の中盤頃に2%程度に達する」から「見通し期間の中盤頃に2%程度を見通せるようになる」に変更すること、②第1の柱の中心的な見通しについて、「2%程度の物価上昇率を実現し」から「2%程度の物価上昇率を目指し」に変更すること、③物価見通しのリスクについて、「上下に概ねバランスしている」から「下方にやや厚い」に変更すること、を内容とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。採決の結果賛成:佐藤委員反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、木内委員木内委員からは、①予想物価上昇率の見通しについて、「中長期的
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な予想物価上昇率は上昇傾向をたどり、「物価安定の目標」である2%程度に向けて次第に収斂していく」から「中長期的な予想物価上昇率も安定的に推移する」に変更すること、②物価見通しについて、「暫くの間、1%台前半で推移したあと、本年度後半から再び上昇傾向をたどり、見通し期間の中盤頃に2%程度に達する」から「今後も概ね現状程度の水準で安定的に推移する」に変更すること、③先行きの金融政策運営について、「2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う」から「中長期的に2%の「物価安定の目標」の実現を目指す。そのうえで、「量的・質的金融緩和」を2年間程度の集中対応措置と位置付け、その後柔軟に見直すこととする」に変更すること、を内容とする議案が提出され、採決に付された。採決の結果、反対多数で否決された。採決の結果賛成:木内委員反対:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、白井委員、石田委員、佐藤委員議長からは、会合における多数意見を取りまとめるかたちで、「基本的見解」の議案が提出された。採決の結果、賛成多数で決定され、即日公表することとされた。また、背景説明を含む全文は、5月1日に公表することとされた。
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採決の結果賛成:黒田委員、岩田委員、中曽委員、宮尾委員、森本委員、石田委員反対:白井委員、佐藤委員、木内委員白井委員、佐藤委員、木内委員は、上記の各議案で示した理由により、反対した。Ⅵ.議事要旨の承認議事要旨(4月7、8日開催分)が全員一致で承認され、5月7日
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に公表することとされた。以上 2014年4月30日日本銀行当面の金融政策運営について日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致)。マネタリーベースが、年間約60~70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う。以上別添